Name

SHIONO, Kaori

Official Title

Associate Professor(without tenure)

Affiliation

(Graduate School of Letters, Arts and Sciences)

Contact Information

URL

Grant-in-aids for Scientific Researcher Number
80647280

Educational background・Degree

Educational background

2009/04 -2015/03 Waseda University Graduate School, Division of Letters Japanese studies

Academic Society Joined

Association for Modern Japanese Literary Studies Steering Committee

Research Field

Grants-in-Aid for Scientific Research classification

Humanities / Literature / Japanese literature

Research Grants & Projects

Grant-in-aids for Scientific Research Adoption Situation

Research Classification:

A Study on Expressions of Regional Specificity in Ibuse Masuji's works: 1930s to 1950s

2013/-0-2016/-0

Allocation Class:¥2860000

On-campus Research System

Special Research Project

井伏鱒二における<地方>表象の研究

2012

Research Results Outline: 本研究課題は、井伏鱒二の1940年代の著作における〈地方〉表象を分析し、その特性を明らかにするものである。ここでは特に、戦時中から敗戦後数年間の時期 本研究課題は、井伏鱒二の1940年代の著作における〈地方〉表象を分析し、その特性を明らかにするものである。ここでは特に、戦時中から敗戦後数年間の時期に集中して執筆・発表された井伏の農村作品群に着目し、それらがいかなる連関を持っていたのか、また、な... 本研究課題は、井伏鱒二の1940年代の著作における〈地方〉表象を分析し、その特性を明らかにするものである。ここでは特に、戦時中から敗戦後数年間の時期に集中して執筆・発表された井伏の農村作品群に着目し、それらがいかなる連関を持っていたのか、また、なぜ「農村」が題材として選択されたのかについて分析を行ない、この時期の井伏作品にみる〈地方〉の特質を検証していった。 まず論文「レンゲ草の実」論では、1947年発表の農村作品が、当時盛んに議論されていた新しい表記制度改革に対する井伏自身の応答と参与のありようを示すものであったことを明らかにした。作中に描かれた〈地方〉は、戦後民主主義の象徴のようにして当時急速に普及していった新表記法の欺瞞的側面を照射し、そこに胚胎する単一的地方観を剔抉するものといえる。また当該作品には、この時期井伏が書き連ねていった他の農村作品と表現上相似する要素が多数見られることを踏まえてみると、〈地方〉表象は、敗戦後の情勢と井伏自身の表現とを取り結ぶ機能を担っていたと考えられる。この部分については今後さらに詳しく検討する予定である。 続いて、こうした井伏鱒二の表現特徴を同時代状況との相関性から捉える手立てとして、当時の新表記制度改革をめぐる他の文学者たちの作品や言述を辿り、いくつかの事例にみる傾向や特徴について比較分析を行なった。とりわけ、井伏が参加していた同人誌では新表記反対の旗幟を鮮明していたこと、しかもそこでは賛否だけが問われがちで、表記が文学表現に及ぼす影響については見過ごされがちであったという特徴を明らかにした。その一方で、いわゆる大家たちは、掲載紙側との執筆交渉に表記の指定を盛り込んでいたこと等も数種の資料から明らかになった。このことを論証した論文は仏訳され、今年度内に発行される予定である。 以上のように本研究課題では、井伏によって敗戦以後に描かれた〈地方〉表象が、表記制度改革に付与された〈地方〉観やそこに見出される欺瞞的なイデオロギーに対して強い批評性を持っていることが明らかにされた。またそれは、同時期の他作家の場合と比較した結果、井伏の特質として位置づけることができた。この成果を踏まえた上で今後は、戦前・戦中期にあたる1930年代へも視野を広げ、この時期に大きな展開と変貌を遂げていく日本の農民文学と井伏作品における〈地方〉表象との関係性について、さらに考察を重ねていきたい。

1930年前後の日本におけるナンセンス文学の盛衰―新興芸術派を視座として

2014

Research Results Outline:今回申請の特定課題では、1930年前後の日本において隆盛した新興芸術派運動と、そのなかに含まれる「ナンセンス文学」と呼ばれる文学ジャンルに着目し、その今回申請の特定課題では、1930年前後の日本において隆盛した新興芸術派運動と、そのなかに含まれる「ナンセンス文学」と呼ばれる文学ジャンルに着目し、そのジャンルが生成・変容していく過程について資料調査を行なった。対象としたのは種類ごとに大別して、大正...今回申請の特定課題では、1930年前後の日本において隆盛した新興芸術派運動と、そのなかに含まれる「ナンセンス文学」と呼ばれる文学ジャンルに着目し、そのジャンルが生成・変容していく過程について資料調査を行なった。対象としたのは種類ごとに大別して、大正期にモダニズム文学の先駆的役割を果たした雑誌、昭和初年に新興芸術派運動の舞台を提供した雑誌叢書類、さらにプロレタリア文学雑誌の三系統である。現在は、この調査結果に基づいて、当該時期における文学概念としての「ナンセンス」と「ナンセンス文学作品」との関係性を精査し、そこに新興芸術派の作家たちがどう関与したのかを主題とする論文を執筆中である。

1950年代における日本文学作品の翻訳と流通に関する基礎的研究

2017

Research Results Outline:この申請課題では、1950年代の日本文学作品の英訳出版事業の実態を解明するための基礎研究として、当時の英訳書の企画・流通過程や実際に翻訳されたテクストこの申請課題では、1950年代の日本文学作品の英訳出版事業の実態を解明するための基礎研究として、当時の英訳書の企画・流通過程や実際に翻訳されたテクストの内容について調査分析を行った。注目したのは、英文誌『Japan Quarterly』で、この雑誌...この申請課題では、1950年代の日本文学作品の英訳出版事業の実態を解明するための基礎研究として、当時の英訳書の企画・流通過程や実際に翻訳されたテクストの内容について調査分析を行った。注目したのは、英文誌『Japan Quarterly』で、この雑誌を舞台にして、数多くの日本文学作家と作品が欧米読者に向けて盛んに英訳されており、多彩な翻訳者が参加していたことが確認できる。とくに、のちに欧米の日本文学研究を牽引していく北米出身の翻訳者が、同誌の創刊当時から深く関わっており、その翻訳方法には、冷戦体制下の欧米において〈日本〉を形象化しようとする傾向が明らかになった。これらの研究成果は、学会発表ならびに論文にて発表した。

Lecture Course

Course TitleSchoolYearTerm
Seminar on Literary Criticism 2 (Spring) ASchool of Culture, Media and Society2019spring semester
Seminar on Literary Criticism 2 (Spring) BSchool of Culture, Media and Society2019spring semester
Seminar on Literary Criticism 2 (Fall) ASchool of Culture, Media and Society2019fall semester
Seminar on Literary Criticism 2 (Fall) BSchool of Culture, Media and Society2019fall semester
Japanese for Academic Purposes3 (Presentation, Discussion)Graduate School of Letters, Arts and Sciences2019spring semester
Japanese for Academic Purposes4 (Presentation, Discussion)Graduate School of Letters, Arts and Sciences2019fall semester
Global Japanese Literary and Cultural Studies 3Graduate School of Letters, Arts and Sciences2019spring semester
Global Japanese Literary and Cultural Studies 4Graduate School of Letters, Arts and Sciences2019fall semester