氏名

アリカワ ヤスヒロ

蟻川 靖浩

職名

准教授 (https://researchmap.jp/read0063812/)

所属

(大学院経営管理研究科)

連絡先

URL等

研究者番号
90308156

本属以外の学内所属

学内研究所等

ファイナンス研究センター

兼任研究員 2003年-2006年

現代日本社会システム研究所

研究所員 2009年-2013年

学歴・学位

学位

修士

所属学協会

日本経済学会

日本ファイナンス学会

日本金融学会

The American Finance Association

委員歴・役員歴(学外)

2007年-2008年経済産業省企業価値研究会委員()

研究分野

キーワード

コーポレートファイナンス、コーポレートガバナンス、企業経済学

科研費分類

社会科学 / 経済学 / 財政・公共経済

論文

Corporate Governance, Employment, and Financial Performance of Japanese firms: A cross-country analysis

ARIKAWA Yasuhiro, INOUE Kotaro, SAITO Takuji

RIETI Discussion Paper Series 18-E-0842018年12月-

銀行と企業の関係:歴史と展望

蟻川靖浩、宮島英昭

組織科学49(1)p.19 - 312015年-

Cross Shareholding and Initiative Effects

Yasuhiro Arikawa and Atsushi Kato

Asian Economic and Financial ReviewVol. 5(No. 2)p.305 - 3192015年05月-

In Search of Synergy Effects: Mergers and Productivity

Yasuhiro Arikawa and Kazutaka Takechi

http://ssrn.com/abstract=21567352012年10月-

風評被害立証における経済学的証拠の活用

蟻川靖浩・高橋大祐

NBL982号p.84 - 932012年08月-

The Adoption of Poison Pills and Managerial Entrenchment: Evidence from Japan

Yasuhiro Arikawa and Yosuke Mitsusada

Japan and the World Economy23(1)p.63 - 772011年-

DOI

Venture Capital Affiliation with Underwriters and the Underpricing of Initial Public Offerings in Japan

Yasuhiro Arikawa and Gael Imad'eddine

Journal of Economics and Business62p.502 - 5162010年-

Experimental Analysis on the Role of a Large Speculator in Currency Crises

Kenshi Taketa, Kumi Suzuki-Loffelholz, and Yasuhiro Arikawa

Journal of Economic Behavior & Organization72p.602 - 6172009年-

どのような企業がM&Aを選択するのか:企業組織と統治構造

蟻川靖浩、宮島英昭

一橋ビジネスレビュー56-3p.74 - 912008年12月-

「アクティビストファンドの自社株買いへの影響」『M&A時代のファンドと株主利益:効率的で公平な資本市場を求めて』

蟻川靖浩

「M&Aと資本市場」研究会報告書、日本経済研究センターp.37 - 532008年03月-

The Choices between Public and Private Debt by Japanese Firms

Yasuhiro Arikawa

Journal of International Economic Studies22p.19 - 302008年-

アンケート調査からみた日本的経営の特徴

蟻川 靖浩、菊田 逸平、有馬 基之、小田 晋一郎、岸野 崇、茨木 秀行

経済財政分析ディスカッション・ペーパー・シリーズDP/06-3、内閣府2006年07月-

M&Aの経済分析:M&Aはなぜ増加したのか

蟻川靖浩、宮島英昭

経済産業研究所ディスカッションペーパー2006/04 06-J-0342006年03月-

「現預金保有比率の決定要因」日本企業の構造変革研究会報告書

蟻川靖浩

日本経済研究センターp.69 - 842006年03月-

Relationship Banking and Debt Choice: Evidence from Japan"jointly worked"

Yasuhiro Arikawa, Hideaki Miyajima

Corporate Governance: An International Review(13)p.408 - 4182005年05月-

経営者インセンティブへのコーポレートガバナンスの影響

蟻川靖浩

ニッセイ基礎研所報(33)p.133 - 1542004年09月-

日本型企業統治と「過剰」投資−石油ショック前後とバブル経済期の比較分析−

宮島英昭、蟻川靖浩、斉藤直

フィナンシャル・レビュー(60)p.139 - 1682001年-

Understanding the M&A boom in Japan:What drives Japanese M&A?

Yasuhiro Arikawa,Hideaki Miyajima

RIETI Discussion Paper07-E-0422007年06月-

Experimental Analysis on the Role of a Large Speculater in Currency Crisis

Yasuhiro Arikawa,Kumi Suzuki-Loffelholz,Kenshi Taketa

Institute for Monetary and Economic Studies, Bank of Japan2006-E-42006年01月-

Corporate Governance Relational Banking and R & D Investment: Evidence from Japanese Large Firms in the 1980s and 1990s "jointly worked"

Hideaki Miyajima,Yasuihiro Arikawa,Atsushi Kato

International Journal of Technology Management2323(No7/8)p.769 - 7872002年-

AgglomerationEffects vs. Policy Effects: The Case of the Electronics Industry in Malaysia "jointly worked"

Ken Togo ,Yasuhiro Arikawa

Asian Economic Journal16(3)p.229 - 2452002年-

書籍等出版物

「メガバンク成立後の企業・銀行関係」『企業統治と成長戦略』宮島英昭編著、pp63-96、2017年

蟻川靖浩・宮島英昭・小川亮(共著)

東洋経済新報社2017年 03月-

詳細

担当ページ数:63-96.

「日本企業の低パフォーマンスの要因ー国際比較による検証」『企業統治と成長戦略』宮島英昭編著、pp397-427、2017年

蟻川靖浩・井上光太郎・斉藤卓爾(共著)

東洋経済新報社2017年 03月-

詳細

担当ページ数:397-427

「コーポレートガバナンスとリスク・マネジメント:解説」『変容するアジアと日米関係』吉野孝監修、蟻川靖浩/浦田秀次郎/谷内正太郎/柳井俊二編著、pp161-171

蟻川靖浩

東洋経済新報社2012年 03月-

詳細

ISBN:978-4-492-21197-7

「R&D投資と資金調達・所有構造」『日本の企業統治』宮島英昭編著、pp341-366

蟻川靖浩・河西卓弥・宮島英昭

東洋経済新報社2011年 06月-

詳細

ISBN:978-4-492-53289-8

Financial systems and economic development: The Case in Japan,” in Koichi Hamada, Keijiro Otsuka, Gustav Ranis and Ken Togo (eds.), Miraculous Growth and Stagnation in Post-War Japan (Routledge Studies in the Modern World Economy)pp.40-pp.53

Yasuhiro Arikawa

Routledge2011年 04月-

詳細

ISBN:978-0415615181

「経済発展と金融システム:資金性制約と緩和効果について」大塚啓二郎・東郷賢・浜田宏一編『模倣型経済の躍進と足ぶみ 戦後の日本経済を振り返る』pp53-76

蟻川靖浩

ナカニシヤ出版2010年 10月-

詳細

ISBN:978-4779504921

“Understanding M&A wave in Japan” in Masao Nakamura (eds.), Changing Corporate Governance Practices in China and Japan: Adaptations of Anglo-American Practices, pp153-182

Yasuhiro Arikawa, Hideaki Miyajima

Palgrave Macmillan2008年 11月-

詳細

ISBN:978-0-230-22165-9

「日本企業の買収防衛策導入と株主価値への影響」宮島英昭編『企業統治分析のフロンティア』pp.165-pp.184

蟻川靖浩・光定洋介

日本評論社2008年 09月-

”Relational Banking in Post-Bubble Japan: The Coexistence of Soft- and Hard-Budget Constraints,” M.Aoki, G.Jackson, and H.Miyajima eds, Corporate Governance in Japan Institutional Change and Organizational Diversity, pp.51-78

Yasuhiro Arikawa,Hideaki Miyajima

Oxford University Press2007年 09月-

「日本企業の負債選択」法政大学比較経済研究所/胥鵬編『社債市場の育成と発展:日本の経験とアジアの現状』, pp25-44.

蟻川靖浩

法政大学出版会2007年 07月-

「M&Aはなぜ増加したのか」宮島英昭編著『日本のM&A:企業統治・組織効率・企業価値へのインパクト』,pp45-79.

蟻川靖浩・宮島英昭

東洋経済新報社2007年 06月-

「フリーキャッシュフロー問題と企業の多角化」高森 寛/井手 正介 編著 『金融・契約技術・エージェンシーと経営戦略』,pp79-102

蟻川靖浩

東洋経済新報社2006年 03月-

「金融危機前後の投資行動と企業統治」花崎正晴・寺西重郎編『コーポレートガバナンスの経済分析』,pp261-289.

蟻川靖浩・宮島英昭・斉藤直

東京大学出版会2003年 09月-

“Changing Corporate Finance and its Impact on Corporate Strategy After Bubble: Is Long-term Strategy of Japanese Firm Really Changing?,” in Usha C. V. Haley and Frank-Jurgen Richter (eds.) Asian Post-Crisis Management: Corporate and Governmental Strategies for Sustainable Competitive Advantage, pp34-52.

Yasuhiro Arikawa,Hideaki Miyajima

Palgrave Macmillan2002年 03月-

講演・口頭発表等

Institutional Investors, Stewardship Code, and Corporate Performance: International Evidence

The 31st Asian Finance Association Annual Meeting2019年07月09日

詳細

開催地:Ho Chi Minh City, Vietnam

Institutional investors, stewardship code, and corporate performance: International evidence

Yutaro Shiraishi, Naoshi Ikeda, Yasuhiro Arikawa, Kotaro Inoue

日本ファイナンス学会第27回大会2019年06月22日

詳細

国内会議口頭発表(一般)開催地:日本 慶応義塾大学

Innovation of Japanese Big Businesses and Ownership Structure

Yasuhiro Arikawa, Takuya Kawanish,Hideaki Miyajima

Society for the Advancement of Socio-Economics(SASE) 30th Annual Conference2018年06月24日

詳細

国際会議口頭発表(一般)開催地:Kyoto, Japan

Corporate Governance, Employment laws, and Corporate Performance in Japan: A Cross-country Analysis

World Finance Banking Symposium2017年12月15日

詳細

国際会議口頭発表(一般)開催地:Bangkok

In Search of Synergy Effects:Mergers and Productivity

Yasuhiro Arikawa, Kazutaka Takechi

2012 Asia Meeting of the Econometric Society in Delhi2012年12月22日

詳細

口頭発表(一般)開催地:Delhi in India

In Search of Synergy Effects:Mergers and Productivity

Yasuhiro Arikawa, Kazutaka Takechi

The 2011 AsianFA Annual Meeting2011年07月11日

詳細

口頭発表(一般)開催地:Macao

Who provide a certification effect? Evidence from IPO on the JASDAQ, MOTHER and HERCULES

Paris International Meeting on Finance,French Finance Association2005年12月

詳細

口頭発表(一般)

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:

株主の退出を通じた企業統治メカニズムの研究

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥4420000

研究種別:

株主総会と企業統治のグローバル比較分析

2013年-0月-2016年-0月

配分額:¥17160000

研究種別:

企業統治のボラティリティへの影響:株主特性から見たアジア域内の比較研究

2012年-0月-2015年-0月

配分額:¥4810000

研究種別:基盤研究(A)

多様化する日本の企業統治の再設計と経営戦略:特性・パフォーマンスの解明と国際発信

2010年-2014年

研究分野:財政学・金融論

配分額:¥45500000

研究種別:

サブプライム危機と企業統治の再検討

2010年-0月-2013年-0月

配分額:¥17680000

研究種別:

アジア諸国における経済改革政策のオーナーシップと援助の効果:4カ国の比較研究

配分額:¥4550000

研究種別:

援助の経済成長に与える効果:ケース・スタディによる分析

配分額:¥4550000

研究種別:

日本における企業統治の新展開

配分額:¥20280000

研究種別:基盤研究(A)

変貌する日本企業の統治構造とパフォーマンス:企業組織・所有構造・市場競争と補完性

2007年-2009年

研究分野:財政学・金融論

配分額:¥26780000

研究種別:

金融・契約技術とガバナンス・マネジメントに関するシステム科学的研究

配分額:¥12200000

研究種別:

日本企業の事業再編に対するコーポレート・ガバナンスの影響

配分額:¥1700000

研究種別:

規制緩和後の日本企業の銀行借入、社債、増資の間の選択に関する研究

配分額:¥500000

研究種別:

日本の企業金融・コーポレート・ガバナンス・経済発展:1900-1955

配分額:¥10900000

研究種別:

企業統治:赤字事業からの早期退出と稼ぐ力の視点から

2017年-0月-2021年-0月

配分額:¥16770000

研究種別:

コーポレートガバナンスと企業行動、企業パフォーマンスの国際比較研究

2015年-0月-2019年-0月

配分額:¥15860000

研究種別:

企業統治と企業成長:変容する日本の企業統治の理解とその改革に向けて

2015年-0月-2020年-0月

配分額:¥35100000

研究種別:

企業統治改革と資本効率・リスクテイク:エンゲージメント・アライメント・権限配分

2019年-0月-2024年-0月

配分額:¥44850000

学内研究制度

特定課題研究

不完備契約理論を用いた企業金融の構造変化の分析

1998年度

研究成果概要: 本研究では、1980年代後半から1990年代前半における日本企業の負債選択に関する理論的・実証的研究を行った。具体的には、日本企業のガバナンスの特徴を明示的に取り入れた上で銀行借入と社債の間の負債選択のモデルを不完備契約理論を... 本研究では、1980年代後半から1990年代前半における日本企業の負債選択に関する理論的・実証的研究を行った。具体的には、日本企業のガバナンスの特徴を明示的に取り入れた上で銀行借入と社債の間の負債選択のモデルを不完備契約理論を用いて構築し、日本企業が救済オプション付き負債に対する需要およびそのガバナンス構造に依存して負債選択を実施する、という仮説をマイクロデータを用いて実証した。 本研究の第一の貢献は、いわゆるバブル経済の原因と結果に関して、コーポレート・ファイナンスの立場からの一定の見方を示した点である。1980年以降の企業の資金調達はドラステックに変化し、またこの変化はこれまで企業経営の規律の面で重要な役割を演じてきたメインバンクの機能を低下させることとなった。株式相互持合のために資本市場による規律が弱いという条件の下での借入への依存の低下は、メインバンク(MB)のモニタリングの低下をもたらし、この「モニタリング」の空白がエクィティ関連債の発行を通じた過大な投資を生み出したというのが通説的理解であろう。もっとも、こうした見方は、90年代の事態の進展から、80年代後半の事実を事後的に解釈している面が強い点に難点がある。厳密にいえば、上記の見方が成立するためには、期待収益と負の相関をもって、あるいは少なくとも期待収益とは無関係にエクィティ関連債の発行が選択されたことがシステマティクに確認される必要があろう。以上の問題意識から、本研究では1980年以降の金融自由化と規制緩和のもとで発生した資金調達の変化と企業・銀行関係の変容を、企業・銀行双方の事前的かつ主体的選択として捕らえることで、将来の投資機会の多い企業ほど銀行借入を選択したことを明らかにした。 第2の貢献は、銀行によるコーポレート・ガバナンスの影響力が強い経済において、金融自由化が企業の資本構成にいかなる影響を与えるのか、という問題に関して一定の解答を与えた点である。すなわち、金融自由化によって複数のモニタリング圧力の異なる資金調達手段に直面した企業は、自らの将来収益が高いほど、デフォルトの際の救済オプションが小さい一方で、モニタリング圧力も小さい資金調達手段、すなわち無担保社債を選択することを明らかにした。さらにこの効果は、メインバンクと強い関係を持つ企業ほど顕著であることが確認された。このことは、金融自由化が所与の条件のもとで銀行の顧客プールの劣化をもたらすこと、さらにこの劣化の程度はメインバンクとの関係が強いほど大きいことを意味する。ただし、この効果は1990年代に入ると低下していることも実証的に確認された。本研究の成果は以下にまとめられている。

資金調達手段の選択と企業統治の関係に関する研究

2003年度

研究成果概要:本研究では、1980年代後半以降1990年代を通じた日本企業の資金調達手段の選択とコーポレートガバナンスの関係について実証的研究を行った。具体的には、日本の上場企業の銀行借入と社債の間の選択問題、およびそれに対するメインバンクの影...本研究では、1980年代後半以降1990年代を通じた日本企業の資金調達手段の選択とコーポレートガバナンスの関係について実証的研究を行った。具体的には、日本の上場企業の銀行借入と社債の間の選択問題、およびそれに対するメインバンクの影響をマイクロデータを用いて実証した。 本研究の主な貢献は、東証一部上場企業の1980年代後半以降1990年代を通じての資金調達手段の特徴を明らかにしたことである。ここでは、規制緩和が進む中で適債基準によって社債発行が部分的規制されていた1984年から1989年までの企業の負債選択と、社債市場における規制がなくなった1996年から2000年までのデータを用いた分析の2つを行った。そして第一に、金融自由化によって複数のモニタリング圧力の異なる資金調達手段に直面した企業は、将来収益が高いほど、デフォルトの際の救済オプションが小さい一方で、モニタリング圧力も小さい資金調達手段、すなわち無担保社債を選択することが、1980年代後半および1990年代後半に共通して観察されることを明らかにした。したがってこの時期には、将来収益の低い企業ほど銀行借入に依存していたことになる。また、1980年代後半以降の企業の資金調達はそれ以前と比較して大きく変化し、それまで企業経営の規律の面で重要な役割を演じてきたメインバンクの機能が1990年代を通じて低下したことが明らかとなった。具体的には、将来収益が高い企業ほどメインバンクからの借入が少ない一方で、デフォルトリスクが高い企業ほどメインバンクへの依存度が高いことが実証的に確認された。このことは、1980年代の金融自由化以降1990年代を通じて、メインバンクへの依存度が高いのは、相対的に将来収益が低くデフォルトリスクが高い企業だったことを示している。そして、このような結果は、1990年代において企業の資金調達手段は、パフォーマンスやデフォルトリスクに応じて分化していたことを示している。これは、1980年代まで日本企業の資金調達手段が、一様に銀行借入に依存していた状況とは対照的だといえる。

株式新規公開におけるコーポレートガバナンスの役割

2006年度

研究成果概要: 本研究の目的は、日本の新興市場におけるアンダープライシングの問題に対するベンチャーキャピタルや大株主、さらには主幹事証券会社の与える影響について、実証的な検証を行うことである。ここでアンダープライシングとは、IPO時点での初値... 本研究の目的は、日本の新興市場におけるアンダープライシングの問題に対するベンチャーキャピタルや大株主、さらには主幹事証券会社の与える影響について、実証的な検証を行うことである。ここでアンダープライシングとは、IPO時点での初値に対して公開価格が低く設定されることを指す。用いるサンプルは、JASDAQ市場に2000年から2004年までに上場した企業である。  本研究は現時点でまだ進行中であり最終的な結論を述べる段階ではないが、現時点で「暫定的に」得られた結果は以下の通りである。主な結果として、アメリカの研究とは対照的に日本の場合には、ベンチャーキャピタルによるCertifiction 効果が確認されなかった点があげられる。アメリカのデータを用いた先行研究では、ベンチャーキャピタルの関与の程度が高い企業のIPOほど、アンダープライシングの程度が小さいことが報告されている。そしてこのことから、ベンチャーキャピタルの存在が、IPOを実施する企業と市場との間の情報の非対称性の問題の解消に一定の役割を果たしているとの主張がなされている。しかし、日本企業のデータを用いた本研究では、内生性の問題など技術的な問題を考慮して推計を行っても、同様の結果は基本的には確認できなかった。これは、日本のベンチャーキャピタルがアメリカに比べて、いわゆるハンズオン型の投資を行っていない点と整合的である。すなわち、ハンズオフしか行わないベンチャーキャピタルによる投資の場合、経営陣への影響力は弱く、結果として、その投資行動が市場に対して投資先企業の質に関する有力な情報を与える可能性は低いと考えられるのである。 日本の場合には相対的に、ベンチャーキャピタル間の異質性の程度が高いことが特徴であるため、この点を考慮した分析も行った。日本では、銀行や生保、損保の子会社として経営されているベンチャーキャピタルが一定割合を占める一方で、上場している独立系のベンチャーキャピタルも存在している。そこで、こうした出資元の違いが異なる効果を与えるのか、という点についても分析を行った。しかし、いずれの形態のベンチャーキャピタルであっても、先に述べたように基本的には、アンダープライシング問題の解消という点で効果を持つとの結果は得られなかった。ただし、最も規模の大きいグループに分類されるベンチャーキャピタルの出資比率が高い場合に限っては、アメリカと同様にアンダープライシングの問題を緩和しているとの実証結果も同時に得られており、この点について、その要因が何かということを明らかにすべく、継続して研究を進めている。

株式所有構造、株価およびM&Aの内生的関係に関する研究

2007年度

研究成果概要:本研究の目的は、株式所有構造などコーポレートガバナンスの要因と、株価やTFPといった企業のパフォーマンス、そしてM&Aの意思決定の間にどのような関係があるのか、という問題について、定量的な分析を行うことである。とりわけ、これらの3...本研究の目的は、株式所有構造などコーポレートガバナンスの要因と、株価やTFPといった企業のパフォーマンス、そしてM&Aの意思決定の間にどのような関係があるのか、という問題について、定量的な分析を行うことである。とりわけ、これらの3つの要因に関する内生的な関係を明らかにすることが研究の最終的な目標である。本研究については、データベースの構築、内生性を明示的に捉えるための理論・実証モデルの作成が必要であり、その作業は現時点で進行中である。従って最終的な結論を述べる段階ではないが、部分的に確認された分析結果について簡単に報告する。まず、M&Aの意思決定に対してどのような要因が影響をあたえるのか、という問題について1990年代後半から2000年代前半のデータを用いて定量的な分析を行った。そして、トービンqが相対的に低い企業の場合にはM&Aで買い手の立場になる傾向が弱い一方で、設備投資と同様にトービンqが高い企業については、成長戦略としてM&Aを採用する可能性が明らかに高いことが確認できた。また、流動資産の総資産に対する比率が高いほどM&Aに買い手として積極的に関わっていることも明らかとなった。すなわち、内部資金を多く保有しており資金制約に直面していない企業ほど、M&Aを実施しているといえる。ただし上の分析では、実施されたM&Aがその後の買い手企業のパフォーマンスにどのような影響を与えているのか、についての分析は行われていない。他方で代表的な先行研究では、外資系企業が行ったM&Aは、その後の企業のパフォーマンスにプラスの影響を与えているという結論が示されている。しかし、トービンqで示されるパフォーマンスが相対的によい企業が積極的にM&Aを行っている面を考慮すると、上記のような先行研究の分析には内生性の問題が残っていることは明らかである。そこで現在、この点について明示的に考慮した分析モデルを作成した上で、M&Aとパフォーマンスの関係について研究を進めているところである。

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
企業の経済学(夜間主)大学院商学研究科2019冬クォーター
企業の経済学(夜間主)大学院経営管理研究科2019冬クォーター
企業経済学演習[夜間主プロF]大学院経営管理研究科2019春学期
企業経済学演習[夜間主プロF]大学院経営管理研究科2019秋学期
企業経済学(論文)[夜間主プロF]大学院経営管理研究科2019
企業経済学(論文)[夜間主プロF]大学院経営管理研究科2019秋学期
企業経済学研究指導[夜間主プロF]大学院経営管理研究科2019春学期
企業経済学研究指導[夜間主プロF]大学院経営管理研究科2019秋学期
Mathematics for Finance大学院経営管理研究科2019秋クォーター
Microeconomics大学院経営管理研究科2019秋クォーター
Advanced Microeconomics大学院経営管理研究科2019春学期
Seminar on Economics[MSc in Finance]大学院経営管理研究科2019春学期
Seminar on Economics[MSc in Finance]大学院経営管理研究科2019秋学期
Seminar on Economics(Degree Thesis)[MSc in Finance]大学院経営管理研究科2019
Seminar on Economics(Research Guidance)[MSc in Finance]大学院経営管理研究科2019春学期
Seminar on Economics(Research Guidance)[MSc in Finance]大学院経営管理研究科2019秋学期

作成した教科書・教材・参考書

訳書『スティグリッツミクロ経済学 第4版』(東洋経済新報社 共訳)

2013年01月

訳書『スティグリッツ入門経済学 第4版』(東洋経済新報社 共訳)

2012年03月

訳書『スティグリッツマクロ経済学 第3版』(東洋経済新報社 共訳)

2007年

訳書『スティグリッツミクロ経済学 第3版』(東洋経済新報社 共訳)

2006年

訳書『スティグリッツ入門経済学 第3版』(東洋経済新報社 共訳)

2005年

訳書『トービン金融論』(東洋経済新報社、共訳)(再掲)

2003年09月

詳細

概要:藪下史郎、大阿久博との共訳。4章(資産選択と不確実性)、5章(ポートフォリオ均衡)、9章(アメリカ金融市場の分析)を担当

その他教育活動

学生の講義評価アンケートを、担当するすべての講義について受けている

詳細

概要:学生による授業評価を受けている。概ね評価は良好であり、指摘された問題は、翌年の講義に活かすように努めてきた。