ヨコノ メグム
准教授 (https://researchmap.jp/read0103644/)
(社会科学部)
社会科学総合学術院(大学院社会科学研究科)
研究院(研究機関)/附属機関・学校(グローバルエデュケーションセンター)
理工学術院(先進理工学部)
法学学術院(大学院法務研究科)
法学学術院(法学部)
理工学術院(大学院先進理工学研究科)
研究所員 2015年-
2000年04月-2015年03月 | 早稲田大学 法学研究科 民事法学 |
1997年04月-2000年03月 | 早稲田大学 法学研究科 基礎法学 |
修士(法学) 課程 早稲田大学 基礎法学
2001年-2003年 | 度 早稲田大学法学部助手 |
2005年- | 度 日本学術振興会特別研究員 |
2006年-2010年 | 度 早稲田大学社会科学部専任講師 |
2011年- | 度〜 現職 |
2012年- | 度 Academic visitor, HeLEX, Department of Public Health, University of Oxford |
日本医事法学会
日本生命倫理学会 評議員,理事
医学哲学倫理学会 評議員,編集委員
日米法学会
比較法学会
2020年07月- | 公益社団法人 日本小児科学会倫理委員会 委員 |
2019年10月- | 厚生労働省 がんに関する全ゲノム解析等の推進に関する部会構成員 |
2019年04月- | 日本医学会子宮移植倫理に関する検討委員会 委員 |
2019年03月- | 公益財団法人 成長科学協会倫理審査委員会 委員 |
2019年01月- | JSR株式会社 ヒトを対象とする医学系研究に係る倫理審査委員会 委員 |
2018年08月- | 文部科学省・厚生労働省・経済産業省 医学研究等に係る倫理指針の見直しに関する合同会議 委員 |
2018年02月- | みらかホールディングス株式会社倫理審査委員会 委員 |
2017年09月- | 日本遺伝性腫瘍学会倫理審査委員会 |
2017年07月- | 公益財団法人 日本産科婦人科学会倫理委員会 臨床研究審査小委員会 委員 |
2016年08月- | 日本がん登録協議会外部監査委員会 委員 |
2016年04月-2016年12月 | 医学研究等における個人情報の取扱い等に関する合同会議 委員 |
2015年11月- | 厚生労働省ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース委員 |
2015年10月- | 特定非営利活動法人 個人遺伝情報取扱協議会自主基準認定制度審査委員 |
2015年07月-2017年07月 | 公益財団法人 日本産科婦人科学会臨床研究管理・審査委員会 委員 |
2015年07月-2017年07月 | 公益財団法人 日本産科婦人科学会臨床研究管理・審査委員会 |
2014年- | 株式会社エスアールエル倫理審査委員会 委員 |
2014年- | 文部科学省リーディングプロジェクト「個人の遺伝情報に応じた医療の実現プロジェクト」ELSI検討小委員会 委員 |
2014年- | 株式会社DeNAライフサイエンス倫理審査委員会 委員 |
2011年- | 経済産業省産業構造審議会化学・バイオ部会個人遺伝情報保護小委員会 委員 |
2011年- | 国立成育医療研究センター倫理審査委員会 委員 |
2006年-2008年 | 文部科学省リーディングプロジェクト「個人の遺伝情報に応じた医療の実現プロジェクト」ELSI委員会 委員 |
2006年- | NPO個人遺伝情報取扱協議会 評価委員会 委員 |
2004年-2005年 | 信州大学医学部医倫理委員会 委員 |
2004年-2005年 | 横浜市立大学医学部倫理委員会 委員 |
社会科学 / 法学 / 新領域法学
研究テーマのキーワード:代諾,治療拒否,親の権利
個人研究
横野恵
生命保険論集(289)p.75 - 922019年12月-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)ISSN:1346-7190
前田正一・横野 恵
救急医学招待有り43(3)p.278 - 2852019年03月-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)ISSN:0385-8162
横野 恵
臨床病理レビュー招待有り(158)p.1 - 62017年11月-
横野 恵
NBL招待有り(1103)p.26 - 332017年08月-
掲載種別:研究論文(学術雑誌)
横野 恵
甲斐克則・手嶋豊編『医事法判例百選[第2版]』(有斐閣別冊ジュリスト)219p.162 - 1632014年03月-
横野 恵
関東医学哲学・倫理学会編『新版 医療倫理Q&A』(太陽出版)p.168 - 1692013年04月-
横野 恵
年報医事法学(26)p.66 - 712011年08月-
横野 恵
甲斐克則編『確認医事法用語250』(成文堂)p.39 - 432010年11月-
横野 恵
YOMIURI ONLINE2010年08月-
横野 恵
図書新聞(2968)2010年06月-
横野恵監訳
2010年03月-
横野 恵
比較法研究(70)p.33 - 432009年06月-
トレイシー・K・クーグラー/横野 恵訳
D・ミカ・ヘスター編/前田正一・児玉聡監訳『病院倫理委員会と倫理コンサルテーション』(勁草書房)2009年04月-
ユージン・J・クッツ/横野 恵訳
D・ミカ・ヘスター編/前田正一・児玉聡監訳『病院倫理委員会と倫理コンサルテーション』(勁草書房)2009年04月-
ケネス・A・ドゥヴィル,グレゴリー・L・ハスラー/横野 恵訳
D・ミカ・ヘスター編/前田正一・児玉聡監訳『病院倫理委員会と倫理コンサルテーション』(勁草書房)2009年04月-
横野 恵
家族性腫瘍8(1)p.18 - 212008年01月-
水野俊誠・横野恵
生命倫理16(1)p.84 - 902006年09月-
堀内元城・横野 恵
病院65(5)p.404 - 4072006年05月-
H.T. エンゲルハート, Jr./横野恵訳
生命医療・法と倫理1p.9 - 282006年03月-
横野 恵
『厚生労働科学研究費補助金第3次対がん総合戦略研究事業地域がん登録の法的倫理的環境整備に関する研究平成17年度総括・分担研究報告書(主任研究者丸山英二)』p.43 - 542006年03月-
横野 恵
アメリカ法(2005−1)p.163 - 1692005年09月-
横野 恵
臨牀看護30(12)p.1836 - 18392004年11月-
横野 恵
助産雑誌58(6)p.29 - 322004年06月-
横野 恵
『厚生労働省・成育医療研究委託事業「重症障害新生児医療のガイドライン及びハイリスク新生児の診断システムに関する総合的研究」平成15年度研究報告書』p.69 - 722004年03月-
横野 恵
『厚生労働省・成育医療研究委託事業「重症障害新生児医療のガイドライン及びハイリスク新生児の診断システムに関する総合的研究」平成15年度研究報告書』p.69 - 722004年03月-
横野 恵
人倫研プロジェクトNews Letter(9)p.8 - 102003年12月-
横野 恵
玉井真理子編(田村正徳監修)『新生児医療におけるいわゆる治療拒否に対応するための資料集』p.46 - 582003年10月-
横野 恵
比較法研究(64)p.117 - 1232003年03月-
横野 恵
「科学技術と倫理」企画運営委員会編『生命・環境・科学技術倫理研究VII』(千葉大学)p.84 - 892003年02月-
横野 恵
比較法学36(1)p.97 - 1392002年07月-
横野 恵
重症新生児の治療停止および制限に関する倫理的・法的・社会的・心理的問題/成育医療研究委託事業研究「重症障害新生児医療のガイドライン及びハイリスク新生児の診断システムに関する総合的研究」分担研究班2001年度報告書p.14 - 192002年03月-
横野 恵
比較法学/早稲田大学比較法研究所35(2)p.113 - 1542002年01月-
横野 恵
早稲田大学大学院法研論集(98)p.210 - 1852001年06月-
横野 恵
早稲田大学大学院法研論集(97)p.228 - 2052001年03月-
横野 恵
早稲田大学大学院法研論集(95)p.294 - 2712000年09月-
井上悠輔・一家綱邦(分担執筆)
日本評論社2018年 09月-2018年 09月
単行本(学術書)総ページ数:300担当ページ数:141-161ISBN:978-4535984530
概要:「Case 8 製薬企業の従業員を対象とした研究─社員へのキセナラミン投与事案」を担当
Nancy Berlinger, Bruce Jennings, Susan M. Wolf著 ; 井上悠輔, 及川正範, 上白木悦子, 中澤英輔, 旗手俊彦, 横野恵翻訳
金芳堂2016年-2016年
ISBN:9784765316668;
横野 恵
田村正徳・玉井真理子編『新生児医療現場の生命倫理─「話し合いのガイドライン」をめぐって』メディカ出版2005年 07月-
横野恵
第31回日本生命倫理学会年次大会(日本生命倫理学会)2019年12月08日
国内会議口頭発表(一般)開催地:宮城
横野恵
第46回日本マススクリーニング学会学術集会(日本マススクリーニング学会)招待有り2019年11月22日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:沖縄
横野恵
科学技術社会論学会 第18回年次研究大会(科学技術社会論学会)2019年11月10日
国内会議口頭発表(一般)開催地:石川
横野 恵
第25回日本家族性腫瘍学会学術集会(日本家族性腫瘍学会)招待有り2019年06月14日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:東京
横野 恵
第8回レギュラトリーサイエンス学会学術大会(レギュラトリーサイエンス学会)2018年09月08日
国内会議シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)開催地:東京
横野 恵
生命倫理ワークショップ2018(CiRA 上廣倫理研究部門)2018年08月26日
国内会議シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)開催地:京都
横野 恵
シンポジウム「社会的弱者を支える個人情報の活用~新たな制度の可能性」(RISTEX「安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築」研究開発領域)2018年03月12日
国内会議シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)開催地:東京
横野 恵
医療事故紛争対応研究会 第12回年次カンファレンス(医療事故紛争対応研究会)招待有り2018年03月03日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:横浜市
Masanori Oikawa, Kana Harada & Megumu Yokono
Genome ELSI Kyoto 2017(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 「先導的ELSI研究プログラム」「学際連携に基づく未来志向型ゲノム研究ガバナンスの構築」研究代表者:加藤和人(大阪大学 教授))2017年11月14日
国際会議ポスター発表開催地:京都
Kana HARADA, Megumu YOKONO & Masanori OIKAWA
Genome ELSI Kyoto 2017(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 「先導的ELSI研究プログラム」「学際連携に基づく未来志向型ゲノム研究ガバナンスの構築」 研究代表者:加藤和人(大阪大学 教授))2017年11月14日
国際会議ポスター発表開催地:京都
公開シンポジウム「医学研究における個人情報保護のあり方と指針改正」(科学研究費補助金基盤研究(A)「パーソナルデータの保護と利活用に関する法分野横断的研究」/東京大学大学院法学政治学研究科附属ビジネスロー・比較法政研究センター)2017年03月17日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:東京都
横野 恵
第1回新生児生命倫理研究会(新生児生命倫理研究会)招待有り2017年02月18日
国内会議セミナー開催地:東京
横野 恵
REASE遺伝学的情報と社会制度に関するWG(ワーキンググループ)第一回研究会「難病医療における遺伝学的情報、患者主導型レジストリの現在」(REASE 社会的障害の経済理論・実証研究)招待有り2017年02月04日
国内会議公開講演開催地:東京都
横野 恵
日本臨床試験学会第8回学術集会総会(日本臨床試験学会)招待有り2017年01月27日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:大阪
日本遺伝子診療学会:遺伝子診断・検査技術推進フォーラム公開シンポジウム 2016(日本遺伝子診療学会)招待有り2016年12月09日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:東京都
横野 恵
第46回 日本医事法学会研究大会(日本医事法学会)2016年11月19日
国内会議シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)開催地:東京都
横野 恵
茨城県立こども病院集談会(茨城県立こども病院)招待有り2016年04月21日
国内会議講習開催地:水戸市
横野 恵
医療事故・紛争対応研究会第10回年次カンファレンス(医療事故・紛争対応研究会)招待有り2016年02月27日
国内会議口頭発表(招待・特別)開催地:横浜
第40回日本医事法学会総会2010年11月27日
口頭発表(一般)
第7回日本小児科学会倫理委員会フォーラム 「これからの小児医療と意思決定」2010年03月
口頭発表(一般)
第26回日本現象学・社会科学会大会2009年12月
口頭発表(一般)
日本生命倫理学会第21回年次大会2009年11月
口頭発表(一般)
第28回医学哲学・倫理学会2009年10月
口頭発表(一般)
第39回日本医事法学会総会2008年11月
口頭発表(一般)
日本比較法学会第71回総会2008年06月
口頭発表(一般)
第13回日本家族性腫瘍学会2007年06月
口頭発表(一般)
医療事故・紛争対応研究会第1回年次カンファレンス2006年12月
国内会議口頭発表(招待・特別)
第37回日本医事法学会総会2006年11月
口頭発表(一般)
日本生命倫理学会第17回年次大会2005年11月
口頭発表(一般)
日本生命倫理学会第15回年次大会2003年11月
口頭発表(一般)
比較法学会第65回総会2002年06月
口頭発表(一般)
研究種別:基盤B
先端医療分野における欧米の生命倫理政策に関する原理・法・文献の批判的研究2018年10月-2019年03月
研究分野:哲学・倫理学
配分額:¥17420000
研究種別:基盤研究(C)
カナダにおける積極的安楽死の合法化に関する研究2017年10月-2020年03月
研究分野:新領域法学
配分額:¥1690000
研究種別:基盤研究(B)
世界における患者の権利に関する原理・法・文献の批判的研究とわが国における指針作成2014年04月-2017年03月
研究分野:哲学・倫理学
配分額:¥17940000
研究種別:
先端医療分野における欧米の生命倫理政策に関する原理・法・文献の批判的研究2018年-0月-2021年-0月
配分額:¥17420000
研究種別:
カナダにおける積極的安楽死の合法化に関する研究2017年-0月-2020年-0月
配分額:¥1690000
研究種別:
医学研究・医療・健康診断における偶発的所見の取扱いに関する法的課題の検討2020年-0月-2023年-0月
配分額:¥15470000
提供機関:国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
倫理審査委員会にかかわる人材育成のための統合的プログラムの開発2019年-2021年分担
提供機関:社会技術研究開発センター(RISTEX)
イノベーションを支えるデータ倫理規範の形成2019年-2022年代表
提供機関:KDDI財団
医療情報の利活用に係る法制度に関する研究2019年-2020年分担
提供機関:国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
研究倫理の向上を目指した研修教材・プログラムの開発2017年01月-2019年03月分担
提供機関:国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
ゲノム研究における同意の意義に関する法的・倫理的検討とELSI史アーカイブの基盤構築2016年12月-2019年03月代表
提供機関:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)制度名:社会技術研究開発事業
妊娠期から虐待・DVを予防する支援システムの確立2016年10月-2019年03月分担
提供機関:文部科学省→日本公衆衛生協会委託制度名:先端医科学研究に関する倫理的・法的・社会的課題についての調査研究
先端医科学研究に関する倫理的・法的・社会的課題についての調査研究2009年-2012年分担
2016年度
研究成果概要:カナダでは2015年の最高裁判決で刑法の自殺幇助禁止規定が一定の状況下で積極的安楽死を禁止している限りにおいて違憲と判断し,同判決を受けて2016年6月に積極的安楽死合法化するための法律が成立した。本研究では,カナダ最高裁判決から...カナダでは2015年の最高裁判決で刑法の自殺幇助禁止規定が一定の状況下で積極的安楽死を禁止している限りにおいて違憲と判断し,同判決を受けて2016年6月に積極的安楽死合法化するための法律が成立した。本研究では,カナダ最高裁判決から合法化立法の成立,および合法化後の状況を主たる対象としてカナダにおける積極的安楽死合法化に至る経緯とその背景,合法化立法の内容,合法化の意義と影響,合法化後の実施状況等について判例・論文・報告書等を用いた文献調査により医事法学の観点からの分析を行った。
2018年度
研究成果概要: 本課題では,AMED(日本医療研究開発機構)の「研究倫理に関する情報共有と国民理解の推進事業(ゲノム医療実用化に係るELSI分野)」(2016-2017年度)において採択された課題(「ゲノム研究における同意の意義に関する法的・倫... 本課題では,AMED(日本医療研究開発機構)の「研究倫理に関する情報共有と国民理解の推進事業(ゲノム医療実用化に係るELSI分野)」(2016-2017年度)において採択された課題(「ゲノム研究における同意の意義に関する法的・倫理的検討とELSI史アーカイブの基盤構築」)の下で2017年度までに収集したELSI関連資料の目録作成を実施した。 最終的に,1)収集した資料約4,000点の作成を完了し,加えて2)当初の計画には含まれていなかった目録検索用Webページの制作と公開を実施できた。これにより,研究の成果を広く利用に供することが可能となったことの意義は大きいと考えている。
2019年度
研究成果概要:本年度は,英米法系の諸国を対象に1)生命保険等における遺伝情報の取り扱い,2)積極的安楽死の合法化に関わる動向,3)子宮移植の臨床応用をめぐる動向を中心に研究を実施した。これらの研究の成果については,学会及び研究会,論文等の形で発...本年度は,英米法系の諸国を対象に1)生命保険等における遺伝情報の取り扱い,2)積極的安楽死の合法化に関わる動向,3)子宮移植の臨床応用をめぐる動向を中心に研究を実施した。これらの研究の成果については,学会及び研究会,論文等の形で発表したほか,委員を務める政府や学会の関連する委員会での報告や議論においても活用した。
2020年度
研究成果概要:これまで科研費基盤(C)の助成を受けてカナダにおける積極的安楽死の合法化に関する研究を行ってきた。その間,カナダ以外の英米法系の諸法域においても積極的安楽死の合法化に向かう動きが着実に進展してきている。本研究では,これまでのカナダ...これまで科研費基盤(C)の助成を受けてカナダにおける積極的安楽死の合法化に関する研究を行ってきた。その間,カナダ以外の英米法系の諸法域においても積極的安楽死の合法化に向かう動きが着実に進展してきている。本研究では,これまでのカナダを対象とする研究の成果を基盤にしつつ,英国,米国,オーストラリア等英米法系の諸国を広く対象として,積極的安楽死の合法化に関わる法的な議論や状況の変化について検討した。とくに,オーストラリアにおいてビクトリア州につづき西オーストラリア州でも合法化立法が成立した点に着目し,合法化の経緯や背景について調査・分析を行った。
2001年度
研究成果概要: カナダでは,同意能力のない未成年者の医療に対する同意を親が拒否する場合,各州に存在する児童保護立法にもとづいて裁判所が介入する。本研究では,第1段階の作業として,各州の関連法規を横断的に調査することによって,未成年者の医療に対す... カナダでは,同意能力のない未成年者の医療に対する同意を親が拒否する場合,各州に存在する児童保護立法にもとづいて裁判所が介入する。本研究では,第1段階の作業として,各州の関連法規を横断的に調査することによって,未成年者の医療に対する同意権の所在および児童保護立法による介入の手続を明らかにすることを試みた。その結果,カナダの児童保護立法による介入の手続は,親および子の権利の手続的保障に対する配慮が非常に厚いものであることが明らかとなった。このことは,日本法に対する示唆として重要である。わが国においては現在のところ,親の同意拒否に対する法的介入は行われていない。しかし,法的介入の必要性は以前から指摘されており,そのための法的枠組みを検討することが必要であると思われるからである。以上の研究成果については,論文「カナダにおける未成年者に対する医療と同意─児童保護立法による介入を中心に─」で紹介した。 現在,本研究の第2段階の作業として,輸血拒否に関するカナダ最高裁判所判決を紹介する準備を進めている。上記のように,カナダの児童保護立法には,裁判所の介入によって親および子の権利が侵害されないよう配慮した手続が設けられているがその背景には,権利および自由に関するカナダ憲章,ならびに子の医療に関する親の決定権が同憲章第7条で保障されるリバティ・インタレストであると判示した上記カナダ最高裁判所判決があると思われる。論文「カナダ憲法判例にみる未成年者の医療に対する親の権利─輸血拒否をめぐる最高裁判所判決を中心に─」では,同判決を取り上げて子の医療に関する親の決定権のカナダ憲法上の位置づけについて検討する予定である。
2003年度
研究成果概要: コモンウェルス系の諸国を研究対象に,子どもの医療に対する親の同意拒否について,法がいかなる対応をしているのかを検討した. その結果,いずれの法域においても,具体的な手続の面では相違があるものの,イギリスから継受された裁判所のパレ... コモンウェルス系の諸国を研究対象に,子どもの医療に対する親の同意拒否について,法がいかなる対応をしているのかを検討した. その結果,いずれの法域においても,具体的な手続の面では相違があるものの,イギリスから継受された裁判所のパレンス・パトリエ管轄権を基礎とした司法による介入が行われていることが明らかになった.他方で,アメリカにおいては,家庭に対する国家の介入を最小限にとどめ,また裁判所の負担の増大を避けるために,病院内倫理委員会や倫理コンサルテーションを利用した紛争解決が促進されてきている. イギリスにおいては,従来の,親が子どもの治療に対する同意を拒否し,それに対して医療側が裁判所の関与を求めるケースに加えて,子どもの医療に関して裁判所が判断を求められる新たな類型の事例が散見されるようになってきている.すなわち,(1)子どもの治療の差し控え・中止を求める医療側を治療の実施・継続を求める親が訴えるケース,および(2)親が治療の実施・継続を求めているにもかかわらず,医療側が治療の差し控え・中止を求めて裁判所に申し立てるケースである. このようなケースが出現するようになった背景には,医療資源の問題および小児に対する生命維持治療の差し控えまたは中止に関する学会ガイドラインの公表があると考えれられる.
2006年度
研究成果概要: 本年度は,イギリス,カナダ等の英米法系の諸国を対象として,子どもの医療上の決定に裁判所が関与する際の法制度について検討した。 その結果,イギリスにおいては近年,子ども,とくに新生児に対する生命維持治療の可否について裁判所の判断が... 本年度は,イギリス,カナダ等の英米法系の諸国を対象として,子どもの医療上の決定に裁判所が関与する際の法制度について検討した。 その結果,イギリスにおいては近年,子ども,とくに新生児に対する生命維持治療の可否について裁判所の判断が求められる事例が増加する傾向があること,また,そうした事例における裁判所の判断のありようが変化しつつあることが認められた。後者に関していえば,判例法理そのものには大きな変化はないが,個別の事件において裁判所に求められる判断,ないしは裁判所が下す判断の内容が,1990年代のそれとは質的に異なってきていることが指摘できる。すなわち,裁判所の判断が,臨床的な,きわめて個別具体性の高いものとなる傾向があり,また裁判所の判断がその結論においてかならずしも医療者側の立場を支持せず,子どもの家族の立場を支持する判決が散見されるようになった。 このような裁判所の判断のありようの変化に対しては,臨床的判断における医師の裁量を制約する影響をもたらすのではないかといった批判も見受けられる。 イギリスにおいて,このような状況が生じている背景には,以下のような事情があると思われる。まず,(1)イギリス社会において,生命維持治療の差し控えと中止をめぐる議論が高まっていること,とくに近年は,新生児に対する生命維持治療の問題に関してNuffield Council on Bioethicsが報告書を発表するなど,議論の対象が成人から小児・新生児に移りつつあること,(2)2004年のGlass事件判決において,欧州人権裁判所が,親に無断で子どもの治療の制限を行ったイギリスの病院当局に対して,欧州人権条約違反を認め,かつ判決中で,裁判所の判断を求めなかった病院当局の対応を非難したこと,(3)イギリスにおいては,医療の臨床で生じた倫理的問題を取り扱う機関として臨床倫理委員会が発展しつつあるものの,裁判所に代わりうる機能を備えた機関はいまだ出現していないこと,が挙げられる。
2012年03月-2013年03月
機関: University of Oxford(イギリス)
科目名 | 開講学部・研究科 | 開講年度 | 学期 |
---|---|---|---|
医事法 | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
バイオエシックス | 社会科学部 | 2020 | 秋学期 |
ゼミナールI(医療と法/秋学期) | 社会科学部 | 2020 | 秋学期 |
ゼミナールII(医療と法/春学期) | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
ゼミナールII(医療と法/秋学期) | 社会科学部 | 2020 | 秋学期 |
ゼミナールIII(医療と法/春学期) | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
ゼミナールIII(医療と法/秋学期) | 社会科学部 | 2020 | 秋学期 |
ラーニング・コミュニティ H | 社会科学部 | 2020 | 春クォーター |
英書研究20-3 | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
データ倫理 | 社会科学部 | 2020 | 夏クォーター |
Freshman Seminar (Spring) A | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
Freshman Seminar (Spring) B | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
Freshman Seminar (Spring) C | 社会科学部 | 2020 | 春学期 |
Bioethics, Family and the Law | 社会科学部 | 2020 | 秋学期 |
研究倫理概論 | 先進理工学部 | 2020 | 冬クォーター |
研究倫理概論 | 先進理工学部 | 2020 | 冬クォーター |
先端科学技術と法・倫理 I | 大学院社会科学研究科 | 2020 | 春学期 |
先端科学技術と法・倫理 II | 大学院社会科学研究科 | 2020 | 秋学期 |
研究倫理概論 A | 大学院社会科学研究科 | 2020 | 夏クォーター |
研究倫理概論 B | 大学院社会科学研究科 | 2020 | 冬クォーター |
生命科学と法 | 大学院法務研究科 | 2020 | 春学期 |
生命・医療倫理特論(女子医大) | 大学院先進理工学研究科 | 2020 | 夏クォーター |
研究倫理概論 01 (学部生用) | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 夏クォーター |
研究倫理概論 02 (学部生用) | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 冬クォーター |
研究倫理概論 01 | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 夏クォーター |
研究倫理概論 02 | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 冬クォーター |