ホシイ マキコ
教授 (https://researchmap.jp/read0190975/)
(法学部)
法学学術院(大学院法学研究科)
研究院(研究機関)/附属機関・学校(グローバルエデュケーションセンター)
国際学術院(大学院国際コミュニケーション研究科)
研究所員 2016年-
-2000年 | 獨協大学 外国語学研究科 ドイツ語学 |
修士(ドイツ語学) 課程 獨協大学 外国語教育
博士(ドイツ語学) 課程 獨協大学 外国語教育
1991年04月-1998年03月 | (私立)武蔵高等学校中学校 非常勤講師 |
1997年04月-1998年03月 | 早稲田大学高等学院 非常勤講師 |
2000年04月-2004年03月 | 桐朋学園大学音楽学部 非常勤講師 |
2000年04月-2003年03月 | 桐朋女子高等学校音楽科 非常勤講師 |
2001年04月-2004年03月 | 早稲田大学法学部専任講師 |
2004年04月-2007年03月 | 早稲田大学法学部助教授 |
2007年04月-2010年03月 | 早稲田大学法学部准教授 |
2010年04月- | 早稲田大学法学部教授 |
日本独文学会
日本独文学会教育部会
社会言語科学会
Fachverband Deutsch als Fremd- und Zweitsprache
Deutsche Gesellschaft für Fremdsprachenforschung
人文学 / 言語学 / 外国語教育
人文学 / 言語学 / 言語学
研究テーマのキーワード:インターアクション,学習活動,外国語習得
個人研究
研究テーマのキーワード:第2言語習得,音韻論,音声学
個人研究
研究テーマのキーワード:インタ-アクション,学習活動,外国語習得
個人研究
個人研究
国内共同研究
Hoshii, Makiko/ Schumacher, Nicole
Schwab, Götz/ Hoffmann, Sabine / Schön, Almut (Hg.). Interaktion im Fremdsprachenunterricht. Beiträge aus der empirischen Forschung, Berlin: LIT Verlag.査読有り招待有りp.79 - 922017年05月-
Hoshii, Makiko / Schumacher, Nicole
Appel, Joachim / Jeuk, Stefan / Mertens, Jürgen (Hrsg.), Sprachen lehren. Beiträge zur Fremdsprachenforschung, Band 14, Schneider Verlag Hohengehren.査読有り招待有り14p.67 - 782017年04月-
Hoshii, Makiko & Schumacher, Nicole
S. Jager, M. Kurek &B. O’Rourke (Eds), New directions in telecollaborative research and practice: selected papers from the second conference on telecollaboration in higher education. Research-publishing.net.査読有りp.147 - 1532016年10月-
Hoshii, Makiko & Schmidt, Ute
ドイツ語教育査読有り(18)p.110 - 1222014年03月-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)ISSN:1342-6575
Hoshii, Makiko
Neue Beiträge der Germanistik査読有り(147)p.112 - 1312013年-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)ISSN:0387-2831
Hoshii, Makiko / Ohta, Tatsuya
Neue Beiträge der Germanistik(147)p.7 - 122013年-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)ISSN:0387-2831
Hoshii, Makiko
Schart, M., Hoshii, M. & Raindl, M. (Hrsg.). Lernprozesse verstehen – empirische Forschungen zum Deutschunterricht an japanischen Universitäten. München: iudicium.査読有りp.60 - 892013年-
Hoshii, Makiko / Schumacher, Nicole
Fremdsprachen und Hochschule査読有り(85)p.53 - 822012年-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
星井牧子
人文論集(49)p.80 - 1022011年03月-
Kutka, Sabine / Takaoka, Yusuke / Ishitsuka, Izumi / Oizumi, Dai / Hoshii, Makiko
Hoshii, Makiko / Kimura, Goro Christoph / Ohta, Tatsuya / Raindl, Marco (Hrsg.). Grammatik lehren und lernen im Deutschunterricht in Japan. Empirische Zugänge. München: Iudicium.査読有りp.69 - 872010年03月-
Hoshii, Makiko
Hoshii, Makiko / Kimura, Goro Christoph / Ohta, Tatsuya / Raindl, Marco (Hrsg.). Grammatik lehren und lernen im Deutschunterricht in Japan - empirische Zugänge. München: Iudicium.査読有りp.50 - 682010年03月-
星井牧子
白井宏美・山下仁(編)『話しことば研究の射程』.日本独文学会研究叢書 SrJGG 068068(068)p.31 - 472010年-
Hoshii, Makiko / Schumacher, Nicole
German as a foreign language査読有り(1/2010)p.71 - 912010年-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)ISSN:1470-9570
星井牧子
人文論集(47)p.21 - 282009年03月-
星井牧子
ドイツ語教育査読有り(12)p.105 - 1152007年10月-
Makiko Hoshii
Sprache und Sprachverwendung. Akten des 38. Linguistischen Kolloquiums in Piliscsaba 2003p.337 - 3462006年-
Hoshii, Makiko
Jahrestatung des Germanisten- und Deutschlehrerverbandes Taiwan2005年12月-
Hoshii,Makiko
Lektorenfachseminar des DAADs2005年11月-
星井牧子
ドイツ語教育(10)p.97 - 1022005年10月-
星井牧子/生駒美喜/室井禎之/Michael Schart/井口三奈子
日本独文学会秋季研究発表会2005年10月-
Hoshii, Makiko
13. Internationale Deutschlehrertatung2005年08月-
Hoshii, Makiko
Neue Beitraege zur Germanistik4(3)p.131 - 1412004年12月-
Hoshii, Makiko & Michael Schart
Deutschunterricht in Japan(9)p.4 - 202004年09月-
Hoshii, Makiko
日本独文学会第58回春季研究発表回 ドイツ語教育部会シンポジウム 『実証的研究の対象としてのドイツ語学習とドイツ語授業』2004年06月-
Hoshii, Makiko
日本独文学会第2回国際会議 "Konzepte der Landschaft in Ost und West"2003年10月-
星井牧子
早稲田大学ドイツ語学・文学会 『ワセダ・ブレッター』10p.82 - 902003年10月-
Hoshii, Makiko
ドイツ語教育(8)p.35 - 522003年09月-
Hoshii, Makiko
38. Linguistisches Colloquiium2003年08月-
Hoshii, Makiko
獨協大学大学院外国語学研究科2003年03月-
Hoshii, Makiko
Das 6. Internationale Symposium "Lernstrategien und -techniken in Ostasien", Koreanische Gesellschaft fuer Deutsch als Fremdsprache (KGDaF), 24.-25.5.2002, Korea National University of Education.2002年05月-
Hoshii, Makiko
Deutsch als Fremdsprache1(38)p.37 - 412001年04月-
Hoshii, Makiko
日本独文学会2000年度春期研究発表会2000年06月-
Hoshii, Makiko
獨協大学『ドイツ学研究』432000年03月-
Hoshii, Makiko
Dokkyo-Universitaet Germanistische Forschungs-beitr(]E88D2[)ge(43)p.93 - 1292000年03月-
Hoshii, Makiko
第13回日本音声学会全国大会1999年09月-
Hoshii, Makiko
Proceedings of the 13th General Meeting of the PSJ(第13回日本音声学会全国大会予稿集)p.191 - 1961999年08月-
Hoshii, Makiko
Dokumentation des 4. Didaktikseminars fuer japansiche Germanisten 1997(第4回ドイツ語教授法ゼミナール報告)1998年05月-
Hoshii, Makiko
獨協大学大学院外国語学研究科ドイツ語学専攻研究報告集BRUECKE(11)p.37 - 621998年05月-
Hoshii, Makiko
ドイツ語教育(2)p.21 - 361997年09月-
Hoshii, Makiko
第4回ドイツ語教授法ゼミナール1997年07月-
Hoshii, Makiko
獨協大学大学院外国語学研究科ドイツ語学専攻研究報告集BRUECKE(10)p.33 - 461997年05月-
Hoshii, Makiko
獨協大学大学院外国語学研究科ドイツ語学専攻研究報告集BRUECKE(9)p.23 - 451996年05月-
Schart, Michael / Hoshii, Makiko / Raindl, Marco(共編著)
Iudicium Verlag2013年-
単行本(学術書)総ページ数:242ISBN:978-3-86205-345-2
Hoshii, Makiko / Kimura, Goro Christoph / Ohta, Tatsuya / Raindl, Marco(共編著)
Iudicium Verlag2010年 03月-
単行本(学術書)ISBN:978-3-89129-995-1
渡辺学・山下仁(分担執筆)
ひつじ書房2014年-
単行本(学術書)担当ページ数:163-188
研究種別:
ドイツ語学習者の語順と冠詞習得における学習環境の影響に関する縦断的研究2014年-0月-2017年-0月
配分額:¥4550000
研究種別:
日本語を母語とするドイツ語学習者の語順および冠詞の習得とフィードバックの役割2011年-0月-2014年-0月
配分額:¥4940000
研究種別:
属性付与英語学習者発話コーパスの拡充と分析:大学新入生英語発話能力の経年変化調査2009年-0月-2014年-0月
配分額:¥17290000
研究種別:
日本語を母語とするドイツ語学習者の学習環境とドイツ語習得過程配分額:¥4420000
研究種別:
学習者プロファイリングに基づく日本人英語学習者音声コーパスの構築と分析配分額:¥16210000
研究種別:
音声コミュニケーション中心の少人数授業における日本語母語話者のドイツ語習得過程配分額:¥3600000
研究種別:
ドイツ語学習者の発話の非流暢性を発話の協働構築の観点から再検討する2018年-0月-2021年-0月
配分額:¥4420000
2010年度
研究成果概要: 本研究は、日本語を母語とするドイツ語学習者の文法習得について、特に主語・動詞の一致および語順に焦点を当てて実証的に分析することを目指したものである。ドイツ語学習者の言語運用能力習得については、主にドイツを中心として実証的な調査・... 本研究は、日本語を母語とするドイツ語学習者の文法習得について、特に主語・動詞の一致および語順に焦点を当てて実証的に分析することを目指したものである。ドイツ語学習者の言語運用能力習得については、主にドイツを中心として実証的な調査・研究が行われているが、その出発点となった研究は「操作されていない」「自然な」環境下での習得過程を扱ったものである。一方、授業における「操作された」学習場面でのドイツ語習得を扱った調査研究についても、外国語教育研究および第2言語習得分野でも近年、あらたに関心が向けられるようになってきている。しかし、主語・動詞の一致および語順習得をとりあげた先行研究には、発話を分析した調査と作文を分析した調査が混在し、データ収集方法の違いが分析結果の比較を難しくしている。こうした状況を踏まえ、本研究では口頭コミュニケーション場面での発話と作文の両側面から調査を行い、両者の運用能力の差異に注目した。 本研究期間中には、口頭コミュニケーション場面および作文からデータを収集し、今後の分析のためのデータベースを作成した。調査の対象としたのは、早稲田大学でドイツ語を学ぶ中・上級の学生。2009年度および2010年度にベルリン・フンボルト大学およびライプツィヒ大学と行ったテレビ会議(計23回)の参加者を調査対象とし、延べ28名のテレビ会議時における発話と課題作文にみられる運用能力を調査した。23回のテレビ会議については、録画資料から文字化作業を行い、発話データを収集した。また計228点の課題作文は学生毎にとりまとめてデータベースを作成した。今後、本研究期間に収集したデータをもとに、発話運用能力と作文での運用能力の関係について、文法習得、特に主語・動詞の一致および語順習得に焦点を当てた分析を進めていく予定である。
2011年度
研究成果概要: 外国語学習には一定の時間と反復練習が必要だが、教室での授業時間を増やすことには制約があり、学習は授業内で完結するものではないことを考えると、学習者が授業外に学習できる環境を準備・構築し、自律学習を促す仕組みを提供する必要がある。... 外国語学習には一定の時間と反復練習が必要だが、教室での授業時間を増やすことには制約があり、学習は授業内で完結するものではないことを考えると、学習者が授業外に学習できる環境を準備・構築し、自律学習を促す仕組みを提供する必要がある。ポッドキャストをドイツ語学習に利用することは、学習環境の多様化に向けた可能性の1つであるが、学習者の条件や要望を考慮することも不可欠である。 本研究では、早稲田大学法学部ドイツ語総合コミュニケーションコース(学部1・2年生)の受講生向けに、2010年度後期および2011年度前期に自習用教材として配信したポッドキャストについて、質問紙調査の結果をもとに、学生の利用実態と評価を検討した。質問紙は学期の始めと終わりに実施し、1)ポッドキャストの利用について、2)ポッドキャストの効果について、3)聴き取りとポッドキャストを用いたドイツ語学習に関する意識について、の3点について調査を行った。2011年度に実施した質問紙調査に参加したのは、1年生115名および2年生113名。あわせて2010年度後期に実施した質問紙調査(110名)の分析結果も考察した。 ポッドキャストは移動中にも利用できることから、学生が通学途中にも利用すること、そのため利用頻度が高くなることを想定していたが、質問紙の分析結果からは、全体として利用率がそれほど高くないことが分かった。その理由としては、学生が忙しく、あまり時間がとれないこと、またMPプレーヤーのような新しいメディアの使用に慣れていないことなどが挙げられた。しかし、1度聴いた学生は続けて何度も聴く傾向にあり、ポッドキャストへの評価も高いこと、またMP3プレーヤーの所有者は多いが、移動中にポッドキャストを使用する学生は少ないことも分かった。このことから、今後、ポッドキャストを作成する際には、移動中の利用というよりも、むしろ自宅で利用することを踏まえてコンテンツをデザインする必要があると考えられる。また、今回の調査では、聴き取りやポッドキャスト利用に関する意識は、ポッドキャストの利用頻度とは特に関連性がなく、利用頻度と聴き取りの成績との相関もほとんど見られなかった。ただし、ポッドキャストの利用頻度とディクテーションの成績に関しては、ごく弱い相関が見られた。この点は今後さらに調査を行う必要がある。 なお、本研究の成果の一部は、日本独文学会秋季研究発表会(2011年10月16日、金沢大学)でブース発表として報告した。
2013年度
研究成果概要: 外国語の習得には、目標言語でのインプットおよびアウトプットの機会が必要であり、目標言語を用いたコミュニケーションが必要になる学習環境の構築が重要である。日本のドイツ語学習環境は、多くの場合、従来の教室の枠組みでの授業場面に限られ... 外国語の習得には、目標言語でのインプットおよびアウトプットの機会が必要であり、目標言語を用いたコミュニケーションが必要になる学習環境の構築が重要である。日本のドイツ語学習環境は、多くの場合、従来の教室の枠組みでの授業場面に限られることが多く、いわゆる「オーセンティックな」コミュニケーションとしてドイツ語を使う場は限られているが、ICT技術の発達により、外国語教育・ドイツ語教育の現場でも、従来の教室の枠を超え、授業の場に「オーセンティックな」コミュニケーション空間を組み込むことが可能になっている。 本研究は、研究代表者がベルリン・フンボルト大学のDr. Nicole Schumacherと2009年より行っている共同研究を継続・発展させるため、テレビ会議による多人数コミュニケーションについて、発話の訂正・修正シークエンスを手掛かりとして、実際の言語使用の場で発話構築および言語学習プロセスが、話者間においてどのように実現されているかを分析し、発話・理解プロセスとインタラクションの「場」のあり方との関連について考察を行うための基盤を構築することを目指した。 分析対象としたのは、早稲田大学・フンボルト大学間で実施したドイツ語によるテレビ会議場面のコミュニケーション。2013年度春学期に実施した計7回のテレビ会議の録画資料を文字化し、分析のための基礎資料を作成した。文字化の際には、ドイツ語圏の会話分析/談話分析で文字化のスタンダードとして使われているGATシステムに従い、転記用ソフトウェアEXMARaLDAを使用して文字化を行った。また、テレビ会議を用いた外国語学習について、会議の参加者に対しアンケートを実施した。日本側参加者におこなったアンケート(日本語)については、ドイツ語へ翻訳し、分析のための基基盤となるデータを構築した。また、2014年3月にはベルリン・フンボルト大学の共同研究者 Dr. Nicole Schumacher氏とデータ分析についての意見交換と今後の研究の進め方に関する打ち合わせを行った。 本研究により得られたデータを用い、今後、訂正/修正および共同発話シークエンスを分析し、多人数参加のテレビ会議コミュニケーション場面における発話構築プロセスに関する考察を継続する。
2014年度
研究成果概要: 本研究課題は、ドイツ語学習者・母語話者間の多人数コミュニケーションにおける言語使用を発話構築の観点から分析し、よりよい学習環境の構築に向けた指標を得ることを目指している。 分析対象は2014年度春学期に早稲田大学・フンボルト大学... 本研究課題は、ドイツ語学習者・母語話者間の多人数コミュニケーションにおける言語使用を発話構築の観点から分析し、よりよい学習環境の構築に向けた指標を得ることを目指している。 分析対象は2014年度春学期に早稲田大学・フンボルト大学間で実施したドイツ語によるテレビ会議場面のコミュニケーション。計7回分の録画を文字化し、発話の協働構築プロセスを分析するための基礎データを作成・拡充した。 本研究成果を元に、今後、発話と理解に問題が生じた際のやりとりを中心に、特に母語話者/学習者双方の「質問」の際の言語行動とその後の発話構築プロセスを中心に、インタラクションの「場」と外国語学習に関する考察を継続する。
2015年度
研究成果概要:本課題では、ドイツ語学習者・母語話者間の多人数コミュニケーション場面における言語使用をインタラクション分析および社会文化的理論の枠組みを用いて分析し、コミュニケーション活動による外国語学習・協働学習のプロセスを考察した。多人数参加...本課題では、ドイツ語学習者・母語話者間の多人数コミュニケーション場面における言語使用をインタラクション分析および社会文化的理論の枠組みを用いて分析し、コミュニケーション活動による外国語学習・協働学習のプロセスを考察した。多人数参加のテレビ会議場面において母語話者/学習者双方から行われる「明確化要求」や「確認チェック」など、相手の発話に対して聞き返す行為の際の言語行動とその後の発話構築プロセスを量的・質的の両面からとりあげた。分析結果については、ルートヴィヒスブルク教育大学(ドイツ)で開催された第26回ドイツ外国語教育学会(2015年9月30日〜10月3日)において口頭発表を行った。
2017年度共同研究者:Schumacher, Nicole, Schramm, Karen
研究成果概要: 本研究課題では、ドイツ語学習者・母語話者間の多人数コミュニケーション場面において、学習者が使用する補償ストラテジーに着目し、言語使用を参加者の視点から分析した。データにはベルリン・フンボルト大学と実施した遠隔多人数コミュニケーシ... 本研究課題では、ドイツ語学習者・母語話者間の多人数コミュニケーション場面において、学習者が使用する補償ストラテジーに着目し、言語使用を参加者の視点から分析した。データにはベルリン・フンボルト大学と実施した遠隔多人数コミュニケーション場面の参加者によるエッセイを用い、質的・探索的方法で分析を行った。 分析結果から、学習者は目標言語使用実践の場を通して、自らの発話意図を実現する際に、自らの「知識の穴」に気づき、他の学習者や目標言語の話者と協働し、補い合いながら会話を作り上げる重要性を強く認識することで、学習へのモティベーションを高めていることがわかった。また目標言語の話者も自らの言語使用をふり返ることにより、将来、外国語(ドイツ語)教員として学習者をサポートする際に必要となるインタラクション能力についての考察を深めていることが明らかになった。
2016年度
研究成果概要:本課題では、ドイツ語学習者・母語話者間の遠隔多人数コミュニケーション場面における言語使用を分析し、コミュニケーション活動における外国語学習プロセスを考察した。分析から、学習者・母語話者間のインタラクションの対称性および発話と知識の...本課題では、ドイツ語学習者・母語話者間の遠隔多人数コミュニケーション場面における言語使用を分析し、コミュニケーション活動における外国語学習プロセスを考察した。分析から、学習者・母語話者間のインタラクションの対称性および発話と知識の協働構築のプロセスが見られ、遠隔多人数コミュニケーション場面では、学習者が自らの発話意図を実現する協働学習が促進されると考えられる。分析結果については、Second Conference onTelecollaboration in University Education(ダブリン、2016年4月)およびFaDaF2017(ベルリン、2017年3月)で口頭発表を行った。
2018年度
研究成果概要: 本研究課題では日本語を母語とするドイツ語学習者(大学生)2名の発話を定動詞第二位(V2)と文の前域要素に着目して考察した。ProfilanalyseのStufe 4(V-END)でも、Stufe3(INV/ XVS)段階の発話の... 本研究課題では日本語を母語とするドイツ語学習者(大学生)2名の発話を定動詞第二位(V2)と文の前域要素に着目して考察した。ProfilanalyseのStufe 4(V-END)でも、Stufe3(INV/ XVS)段階の発話の適切さに揺れが見られ、副詞一語のような短い前域でもXVSは必ずしも適切に実現されず、*XVS(XSV/XYSV)が生じることが観察された。XVS構造を実現するためには、学習者は「何」が動詞前域となり得るかを理解する必要があり、習得段階とおよび文法的「処理可能性」と「適切な使用」とは必ずしも一致するわけではないことが考えられる。
2019年度
研究成果概要: 本研究課題では、日本語を母語とするドイツ語学習者(大学生)2名のデータを用い、1年間の留学による学習者言語の変化について考察した。副文のように長く複雑な前域でもXVSが実現される一方、副詞のように短い前域でもXSVが出現するなど... 本研究課題では、日本語を母語とするドイツ語学習者(大学生)2名のデータを用い、1年間の留学による学習者言語の変化について考察した。副文のように長く複雑な前域でもXVSが実現される一方、副詞のように短い前域でもXSVが出現するなど、学習者の発話における前域とXVS構造の関係は一定ではなく、揺れが見られた。またポーズや繰り返しなどの指標から、学習者がXVS構造に対して高い注意を向けていることが観察された。副詞などによるXSVは母語話者の発話にも観察されることから、留学により学習者の発話の「話しことば性」が上がっていることも考えられる。今後は母語話者の発話データ智比較することで、学習者言語における話しことば性とその習得についても考察をすすめたい。
2001年度
研究成果概要: 外国語学習を考察する上でインターアクションの分析が重要な意味を持つことはしばしば指摘され、多くの研究が行われてきた (Allwright 1984, Chaudron 1988, Edmondson 1981, 1983, Ga... 外国語学習を考察する上でインターアクションの分析が重要な意味を持つことはしばしば指摘され、多くの研究が行われてきた (Allwright 1984, Chaudron 1988, Edmondson 1981, 1983, Gass 1997, Henrici 1995)。しかしこうした先行研究は言語行動の分析が中心であり、非言語行動の分析はあまり行われていない。会話における非言語行動の重要性(Goodwin 1986, 1995; Streeck 1983, 1994)、また非言語行動は人間の内言をも表出しうる(Wienold 1998, 2000)という考察からも、教室内インターアクションを言語行動・非言語行動の両面から分析することはきわめて重要だと考えられる。本研究では外国語授業場面におけるインターアクションに関する従来の分析およびそこで用いられている概念を批判的に再検討することを試みた。また学習者インタビューなどのデータを用い、外国語の授業における教授・学習の過程を多面的に分析することも試みた。 授業をビデオカメラで記録したデータを分析したところ、学習者が発話する際のインターアクションから次のようなことがわかった。・非言語行動はインターアクションの「場」を形成する上で非常に重要な役割を担っている。・「インターアクションの軸」と「学習課題」との交代は必ずしも重ならない。多層的な埋め込み構造がみられる。・非言語行動を発話としてとらえると、言語レベルでの「話者交代」の間に非言語レベルの「話者交代」が行われている。後者は学習者が発話する際に重要な情報を提示していると考えられる。・言語行動からみた'self-initiation'と'other-initiation'の関係は、非言語行動を含めてインターアクションをとらえると逆転するケースも見られる。・学習者の表情や視線などの非言語行動には、「何かを理解した」あるいは「理解できない」といったシグナルが多数あらわれている。・複数の学習者が存在する授業という場でみられるインターアクションはきわめて多層的な構造をとっている。 こうした多層的なインターアクションの中で行われている個々の学習者の学習過程は、その大部分が観察不可能であるが、学習者インタビューなどの内省的手法を用いることにより、学習者の発話の作り出される過程について有効な示唆が得られることもわかった。
2004年度
研究成果概要:教室における外国語学習の過程を考える上でインターアクションが重要な意味を持つことは従来もしばしば指摘されているが、複数の学習者が存在する教室内インターアクションは多層的な性格をもち、インターアクションにおける言語行動のみの分析では...教室における外国語学習の過程を考える上でインターアクションが重要な意味を持つことは従来もしばしば指摘されているが、複数の学習者が存在する教室内インターアクションは多層的な性格をもち、インターアクションにおける言語行動のみの分析では学習者の学習活動を理解することはできない。また、実際の授業場面では、個々の学習者からみると、教師とのインターアクションの中で自分自身が発話するのではなく、他の学習者の発話を聴くという時間も多く、学習者の認知活動としての外国語学習は、個々の学習者の内的なプロセスとして、教師・学習者間インターアクションに直接参加しない場面でもおこなわれており、学習活動は学習者が発話する場面だけに限られるわけではない。複数の参加者を持つ教室という場での外国語学習を考える上では、インターアクションに直接関与しない学習者の内的な学習プロセスのあり方にも目を向け、教材や学習課題を含めて、学習が効果的に行われるように授業をデザインしていくことが必要になる。このような考え方に基づき、本研究では、授業内のインターアクション、特に課題設定と学習活動の関係について、実際の授業データをもとに分析をおこなった。具体的には法学部1年生の授業において、ビデオカメラとMDを用いてグループ作業の様子を記録・文字化して考察をおこなった他、個別作業の課題を与え、発話思考法を用いて問題解決の過程を記録したり、ペアワークに於ける学習者同士の協同学習の様子の記録・分析を行った。学習活動の個々の学習者のつまづきや疑問は必ずしも授業での学習者の発話に観察されるわけではなく、学習者は外から観察されるよりもはるかに多くの疑問を抱えながら、授業の中で外国語を学習していることが観察されている。以上のことからも、今後、より効果的な効果的なドイツ語教育・ドイツ語学習のための授業デザインを考える際には、何をどのように教えるか、だけではなく、学習者が何をどのように学んでいるのか、という、学習者の学習活動を視野に入れることが重要であると考えられる。
科目名 | 開講学部・研究科 | 開講年度 | 学期 |
---|---|---|---|
総合講座「ドイツ語圏を知る」 | 法学部 | 2020 | 春学期 |
言語学 I E (星井) | 法学部 | 2020 | 秋学期 |
総合講座「ことばと法・社会」 | 法学部 | 2020 | 秋学期 |
独語初級 I(基礎) 2D | 法学部 | 2020 | 春学期 |
独語初級 II(基礎) 2D | 法学部 | 2020 | 秋学期 |
独語中級 I(総合) 5(春) | 法学部 | 2020 | 春学期 |
独語中級 I(総合) 5(秋) | 法学部 | 2020 | 秋学期 |
教養演習(ドイツ語圏)E | 法学部 | 2020 | 春学期 |
教養演習(ドイツ語圏)F | 法学部 | 2020 | 秋学期 |
教養演習(言語情報)D | 法学部 | 2020 | 春学期 |
国際交流能力養成科目(ドイツ語)I(星井) | 大学院法学研究科 | 2020 | 春学期 |
国際交流能力養成科目(ドイツ語)II(星井) | 大学院法学研究科 | 2020 | 秋学期 |
ドイツ語テレビ会議(言語・文化) | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 春学期 |
ドイツ語テレビ会議(生活・社会) | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 秋学期 |
概要:さまざまな大学でドイツ語を学ぶ学生を対象としたドイツ語合宿ゼミナールの運営(3月).教員同士の相互研修も目的としている.例年、30近くの大学から学生約100名、教員約20名が参加.