氏名

カワカミ イクオ

川上 郁雄

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0180362/)

所属

(大学院日本語教育研究科)

連絡先

URL等

WebページURL

http://www.f.waseda.jp/kawakami/(川上研究室のHP)

研究者番号
30250864

本属以外の学内所属

兼担

研究院(研究機関)/附属機関・学校(グローバルエデュケーションセンター)

学内研究所等

日本語研究教育センター

兼任研究員 2003年-2004年

日本語研究教育センター

兼任研究員 2004年-2006年

日本語研究教育センター

兼任研究員 2006年-2008年

オーストラリア研究所

研究所員 2012年-2017年

オーストラリア研究所

研究所員 2017年-2020年

学歴・学位

学歴

-1977年 大阪外国語大学 外国語学部 モンゴル語

学位

修士(文学) 課程 大阪外国語大学

博士(文学) 論文 大阪大学

経歴

1993年-1999年宮城教育大学 助教授
1999年-2002年宮城教育大学 教授

所属学協会

日本文化人類学会

日本語教育学会

研究分野

キーワード

文化人類学,日本語教育

研究テーマ履歴

1989年-在日インドシナ難民の異文化適応に関する研究

研究テーマのキーワード:難民,異文化適応,エスニシティ

個人研究

1986年-初等・中等教育における日本語教育に関する研究

研究テーマのキーワード:年少者,教授法,日本語

国際共同研究

1988年-オーストラリアのアジア系移民に関する研究

研究テーマのキーワード:アジア系移民,マルチカルチュラリズム

国際共同研究

論文

「移動する子ども」という記憶と社会

川上郁雄

文化を映す鏡を磨く査読有りp.15 - 342018年07月-

詳細

概要:「移動する子ども」という記憶と社会の関係を歴史的に考察した論文

第38回研究大会ワークショップ 国際移動する日本語使用者の言語実践とアイデンティティ

三宅 和子;川上 郁雄;岩﨑 典子;平高 史也

社会言語科学19(2)p.98 - 1032017年-2017年

CiNii

詳細

ISSN:1344-3909

「移動する子どもたち」のプロフィシェンシーを考えるーJSLバンドスケールから見える「ことばの力」とは何か

川上郁雄

プロフィシェンシーを育てるー真の日本語能力をめざしてー招待有りp.90 - 1072008年12月-2008年12月 

「移動する子ども」をめぐる研究主題とは何かー複数言語環境で成長する子どもと親の記憶と語りから

川上郁雄

ジャーナル「移動する子どもたち」-ことばの教育を創発する査読有りp.1 - 192017年05月-2017年05月 

詳細

概要:「移動する子ども」研究のテーマと課題を明らかにした論文

ベトナム系日本人ー「名づけること」と「名乗ること」あいだで

川上郁雄

マルチ・エスニック・ジャパニーズー〇〇系日本人の変革力招待有りp.168 - 1842016年05月-2016年05月 

詳細

ISSN:978-4-7503-4358-7

あなたはライフストーリーで何を語るのか

川上郁雄

日本語教育学としてのライフストーリーー語りを聞き、書くということp.24 - 492015年10月-2015年10月 

「ことばの力」とは何かという課題

川上郁雄

日本語学招待有り(10月号)p.56 - 642015年10月-2015年10月 

「難民」として来日した親を持つ子どもたちの記憶と自己表象ー複言語と無国籍の間で

比較日本文化研究査読有り(17号)p.48 - 702014年12月-2014年12月 

ことばとアイデンティティー複数言語環境で成長する子どもたちの生を考える

川上郁雄

日本に住む多文化の子どもと教育招待有りp.117 - 1442014年01月-2014年01月 

書籍等出版物

移動とことば

川上郁雄・三宅和子・岩﨑典子

くろしお出版2018年 08月-

詳細

単行本(学術書)総ページ数:297ISBN:9784874247747

概要:移動とことばの関係を、国内外の事例をもとに質的に研究した書

公共日本語教育学ー社会をつくる日本語教育

川上郁雄

くろしお出版2017年 06月-2017年 06月

詳細

総ページ数:252

概要:公共日本語教育というコンセプトで、日本語教育学を社会的な文脈で捉え直そうとする書。

私も「移動する子ども」だったー異なる言語の間で育った子どもたちのライフストーリー

川上郁雄編

くろしお出版2010年 05月-2010年 05月

詳細

総ページ数:221

「移動する子どもたち」のことばの教育学

川上郁雄

くろしお出版2011年 02月-2011年 02月

詳細

総ページ数:241

概要:「移動する子ども」に関する初めての理論書

移民の子どもたちの言語教育ーオーストラリアの英語学校で学ぶ子どもたち

川上郁雄

オセアニア出版社2012年 03月-2012年 03月

詳細

総ページ数:235

概要:オーストラリアにおいて移民の子どもたちがどのように第二言語の英語を学んでいるかと現地のフィールドワークをもとに書き下ろした最初の書

「移動する子ども」という記憶と力ーことばとアイデンティティ

川上郁雄編

くろしお出版2013年 03月-2013年 03月

詳細

総ページ数:374ISBN:978-4-87424-579-8

概要:「移動する子ども」を分析概念として新たに展開した論文集

作品・ソフトウェア・教材・フィールドワーク等

関東・関西在住ベトナム人の定住実態調査

1989年-1993年

オーストラリア・ブリスベン市在住のベトナム人の定住実態調査

1990年-1993年

オーストラリア・ニュージーランドの初等・中等教育における日本語教育に関する研究

1988年-1993年

神戸市のベトナム系コミュニティに関する研究

1993年-

在日ベトナム人社会に見られる異文化適応と文化変容に関する研究

1996年-1997年

在日ベトナム人の家族とその多国間ネットワークに関する文化人類学的研究

1998年-

オーストラリアの産業界に求められる人材育成と日本語教育に関する研究

1998年-

豪州・ブリスベン市におけるベトナム人の宗教生活に関する研究

1998年-

宮城県の多言語多文化化に関する調査

フィールドワーク2001年-

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:

日本国外の日本語バイリンガル若年層の複数言語能力意識の把握と日本語教育方法の開発

2010年-0月-2013年-0月

配分額:¥7930000

研究種別:

国連の平和活動とビジネス : 紛争、人の移動とガバナンスを軸として

配分額:¥30940000

研究種別:

年少者日本語教育の実践的研究-JSLカリキュラムの検証とプログラム開発-

配分額:¥4550000

研究種別:

日本国外にいる日本語バイリンガル若年層の複数言語能力、言語観に関する質的調査

配分額:¥2100000

研究種別:

年少者日本語教育における日本語教材、教授法および教育行政システム構築に関する研究

配分額:¥15650000

研究種別:

地域における定住外国人の主体的な日本語習得に関する縦断的調査・研究

配分額:¥5200000

研究種別:

日本語教育と文化リテラシーに関する理論的研究、および、実践モデルの開発

配分額:¥14700000

研究種別:

ベトナムに関する日本人類学研究の総括と現地への発信

配分額:¥7300000

研究種別:萌芽研究

年少者のための日本語教育に関する基礎的調査研究

2002年-2004年

研究分野:日本語教育

配分額:¥3300000

研究種別:

日本語教育の必要な児童生徒に関する教育方法と教材開発の研究

配分額:¥2100000

研究種別:

在日ベトナム人の家族とその多国間ネットワークに関する文化人類学的研究

配分額:¥2800000

研究種別:

大学におけるカリキュラム改革-教育大学とリベラルアーツカレッジにおける比較

配分額:¥7000000

研究種別:

在日ベトナム人社会に見られる異文化適応と文化変容に関する研究

配分額:¥1000000

研究種別:挑戦的萌芽研究

海外で日本語を学ぶ子どもの日本語能力の把握と教材研究

2015年-2017年

研究分野:日本語教育

配分額:¥3510000

研究種別:基盤研究(B)

日本は移民国家か?日本とオーストラリアにおける移住者の市民意識と帰属感の比較研究

2011年-2014年

研究分野:社会学

配分額:¥11700000

研究種別:基盤研究(C)

年少者日本語教育の協働的実践研究-教科学習を通して身に付く「ことばの力」の検証-

2011年-2015年

研究分野:日本語教育

配分額:¥5070000

研究種別:

海外で日本語を学ぶ子どもの日本語能力の把握と教材研究

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥3510000

研究種別:

年少者日本語教育の協働的実践研究-教科学習を通して身に付く「ことばの力」の検証-

2011年-0月-2016年-0月

配分額:¥5070000

研究種別:

日本は移民国家か?日本とオーストラリアにおける移住者の市民意識と帰属感の比較研究

2011年-1月-2015年-0月

配分額:¥11700000

学内研究制度

特定課題研究

日本語を母語としない児童生徒への地域における支援ネットワークに関する研究

2002年度

研究成果概要: 本研究は、「日本語を母語としない児童生徒」の教育への支援ネットワークをテーマにした研究である。これらの児童生徒には、日本語指導のほかに適応指導や教科指導、またカウンセリングなど、多様な支援が必要となるが、そのような支援を行うため... 本研究は、「日本語を母語としない児童生徒」の教育への支援ネットワークをテーマにした研究である。これらの児童生徒には、日本語指導のほかに適応指導や教科指導、またカウンセリングなど、多様な支援が必要となるが、そのような支援を行うためは学校現場だけでは十分とは言えない。それには教育委員会や外部協力者、ボタンティア、家庭や地域の連携が重要となる。本研究では、宮城県仙台市と東京都新宿区を例にその支援のあり方について検討した。 宮城県仙台市では、宮城教育大学で筆者らが行っている「みやぎ児童生徒の日本語教育を考える会」を例として取り上げた。これは小学校や中学校などの教員、地域のボランティア、大学の研究者などを参加者として「事例検討」や教材開発を行う活動をしている会である。また、新宿区では本学大学院日本語教育研究科の院生が組織している支援グループ「早稲田こども日本語クラブ」を取り上げた。これは新宿区教育委員会と本学大学院日本語教育研究科が協定を結んで行っている「日本語教育ボランティア」制度の実際の活動を支えているボランティア活動である。 両事例の検討から、いくつかのことが明らかになった。それは教育行政、学校、地域などが連携をとる場合のやり方やその内容である。支援を支えるためには行政との連携が必要であること、また指導の内容を充実させるためには教員とボランティアの連携、そして大学などの研究者と現場を結ぶには研修の機会や指導方法の研究、こどもの言語能力測定に関する観点と方法など専門的知識の必要な部分で連携することが必要であることがわかった。 今後はこの研究で明らかになった支援ネットワークの構築のやり方とその支援の内容面の成果をいかに他の地域に広げていくかが重要で、それは今後の課題と言えよう。

「移動する子どもたち」として育った複数言語使用者の言語能力観に関する質的研究

2008年度

研究成果概要:本研究では「移動する子ども」を(1)空間的を移動する,(2)言語間を移動する,(3)言語教育カテゴリー間を移動するという3点で規定した。そのうえで,「移動する子ども」が成長過程でどのように複数言語を認識し,習得し,成人した後の生活...本研究では「移動する子ども」を(1)空間的を移動する,(2)言語間を移動する,(3)言語教育カテゴリー間を移動するという3点で規定した。そのうえで,「移動する子ども」が成長過程でどのように複数言語を認識し,習得し,成人した後の生活で,それらの複数言語をどのように使用しているか,あるいは使用していないかについて調査をおこなった。インタビュー調査は,幼少期に多言語環境で成長し,現在,日本で活躍している11人の方(川平慈英氏,セイン・カミュ氏,一青妙氏,コウケンテツ氏,フィフィ氏,華恵氏,長谷川ア―リアジャスール氏,白倉キッサダー氏,NAM氏,響兄弟)に行い、録画データ文字データをもとに質的調査法によって分析した。  その結果をまとめると,幼少期に複数言語環境で成長した成人日本語使用者の言語習得と言語能力観について,以下の5点がわかった。①子どもは社会的な関係性の中で言語を習得する,②子どもは主体的な学びの中で言語を習得する,③複数言語能力および複数言語使用についての意識は成長過程によって変化する,④成人するにつれて,言語意識と向き合うことが自分自身と向き合うことになり,その後の生活設計に影響する,⑤ただし,言語能力についての不安感は場面に応じて継続的に出現する。このことは,「移動する子ども」は,既成の記述的な言語能力や言語教育のカテゴリーとは別次元で,極めて主観的な意識のレベルで言語習得や言語能力意識を形成し,そのことに主体的に向き合い,折り合いをつけることによって自己形成し,自分の生き方を立ち上げていくことを意味する。ただし,その言語能力は高度なマルチリンガルのように見えるが,常に不安感を秘めた言語能力意識である。この「不安感を秘めた言語能力意識」こそ,言語習得や言語生活を下支えしている。したがって今後の課題は,「移動する子どもたち」の「不安感を秘めた言語能力意識」を踏まえ,その意識に向き合う言語教育実践を構築することである。

「移動する子どもたち」として育った複数言語使用者の言語能力観に関する質的研究

2009年度

研究成果概要:本研究では「移動する子ども」を(1)空間的を移動する,(2)言語間を移動する,(3)言語教育カテゴリー間を移動するという3点で規定した。そのうえで,「移動する子ども」が成長過程でどのように複数言語を認識し,習得し,成人した後の生活...本研究では「移動する子ども」を(1)空間的を移動する,(2)言語間を移動する,(3)言語教育カテゴリー間を移動するという3点で規定した。そのうえで,「移動する子ども」が成長過程でどのように複数言語を認識し,習得し,成人した後の生活で,それらの複数言語をどのように使用しているか,あるいは使用していないかについて調査をおこなった。インタビュー調査は,幼少期に多言語環境で成長し,現在,日本で活躍している11人の方(川平慈英氏,セイン・カミュ氏,一青妙氏,コウケンテツ氏,フィフィ氏,華恵氏,長谷川ア―リアジャスール氏,白倉キッサダー氏,NAM氏,響兄弟)に行い、録画データ文字データをもとに質的調査法によって分析した。  その結果をまとめると,幼少期に複数言語環境で成長した成人日本語使用者の言語習得と言語能力観について,以下の5点がわかった。①子どもは社会的な関係性の中で言語を習得する,②子どもは主体的な学びの中で言語を習得する,③複数言語能力および複数言語使用についての意識は成長過程によって変化する,④成人するにつれて,言語意識と向き合うことが自分自身と向き合うことになり,その後の生活設計に影響する,⑤ただし,言語能力についての不安感は場面に応じて継続的に出現する。このことは,「移動する子ども」は,既成の記述的な言語能力や言語教育のカテゴリーとは別次元で,極めて主観的な意識のレベルで言語習得や言語能力意識を形成し,そのことに主体的に向き合い,折り合いをつけることによって自己形成し,自分の生き方を立ち上げていくことを意味する。ただし,その言語能力は高度なマルチリンガルのように見えるが,常に不安感を秘めた言語能力意識である。この「不安感を秘めた言語能力意識」こそ,言語習得や言語生活を下支えしている。したがって今後の課題は,「移動する子どもたち」の「不安感を秘めた言語能力意識」を踏まえ,その意識に向き合う言語教育実践を構築することである。 今年度はさらに上記のインタビューデータをもとに分析を行うと同時に、インタビュー協力者に対して追加調査を行い、インタビューで語ったライフストーリーの詳細を確認した。その後、その成果をまとめ、書籍化を行った本研究成果を収録した書籍を公表することになった。

幼少期より複数言語環境で成長した早稲田大学学生の言語能力意識に関する質的研究

2013年度

研究成果概要: 本研究は、本学に在籍する学生や教員の中で、幼少期より日本語とそれ以外の言語の複数言語環境で成長した人とその家族の言語能力意識に関する質的研究調査である。 近年、グローバル化と人口移動にともない、親とともに国境を越え移動し、その結... 本研究は、本学に在籍する学生や教員の中で、幼少期より日本語とそれ以外の言語の複数言語環境で成長した人とその家族の言語能力意識に関する質的研究調査である。 近年、グローバル化と人口移動にともない、親とともに国境を越え移動し、その結果、幼少期より複数言語言語環境で成長する子どもが世界的に増加している。このような背景を持つ学生や留学生が本学にも多数在籍している。そのような背景を持つ学生の中には、英語など日本語以外の言語が強く、逆に日本語が弱い学生や、あるいは複数言語とも自信が持てない学生もいる。その背景には、移動にともない教育が分断されたり言語使用環境が変化するなどの実態もある。では、これらの学生は大学生活やこれからの人生においていかに生きようとしているのか、また、これらの学生を大学はどのように受け入れ、教育を行うことが必要なのか。本研究はこのような問題意識から、本学に在籍している、幼少期より複数言語環境で成長し、かつ大学において活躍をしている学生等を対象にした調査を行った。調査協力者として、スポーツ科学部に在籍し、ロンドン・オリンピックで活躍したディーン元気さん、ノルディック・スキーで活躍するレンティング陽さん、そのほか、幼少期に日本に来て成長しポルトガル語と日本語を使用して生活している理工学部の助手の方、ポーランド語と日本語を使用しながら日本で成長し法学を専攻し、研究所の助手となった方、さらに中国語と日本語を使用しながら成長した学部学生、アメリカで高校を卒業したのち本学に入学した日本人学生など多様な人たちを選定し、それぞれのライフストーリーを語ってもらった。そのうえで、それぞれの調査協力者の家族にも話を聞いた。その結果、子どもから見た複数言語生活と、親が子どもをどのように教育をしようと思っていたのかなど、親の教育観、親子関係から子どもの主体的な生き方までを詳しく尋ねることができた。 本研究の成果は、幼少期より複数言語環境で成長する子どもは学校やほかの子どもとの関係から自らの複言語能力についてさまざまな意識を持つこと、そしてそれが成長過程が変化していき、かつ自己形成に大きな影響を与えること、また親は子どもが複数言語環境で成長することをはじめからどのように考え、子育てを行ってきたのかというのは、それぞれの家族によって異なり、それぞれが子どもの成長に影響してきたこと、また親も子どもの成長につれて複数言語環境で成長する子どもについて理解が深まり、時には親も子どもの生き方や人生について子どもとともに悩むことがあることがわかった。本調査から、大学に入学する学生の生き方やアイデンティティ形成を振り返り、自らの複言語能力をメタ的に捉え、かつ人生を総合的に捉える力を育成することが重要であり、そのための大学教育をどう構築するかが今後の課題であることがわかった。

複数言語環境で成長する子どもの日本語能力と教材開発に関する日本語教育方法の構築

2013年度共同研究者:尾関 史, 太田 裕子

研究成果概要: 本研究は、幼少期より複数言語環境で成長する子どもの日本語能力の実態を把握し、その実態にあった日本語教育教材の開発と日本語教育の方法について研究を行うことを目的としている。本年度は、幼少期より複数言語環境で成長する子どもの日本語能... 本研究は、幼少期より複数言語環境で成長する子どもの日本語能力の実態を把握し、その実態にあった日本語教育教材の開発と日本語教育の方法について研究を行うことを目的としている。本年度は、幼少期より複数言語環境で成長する子どもの日本語能力の実態を把握するために、日本国内では三重県鈴鹿市における実態調査をもとに教材開発を行った。鈴鹿市教育委員会と調査代表者の所属する本学大学院日本語教育研究科は6年前より協定を結び、調査代表者が開発した「JSLバンドスケール」を使用して日本語を第二言語として学ぶ子ども(以下、JSL児童生徒)の日本語能力の把握を行い、かつ個々の子どもの日本語能力の判定結果を継続的に集約し、かつ分析を行ってきた。その結果に基づき、本大学において、これらの子どもたちに向けた教材開発を行った。さらに、2013年8月には、開発に関わった本学大学院日本語教育研究科の調査代表者、連携研究者、修士課程院生とともに現地を訪問し、教育委員会および市内の教員と教材開発についての協議を行い、大きな成果を上げた。その後も、本学において同様の教材開発を継続している。 また、近年、日本国外において幼少期より複数言語環境で成長する子どもで、日本語を学ぶ子どもが増加している。そのため、シンガポール、マレーシア、オーストラリアでの子どもたちの実態を調査し、関係者と協議を行った。シンガポールでは日本人学校(小学部、中学部)と日本語補習授業校、マレーシアではジョホールの日本人学校、またシドニーでは土曜校(日本語補習授業校)を訪ね、授業の様子を見学するとともに子どもたちの日本語に関する課題等について聞き取り調査を行った。その結果、どの学校においても、国際結婚した両親を持つ子どもや日本国外での生活が長くなっているため日本語能力が弱くなっている子どもがいることが判明した。日本人学校では優秀な児童生徒が多かったが、補習授業校では日本語能力が低いために当該学年の教科書を読んだり理解したりすることが困難な子どもがいた。では、そのような子どもに対してどのような日本語教育を実施することが可能なのか、またその場合の日本語教育の教材はどのようなものがよいのか、さらに複数言語環境で成長する子どもの場合、複言語能力を持つことになるが、その場合の日本語教育は何をめざして行われるのか、またその理念は何かということについても関係者と協議をすることができた。本研究の成果は、日本国内のJSL児童生徒の課題と日本国外で日本語を学ぶ子どもたちが、「ことばの教育」という意味で共通の課題を有しており、その解決には日本語能力の把握を行い、その実態にそくした日本語教育教材の開発と日本語教育方法の開発が必要であること、さらにこの課題が幼少期より複数言語環境で成長する子どもにとって日本国内外で重要な研究課題であり、子どもたちの実態を見たとき喫緊の課題であることを関係者と共有できたことである。

グローバル・バンドスケール―複数言語環境で成長する子どもの日本語教育方法の開発

2014年度

研究成果概要:本研究は日本国外の複数言語環境で成長する子どもの日本語能力を把握するための「ものさし」となるグローバル・バンドスケールを作成することを目的とする研究である。今年度はその基礎研究として、日本国外の日本人学校、補習授業校を訪問し、実態...本研究は日本国外の複数言語環境で成長する子どもの日本語能力を把握するための「ものさし」となるグローバル・バンドスケールを作成することを目的とする研究である。今年度はその基礎研究として、日本国外の日本人学校、補習授業校を訪問し、実態調査を行った。同時に、これらの子どもの子どもたちに必要となる教材と教育方法について現地の関係者から聞き取り調査を行った。子どもの日本語能力は多様であり、そのため子どもの親も教師も、その日本語能力の把握に困難を感じていると同時に、教育方法についても手さぐり状態であった。本研究では、そのような現状を踏まえ、子どもたちの日本語能力を把握する方法について研究を行った。 

複言語使用者の言語バイオグラフィと言語ポートレート研究

2016年度

研究成果概要:本研究は、幼少期に複数言語環境で成長した人が、自らの複言語・複文化に対してどのような認識を持っているのか、そしてその認識がアイデンティティ形成や生き方にどのように影響しているのかを明らかにすることをめざした研究である。言語バイオグ...本研究は、幼少期に複数言語環境で成長した人が、自らの複言語・複文化に対してどのような認識を持っているのか、そしてその認識がアイデンティティ形成や生き方にどのように影響しているのかを明らかにすることをめざした研究である。言語バイオグラフィ、言語ポートレートおよびライフストーリー・インタビュー調査を用いた方法および子どもの日本語教育に関わる実践者への聞き取り調査によって探究した。得られたデータを分析することによって、複言語使用者の複言語使用に関する個別の認識の実態を把握し、その実態から見える言語認識の特徴を概念化し、それらを言語教育と結びつけ、新たな言語教育実践の可能性を探究した。

幼少期に複数言語環境で成長した老齢期の成人の言語能力意識に関する質的研究

2016年度

研究成果概要:本研究は幼少期に日本語を含む複数言語環境で成長した経験を持ち、老齢期に達した人の複言語使用および複言語複文化能力に関する意識についての調査研究である。これらの人々が自らの複言語人生をどう捉え、かつ自らの複言語複文化能力をどう考え、...本研究は幼少期に日本語を含む複数言語環境で成長した経験を持ち、老齢期に達した人の複言語使用および複言語複文化能力に関する意識についての調査研究である。これらの人々が自らの複言語人生をどう捉え、かつ自らの複言語複文化能力をどう考え、人生の老齢期において複言語をどう使用しているかを明らかにする。具体的には、「ライフストーリー・インタビュー」を用い、幼少期から現在までの人生を「ことばの軸」で語ってもらい、記述し、分析した。そのことにより、子どもから老齢期までの「人とことば」の関係を捉え直し、生涯における言語使用および教育のあり方を問い直すことを目的として実施した。本年度は4人の方の調査協力を得た。 

幼少期に複数言語環境で成長した老齢期の成人の複言語使用に関する実態と意識調査

2018年度

研究成果概要:本研究は幼少期に日本語を含む複数言語環境で成長した経験を持ち、老齢期に達した成人の複言語使用および複言語複文化能力に関する意識についての調査研究である。本研究の目的は、これらの人々が自らの複言語人生をどう捉え、かつ自らの複言語複文...本研究は幼少期に日本語を含む複数言語環境で成長した経験を持ち、老齢期に達した成人の複言語使用および複言語複文化能力に関する意識についての調査研究である。本研究の目的は、これらの人々が自らの複言語人生をどう捉え、かつ自らの複言語複文化能力をどう考え、人生の老齢期において複言語をどう使用しているかを明らかにすることである。具体的には、これまでと同様に「ライフストーリー・インタビュー」を用い、幼少期から現在までの人生を「ことばの軸」で語ってもらい、記述し、分析した。そのことにより、子どもから老齢期までの「人とことば」の関係を捉え直し、生涯における言語使用および教育のあり方を問い直すことを目指した。

年少者日本語教育に関わる実践者の実践力向上を目指す持続可能な方法の開発

2018年度

研究成果概要: 本研究は、日本語教育研究科が2008年より三重県鈴鹿市教育委員会と「教育支援に関する協定」を締結し、鈴鹿市内の40校の公立小中学校で展開している日本語教育実践の枠組みを検証し、教育現場の教員が「JSLバンドスケール」(川上郁雄研... 本研究は、日本語教育研究科が2008年より三重県鈴鹿市教育委員会と「教育支援に関する協定」を締結し、鈴鹿市内の40校の公立小中学校で展開している日本語教育実践の枠組みを検証し、教育現場の教員が「JSLバンドスケール」(川上郁雄研究室開発)をどのように利用しているのか、また日本語教育の実践にどう生かしているかを現地の調査を踏まえて明らかにし、それをもとに、実践者の資質を向上させるための持続可能な方法を探究することを目的に実施された。本「協定」は1期3年の協定期間で、4回継続されたので、2018年度は4期目の2年目に当たる。したがって、本研究は、これまでの11年間の日本語教育支援システムを分析した。

海外研究活動

研究課題名: オーストラリアにおけるESL教育および日本語教育に関する研究

2008年09月-2009年08月

機関: ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)、モナシュ大学(オーストラリア)

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
日本語教育学研究指導(D) 川上 郁雄大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育学研究指導(M) 川上 郁雄大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育学演習I大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育学演習II 川上 郁雄大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育学演習III 川上 郁雄大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育学演習IV 川上 郁雄大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育実践研究(3)大学院日本語教育研究科2019春学期
年少者日本語教育研究A大学院日本語教育研究科2019春学期
日本語教育学入門 2 01グローバルエデュケーションセンター2019夏クォーター
複言語社会を知る 1グローバルエデュケーションセンター2019春クォーター
複言語社会を知る 2グローバルエデュケーションセンター2019夏クォーター

Waseda Course Channel配信動画

科目名学部公開年度

教育内容・方法の工夫

新宿区における日本語教育ボランティア活動

詳細

概要:新宿区の公立幼稚園、小中学校等で、「日本語を母語としない子どもたち」に大学院日本語教育研究科の院生が日本語教育ボランティアとして教育的支援を行う活動を組織し、実施している。