氏名

トエダ ヒロカズ

十重田 裕一

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0182137/)

所属

(文化構想学部)

連絡先

URL等

研究者番号
40237053

本属以外の学内所属

兼担

文学学術院(大学院文学研究科)

学内研究所等

ジャーナリズム研究所

研究所員 2015年-2017年

学歴・学位

学歴

-1987年 早稲田大学 文学部 日本文学専修
-1993年 早稲田大学 文学研究科 日本文学専攻

学位

博士(文学) 論文 早稲田大学 日本文学

修士(文学) 論文 早稲田大学

経歴

1991年-1992年早稲田大学 助手
1993年-1997年大妻女子大学短期大学部 専任講師
1998年-2002年早稲田大学文学部 助教授

所属学協会

日本近代文学会 編集委員

日本近代文学会 運営委員会,編集委員

日本近代文学会 運営委員会,編集委員

日本文学協会 運営委員

昭和文学会 会務委員、編集委員

昭和文学会 会務委員、編集委員

早稲田大学国文学会 評議委員

日本文体論学会 理事,編集委員,常任理事

日本文体論学会 理事,編集委員,常任理事

日本文体論学会 理事,編集委員,常任理事

日本比較文学会 編集実務委員、編集委員

日本比較文学会 編集実務委員、編集委員

受賞

窪田空穂賞

1994年

研究分野

キーワード

国文学,比較文学、国文学

研究テーマ履歴

占領期検閲と文学との相互関連性の研究

研究テーマのキーワード:占領期,文学

機関内共同研究

横光利一を中心とするモダニズム文学の研究

研究テーマのキーワード:横光利一,モダニズム文学

個人研究

日本近代文学と映画

研究テーマのキーワード:日本近代文学、映画

個人研究

1920-70の五十年間にわたる日本文学、日本文化の連続性・不連続性

研究テーマのキーワード:日本文学、日本文化

横光利一研究

個人研究

1920年代研究

個人研究

論文

1926年日本,文学と映画との遭遇

十重田裕一

比較文学研究(東大比較文学会)92p.5 - 172008年11月-

肉筆と活字のあいだに映し出される文学の実験

十重田裕一

『「改造」直筆原稿の研究』(雄松堂)p.109 - 1242007年10月-

堀辰雄、芥川全集を編纂する

十重田裕一

芥川龍之介全集第9巻月報p.5 - 82007年09月-

文芸雑誌「人間」にみる事前検閲と事後検閲の光と影

十重田裕一

インテリジェンス8p.4 - 112007年04月-

交錯する「蟹工船」と「上海」をめぐる序説

十重田裕一

国文学解釈と鑑賞 別冊p.111 - 1202006年09月-

広告から見た大正期「文藝春秋」の展開

十重田裕一

「国文学研究」(早稲田大学国文学会)(148)p.98 - 1092006年03月-

新感覚派文学の中国における受容の一側面——『色情文化』を中心に——

十重田裕一

曙光(翰林書房)2(3)p.55 - 622005年12月-

坂口安吾とGHQ/SCAPの検閲——刻印された占領期の痕跡

十重田裕一

國文學(学燈社)50(13)p.84 - 902005年12月-

内容見本のなかの漱石

十重田裕一

漱石研究18p.152 - 1642005年11月-

文学者の神話形成をめぐるノート

十重田裕一

昭和文学研究(昭和文学会)(51)p.75 - 792005年09月-

つくられる「日本」の作家の肖像——高度経済成長期の川端康成

十重田裕一

「文学」(岩波書店)5(6)p.48 - 622004年11月-

感触的北京日本近現代文学翻訳の現在

十重田裕一

「國文學」(学燈社)49(10)p.120 - 1262004年09月-

改造社と上海

アジア遊学(勉誠出版)(62)p.32 - 392004年03月-

堀辰雄のメディア戦略

国文学 解釈と鑑賞 別冊(至文堂)p.49 - 572004年02月-

書評・日高昭二著『菊池寛を読む』

週刊読書人2003年06月-

岡田茉莉子インタヴュー

ユリイカ/青土社35;82003年05月-

座談会・身も蓋もない話

早稲田文学/早稲田文学会27;62002年11月-

横光利一と映画・演劇/花園の思想/活動写真/狂つた一頁(映画)/『サンエス』/トーキー/ドストエフスキー/中山義秀

横光利一事典/おうふう2002年10月-

顔/映画/シネマ

堀辰雄事典/勉誠出版2001年11月-

織田信長

国文学 解釈と鑑賞 別冊『坂口安吾事典〔作品編〕』/至文堂2001年09月-

エロ・グロ・ナンセンス/円本/岸田国士/説教強盗/葉山嘉樹/文芸時代/吉行エイスケ

週刊朝日百科 世界の文学/朝日新聞社 952001年05月-

横光利一—方法としてのモダニズム

週刊朝日百科 世界の文学/朝日新聞社 952001年05月-

書評・小田桐弘子著『横光利一—比較文化的研究』

比較文学/日本比較文学会432000年01月-

徳田秋声と横光利一—「芭蕉と歯朶」評を中心に

徳田秋声全集 月報/八木書店202001年01月-

女子校—中原俊『桜の園』

國文學/学燈社46;32001年02月-

横光利一研究展望

川端文学への視界/教育出版センター 152000年06月-

詩・現実/北川冬彦

新研究資料現代日本文学 第七巻/明治書院2000年06月-

川崎照代/永井愛

新研究資料現代日本文学 第一巻/明治書院2000年03月-

新感覚派の市場性—出発期「文藝春秋」から「文藝時代」へ—

日本近代文学会2001年06月-

編集される本文—横光利一と「時間」の再検討

日本近代文学/日本近代文学会692003年10月-

引き裂かれた本文—横光利一「微笑」と編集者による自主規制

文学/岩波書店4;52003年09月-

志賀直哉と他者—「城の崎にて」、忘却される起源

国文学 解釈と鑑賞/至文堂 8672003年08月-

日夏耿之介宛書簡集 学匠詩人の交友圏

飯田市美術館2002年07月-

出版メディアと作家の新時代—改造社と横光利一の一九二〇−三〇年代

文学/岩波書店4;22003年03月-

一九二八年の横光利一—上海へ、新たなる展開への模索—

アジア遊学/勉誠出版482003年02月-

新感覚派の光と影

文学/岩波書店3;62002年11月-

出発期「文藝春秋」のメディア戦略

日本近代文学/日本近代文学会662002年05月-

交錯する雑誌のゆくえ—「文藝時代」と「文藝春秋」

文学/岩波書店2;42001年07月-

山田美妙「竪琴草紙」本文の研究

笠間書院2000年07月-

横光利一にとって「国語」とは何か

昭和文学研究/昭和文学会402000年09月-

鏡としてのドストエフスキー・ストリンドベリイ——大正期・横光利一への視角

国文学 解釈と鑑賞/至文堂8292000年06月-

川端康成と映画

川端文学の世界 4 その背景/勉誠出版1999年05月-

『君が壊れてしまう前に』—「日記」という規制

國文學 臨時増刊号/学燈社1999年07月-

坂口安吾の豊臣秀吉—〈歴史〉の可能性—

国文学 解釈と鑑賞 別冊/至文堂1999年09月-

井上ひさしと映画

国文学 解釈と鑑賞 別冊/至文堂1999年12月-

定本 横光利一全集 補巻

河出書房新社1999年10月-

新感覚派映画聯盟

横光利一と川端康成展/世田谷文学館1999年04月-

二瓶浩明著『宮本輝 宿命のカタルシス』

国文学 解釈と鑑賞8151999年04月-

保昌正夫著『横光利一—菊池寛・川端康成の周辺』

図書新聞24772000年03月-

横光利一研究展望

川端文学への視界 14/教育出版センター1999年06月-

横光利一座談会—ある不用意な作家の肖像

早稲田文学24;61999年11月-

『定本 横光利一全集 補巻』刊行に際して

日本近代文学館1721999年11月-

平野共余子/天皇と接吻 アメリカ占領下の日本映画検閲

國文學 45;3/学燈社2000年03月-

メアリ・アン・ドーン/欲望への欲望 1940年代の女性映画

國文學 45;3/学燈社2000年03月-

横光利一の習作期と<外国文学>—ドストエフスキーとストリンドベリを中心に

早稲田大学比較文学研究室例会1999年10月-

文学と映画—「狂った一頁」に見る新感覚派映画聯盟の試み

世田谷文学館 1999年04月-

「新感覚派映画聯盟」と横光利一—一九二〇年代日本における芸術交流の一側面

国文学研究/早稲田大学国文学会127,pp33-441999年03月-

大正九年・習作期横光利一の検討—「ドストヱフスキー論(メレンヂコフスキー)をめぐって」

日本文学研究論集成38 横光利一/若草書房pp7-271999年03月-

横光利一研究展望

川端文学への視界 13/教育出版センターpp132-1381998年06月-

「評伝」というモード

日本文学/日本文学協会543,pp64-651998年09月-

ピエール・ブルデュー『芸術の規則』

國文學/学燈社43;10.pp48-491998年09月-

ヒリス・ミラー『イラストレーション』

國文學/学燈社43;10.pp94-951998年09月-

井上ひさし

國文學/学燈社44;3.pp28-291999年02月-

安岡章太郎

國文學/学燈社44;3.pp194-1951999年02月-

「新感覚派映画聯盟」と横光利一

川端文学研究会第25回大会366981998年06月-

川?照代,坂手洋二,渡辺えり子,三谷幸喜

「國文學」/学燈社第43;4p.128,130,131,1371998年03月-

安西冬衛宛瀧口武士書簡〈附〉瀧口武士宛安西冬衛書簡

『大妻女子大学文学部三十周年記念論集』/大妻女子大学文学部p.183-2081998年03月-

江藤茂博『映像批評の方法』

「日本文学」/日本文学協会47;2p.81-821998年02月-

水の記憶——「早稲田の森」の光景

「国文学 解釈と鑑賞」別冊/至文堂p.189-1921998年02月-

大正九年・習作期横光利一の検討——「ドストヱフスキー論(メレンヂコフスキー)」をめぐって

「季刊 文学」/岩波書店第9巻第1号p.77-881998年01月-

「春は馬車に乗つて」のドラマツルギー

「日本近代文学」/日本近代文学会第57集p.37-491997年10月-

顔のマニア——犀星の昭和初年代への視角

「昭和文学研究」/昭和文学会第35号p.13-221997年07月-

シェストフ的不安と行動主義

『時代別日本文学史事典 現代編』/東京堂出版p.132-1391997年05月-

芹沢光治良、その文壇登場——デビュー作「ブルジョア」の周辺

『芹沢光治良展』/世田谷文学館p.72-751997年04月-

書籍等出版物

占領期雑誌資料大系 文学編 第1〜5巻

十重田裕一, 山本武利,川崎賢子,宗像和重

岩波書店2009年 11月-2010年 08月

〈名作〉はつくられるーー川端康成とその作品

十重田裕一

NHK出版2009年 07月-

詳細

ISBN:978-4-14-910710-3

昭和の文学者たち 4

十重田裕一,佐藤健一,曾根博義,安藤宏

博文館新社2007年 05月-

『映画館』

十重田裕一

ゆまに書房2006年 05月-

「旅愁」ーーさまよえる本文

十重田裕一

『横光利一の文学世界』(翰林書房)2005年 03月-

交流する芸術の時代——一九二〇年代と『映画戯曲論』

十重田裕一

『日本映画論言説大系25』(ゆまに書房)2006年 01月-

〈名作〉はつくられる——川端康成「伊豆の踊子」の一九二〇−七〇年代とマス・メディア

十重田裕一

E・クロッペンシュタイン・鈴木貞美編『日本文化の連続と非連続 1920年—1970年』(勉誠出版)2005年 11月-

『南部修太郎集 三篇』

十重田裕一

EDI2005年 05月-

文学者の手紙6 高見順 秋子との便り・知友との便り

十重田裕一

博文館新社2004年 02月-

交流する芸術の時代——一九二〇年代と『映画戯曲論』

十重田裕一

田村俊夫『映画戯曲論』(ゆまに書房)2004年 07月-

富ノ澤麟太郎——光と影の散歩者

十重田裕一

『日本のアヴァンギャルド』(世界思想社)2005年 05月-

第二次世界大戦後版「旅愁」第一篇の検閲と表現

十重田裕一

『表現と文体』(明治書院)2005年 03月-

横光利一の1920年代——「新感覚派」作家としての方法と展開

十重田裕一

『21世紀中国における日本語教育研究』(吉林人民出版社)2004年 06月-

映画と文学を横断する表現者の軌跡——北川冬彦『純粋映画記』をめぐって

十重田裕一

『北川冬彦『純粋映画記』(ゆまに書房)2004年 06月-

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:基盤研究(C)

占領期文学とメディアにみる検閲と本文の総合的研究

2009年-2011年

研究分野:日本文学

配分額:¥4290000

研究種別:

戦争をめぐる表現と表象-日本近代文学・日本映画に関する中仏との比較研究

配分額:¥14690000

研究種別:基盤研究(C)

総合雑誌における占領期検閲と文学との相互関連性の研究

2006年-2008年

研究分野:日本文学

配分額:¥3840000

研究種別:基盤研究(C)

金星堂を中心とする大正・昭和期の出版書肆と文学に関する総合的研究

2004年-2006年

研究分野:日本文学

配分額:¥3600000

研究種別:

日本近代における映像表現と活字文化・文学の重層的な相関を対象とする史的研究

配分額:¥4000000

研究種別:

新感覚派文学における言語観の歴史的研究

配分額:¥1800000

研究種別:基盤研究(C)

二十世紀における日本文学・文化とメディアの相互連関を対象とする総合的研究

2000年-2001年

研究分野:国文学

配分額:¥3700000

研究種別:

横光利一を中心とする1920年代モダニズム文学の研究

配分額:¥2100000

研究種別:

20世紀前期日本近代文学における内務省・GHQ検閲の比較研究の国際的展開

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥4290000

研究種別:

1950-60年代日本文学の英語訳に関する基礎的研究

2013年-0月-2016年-0月

配分額:¥4420000

研究種別:

国際的基盤形成を視野に入れた日本近代文学における内務省・GHQ検閲の研究

2012年-0月-2015年-0月

配分額:¥4940000

研究種別:

1950-60年代における文化産業としての文学の発展過程に関する総合的研究

配分額:¥4290000

研究種別:

民間情報教育局(CIE)で調査対象となった文芸雑誌・総合雑誌の検閲の国際的研究

2018年-0月-2021年-0月

配分額:¥4290000

研究種別:

1950-70年代における文化資源としての「文学」に関する研究

2018年-0月-2022年-0月

配分額:¥4160000

研究種別:

日本文化に現れる日常の描写におけるジェンダー・セクシュアリティの可能性

2018年-0月-2021年-0月

配分額:¥1400000

研究種別:

「法と文学」理論を日本近現代文学に応用するための基礎的研究:東京裁判を中心に

2018年-1月-2021年-0月

配分額:¥1500000

研究種別:

岩波書店における検閲と文学の総合的研究

2016年-0月-2019年-0月

配分額:¥3250000

研究種別:

社会生活の倒錯:日本に於けるモダニズム文学の実態

2016年-0月-2018年-0月

配分額:¥700000

研究種別:

1950-70年代における文化資本・文化産業としての文学に関する総合的研究

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥4420000

研究資金の受入れ状況

総合雑誌における占領期検閲と文学との相互関連性の研究2006年-2009年
北九州市松本清張研究奨励事業「モダニスト松本清張研究」2004年-

実施形態:共同研究

金星堂を中心とする大正・昭和期の出版書肆と文学に関する総合的研究2004年-2006年

実施形態:共同研究

昭和戦前新聞文芸記事に関する総合的調査及び研究2004年-2006年

実施形態:共同研究

二十世紀における日本文学・文化とメディアの相互連関を対象とする総合的研究2000年-2001年

実施形態:共同研究

日本近代における映像表現の活字文化・文学の重層的な相関を対象とする研究2002年-2003年

学内研究制度

特定課題研究

占領期の川端康成の文学的活動とメディア検閲

2014年度

研究成果概要: 2014年9月17、18日の2日間にわたり、フランス共和国の首都・パリで川端康成の国際シンポジウムが開催された。この国際シンポジウムを、セシル坂井氏(パリ・ディドロ第7大学)、和田博文氏(東洋大学)、紅野謙介氏(日本大学)、マイ... 2014年9月17、18日の2日間にわたり、フランス共和国の首都・パリで川端康成の国際シンポジウムが開催された。この国際シンポジウムを、セシル坂井氏(パリ・ディドロ第7大学)、和田博文氏(東洋大学)、紅野謙介氏(日本大学)、マイケル・ボーダッシュ氏(シカゴ大学)とともに企画した。シンポジウムのタイトルは「川端康成21世紀再読―—モダニズム、ジャポニズム、神話を越えて」(Relire Kawabata au 21esiècle - modernisme et japonisme au-delà des mythes)である。十重田は、「占領期言語統制下の創作と出版活動」と題する研究発表において、アメリカ軍による占領終了前後に見られた錯綜するメディア規制と川端の小説との関連を考察した。 

横光利一の1930-40年代と二つのメディア検閲の総合的研究

2016年度

研究成果概要: 本研究は、横光利一の1930-40年代と二つのメディア検閲との関連を総合的に研究することを目的として計画された。二つのメディア検閲とは、明治時代から第二次世界大戦敗戦まで帝国日本で実施された内務省の検閲と、アメリカ軍によって占領... 本研究は、横光利一の1930-40年代と二つのメディア検閲との関連を総合的に研究することを目的として計画された。二つのメディア検閲とは、明治時代から第二次世界大戦敗戦まで帝国日本で実施された内務省の検閲と、アメリカ軍によって占領期に行なわれたGHQ/SCAP(General Headquarters/Supreme Commander for the Allied Powers 連合国軍最高司令官総司令部)の検閲である。横光利一が1930-40年代に発表した著作と同時代のメディア規制との関連を、内務省・GHQ/SCAPの資料調査と本文の校合を行うことで総合的に解明するべく、この作家の代表作『旅愁』を対象に研究を実施した。メリーランド大学プランゲ文庫における調査で得られた新資料を活用しながら、横光利一とメディア規制とのかかわりを内務省とGHQ/SCAPという、二つの異なる検閲との関連から総合的に分析する基盤をつくるべく、岩波文庫『旅愁』上巻・下巻を2016年8月、9月に刊行した。上巻には、研究成果の一部となる「解説」を執筆した。その後、学術論文を雑誌『文学』(岩波書店、2016年11月)に発表した。

新感覚派時代を中心とする横光利一の国際的研究の展開

2017年度

研究成果概要: 2004年4月から2005年3月まで、早稲田大学で特別研究期間を取得し、4〜6月には中華人民共和国の北京日本学研究センターに研究員として滞在し、研究に従事した。その後、8〜9月、2005年2〜3月にはフランス共和国に滞在、パリ第... 2004年4月から2005年3月まで、早稲田大学で特別研究期間を取得し、4〜6月には中華人民共和国の北京日本学研究センターに研究員として滞在し、研究に従事した。その後、8〜9月、2005年2〜3月にはフランス共和国に滞在、パリ第7大学に所属し研究を推進した。2005年3月には、アメリカ合衆国・コロンビア大学のドナルド・キーンセンターで招待講演を行うと同時に、同大学の教授陣、大学院生らと親交を深めた。研究期間中、アジア・欧洲・北米で研究活動を展開し、世界各国の多くの研究者との実りある学術交流を通じて、日本文学研究の国際化の基盤をつくることができたのが最大の収穫であった。

1920年代・日本モダニズム文学の研究

1998年度

研究成果概要: 1920年代に活躍した作家たちの活動を、同時代の様々な文化・社会現象と関連に留意しながら検討していくこと。それが、特定課題研究助成費を活用しながらの研究テーマであった。 こうしたテーマのもと、1926(大正15)年に、横光利一川... 1920年代に活躍した作家たちの活動を、同時代の様々な文化・社会現象と関連に留意しながら検討していくこと。それが、特定課題研究助成費を活用しながらの研究テーマであった。 こうしたテーマのもと、1926(大正15)年に、横光利一川端康成をはじめとする新感覚派の作家たちと映画監督の衣笠貞之助らによって結成された「新感覚派映画聯盟」の検討を中心に行った。1920年代日本の前衛芸術家たちの交流を検討することで、この時代の芸術思潮を照射できると考えたからである。 今回特に注目したのは、これまで本格的検討の行われてこなかった、横光利一と「新感覚派映画聯盟」第一回作品「狂った一頁」との関連である。「狂った一頁」の映画及びシナリオに見られるモチーフや表現の痕跡は、この時期の横光の小説に認められる。そればかりではなく、「新感覚派映画聯盟」という芸術交流の「場」において共有された芸術城の理念は、横光の創作理念、とりわけ、昭和初年代に標榜された「形式主義」と深く関わっている。映像そのものの形式や構成を重視し、映像の純粋性を追求した同時代の前衛映画「狂った一頁」とこの映画を巡る批評に接することで、横光は「形式主義」に確信を持つに至るのである。 以上のことを解明するとともに、映画をめぐる言説と文学をめぐる言説が相互関連しつつ形成されたこの時代の特色についても言及し、本研究テーマが、横光利一という一作家に限定されるものではなく、1920年代の芸術思潮の一局面を形成する、共時的広がりをもつ問題であることの意味づけも行った。

新感覚派文学における言語観の歴史的研究

2002年度

研究成果概要: 今年度は昨年度に引き続き、新感覚派文学に特徴的な言語観を、1920年代マス・メディアの拡大にともなう文学受容の場およびメディア状況の変容という視点から解明するべく、継続して研究を進めた。 様々なマス・メディアが交錯する192... 今年度は昨年度に引き続き、新感覚派文学に特徴的な言語観を、1920年代マス・メディアの拡大にともなう文学受容の場およびメディア状況の変容という視点から解明するべく、継続して研究を進めた。 様々なマス・メディアが交錯する1920年代で特に力点を置いたのは、映画と出版である。出版のなかでは、1920年前後に創刊された総合雑誌「改造」(1919年創刊)と「文藝春秋」(1923年創刊)を重視し、これらの雑誌が作家の創作ならびに表現とどのように関連するかを検討した。 このような研究計画のもと、今年度は、大学院生やデータ入力に習熟した社会人の助力を仰ぎながら、前年度に調査、収集したデータを整理する一方、研究成果を公表することに力を注いだ。現段階で公表した主な論文は、「研究成果発表」に示した以下の4点である。他にも、2003年度中に、研究成果を発表する準備を進めている。

横光利一とマスメディアの相互関連性の研究

2005年度

研究成果概要: 横光利一とマスメディアとの相関性を総合的に解明しようとする本研究では、今年度、主に以下の二点のテーマに取り組んだ。一点目は、マスメディアが拡大、多様化する大正後期から昭和初期に、横光利一をはじめとする新感覚派がどのように展開し... 横光利一とマスメディアとの相関性を総合的に解明しようとする本研究では、今年度、主に以下の二点のテーマに取り組んだ。一点目は、マスメディアが拡大、多様化する大正後期から昭和初期に、横光利一をはじめとする新感覚派がどのように展開したか、ということ。もう一点目は、第二次世界大戦後のアメリカのGHQ/SCAP(General Headquarters/Supreme Commander for the Allied Powers)による検閲と横光の「旅愁」との関係について検討することである。前者については、「富ノ澤麟太郎――光と影の散歩者」(『日本のアヴァンギャルド』2005・5 世界思想社 214-227P)、「新感覚派文学の中国における受容の一側面――『色情文化』を中心に――」(「曙光」第3号 翰林書房 2005・12 55-62P)、「広告から見た大正期「文藝春秋」の展開」(「国文学研究」第148号 早稲田大学国文学会 2006・3 98-109P)として、後者については「さまよえる本文――第二次世界大戦後版「旅愁」の成立」(『横光利一の世界』 翰林書房 2006・3 予定)として、それぞれ論文に著した。 なお、研究ノートの「文学者の神話形成をめぐるノート――横光利一と「文学の神様」について――」(「昭和文学研究」第51集 2005・9 昭和文学会 75-79P)では、「文学の神様」という神話作用の再考を行った。ここでは、これまで「小説の神様」=志賀直哉、「文学の神様」=横光利一とされてきた定説に再検討を加え、「文学の神様」=横光利一がマスメディアと文壇状況によっていかにつくりだされ、変容したかを明らかにし、あわせて、そのプロセスを検討することにより、この作家の神話作用を批評的に考察した。 他に、本研究に関連する研究成果として、日本比較文学会第67回全国大会シンポジウムでの発表「新感覚派の文学と映画が出会うとき」(2005年6月18日)、フランス国立東洋言語文化学院(INALCO)での講演「引き裂かれたメディア――占領期日本文学検閲の一側面」(2006年3月6日)がある。

横光利一直筆原稿の総合的研究

2008年度

研究成果概要: 2008年度単年度の研究期間で重視したのは、横光利一の直筆原稿の蒐集と閲覧を通じて、これまで行ってきた当該研究テーマをより発展させる基盤をつくることであった。いくつかの図書館で調査を行うと同時に、横光利一の原稿(書簡)を購入する... 2008年度単年度の研究期間で重視したのは、横光利一の直筆原稿の蒐集と閲覧を通じて、これまで行ってきた当該研究テーマをより発展させる基盤をつくることであった。いくつかの図書館で調査を行うと同時に、横光利一の原稿(書簡)を購入するなど、その成果は十分に達成することができた。また、これまで調査をした横光利一の直筆原稿の見直しもあわせて行い、研究課題にかかげた「総合的」な研究としてまとめるべく、調査と考察を進めた。そうすることで得た成果の公表は、2009年度から2010年度にかけて行う予定である。すでに準備を整え、日本近代文学の直筆原稿を総合的に検討する研究会での報告を経た後に、学術論文としてまとめる段取りがついている。本格的な研究成果の公表は2009年度以降となるものの、2008年度中にも、関連する研究成果を公にしている。その一つが、「1926年、文学と映画との遭遇」(『比較文学研究』、東大比較文学会、2008年11月)である。横光利一に関するこの論文は、2008年5月にアメリカ合衆国のコロンビア大学(キーンセンター)、ハーバード大学(ライシャワーセンター)での講演をもとに学術論文としてまとめたものである。なお、発表は次年度になるが、すでに校正を終えている研究論文に、「メディアに映し出される〈文学の神様〉の欧州紀行――一九三六年、横光利一の外遊とその報道をめぐって――」(『横光利一 欧洲との出会い――「歐洲紀行」から「旅愁」へ――』、おうふう、2009年5月刊行予定)がある。この論文では、横光利一の欧州旅行での手帳を参照し、新聞・雑誌などのマス・メディアに掲載された横光をめぐる言説を考察しながら、彼の外遊とその報道について検討している。

海外研究活動

研究課題名: モダニズム文学の研究

2004年04月-2005年03月

機関: パリ第7大学(フランス)、コロンビア大学(アメリカ)、北京大学(中国)

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
日本文学研究指導12-1 D大学院文学研究科2019春学期
日本文学研究指導12-2 D大学院文学研究科2019秋学期
国際日本学研究指導2-1 D大学院文学研究科2019春学期
国際日本学研究指導2-2 D大学院文学研究科2019秋学期

作成した教科書・教材・参考書

精選国語総合、新編国語総合、精選現代文1、精選現代文2、新編現代文

2003年04月

詳細

概要:明治書院刊行の高等学校の生徒を対象とする「国語」教科書。