氏名

リュウ ケツ

劉 傑

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0050756/)

所属

(社会科学部)

連絡先

メールアドレス

メールアドレス
liujie@waseda.jp

住所・電話番号・fax番号

住所
〒169-8050新宿区 西早稲田1−6−1早稲田大学14号館社会科学総合学術院
電話番号
03-5286-3827
fax番号
03-5286-3827

URL等

研究者番号
80288018

本属以外の学内所属

兼担

社会科学総合学術院(大学院社会科学研究科)

国際学術院(大学院アジア太平洋研究科)

研究院(研究機関)/附属機関・学校(グローバルエデュケーションセンター)

学内研究所等

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

研究所員 2010年-2012年

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

研究所員 2012年-2013年

アジア研究所

研究所員 2007年-2011年

東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2008年-2010年

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2010年-2012年

アジア研究所

研究所員 2011年-2012年

現代中国研究所

研究所員 2008年-2012年

現代中国研究所

研究所員 2012年-2013年

東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2017年-2022年

現代中国研究所

研究所員 2017年-

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2012年-2013年

アジア研究所

研究所員 2012年-2013年

国際和解学研究所

研究所員 2018年-

アジア研究所

研究所員 2013年-2014年

現代中国研究所

研究所員 2013年-2014年

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

研究所員 2013年-2014年

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2013年-2014年

ベトナム総合研究所

研究所員 2014年-

アジア研究所

研究所員 2015年-2015年

アジア研究所

研究所員 2014年-2014年

現代中国研究所

研究所員 2014年-2014年

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

研究所員 2014年-2014年

アジア研究機構 東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2014年-2014年

朝鮮文化研究所

研究所員 2017年-2018年

地域間研究所

研究所員 2015年-2015年

アジア研究所

研究所員 2016年-

現代中国研究所

研究所員 2015年-2016年

東アジア国際関係研究所

プロジェクト研究所所長 2015年-2017年

東アジア国際関係研究所

研究所員 2015年-2017年

東アジア国際関係研究所

研究所員 2017年-

朝鮮文化研究所

研究所員 2018年-

学歴・学位

学歴

-1986年 東京大学 文学部 国史学
-1993年 東京大学 人文科学研究科 国史学

学位

博士(文学) 東京大学

所属学協会

史学会

日本歴史学会

早稲田大学社会科学学会

東アジア近代史学会

日本国際政治学会

軍事史学会

受賞

中曽根康弘賞

2011年06月

太平正芳記念賞

1996年

研究分野

キーワード

近代日本と国際関係

科研費分類

人文学 / 史学 / 日本史

人文学 / 史学 / アジア史・アフリカ史

研究テーマ履歴

昭和期日本の外交政策と日中関係に関する研究

研究テーマのキーワード:外交官,親日,親中

個人研究

昭和戦前期外務省の中国政策の研究

個人研究

日中戦争期の占領地研究

個人研究

戦後の日中関係をめぐる国際環境

個人研究

論文

「日清戦争との対話ー危機の中にある時代感覚と歴史認識」

劉傑

『外交』26号p.26 - 312014年-

「太平洋戦争と中国の大国化」

劉傑

防衛省防衛研究所『戦争史研究国際フォーラム報告書』p.45 - 652013年-

習近平時代の中国と日中関係

劉傑

新国策80巻3号p.12 - 192013年-

「中国要人の満洲観」

劉傑

『歴史読本』第58巻第8号p.122 - 1342013年08月-

構造変動を迎えた日中関係

劉傑

現代思想40—7p.122 - 1282012年-

天皇訪中の歴史的意義が生かされなかった

劉傑

外交16号p.96 - 1012012年-

拡大する相互認識のズレを如何に克服するのか

劉傑

外交15号p.28 - 342012年-

歴史の和解実現への第一歩

劉傑

朝日新聞

張作霖爆殺事件という満洲戦略  関東軍と陸軍中央 独立支援から領有に転換した独断への一歩

劉傑

歴史読本56(9)p.80 - 852011年09月-

日中和平交渉と傀儡政権

劉傑

岩波講座 東アジア近現代通史5p.262 - 2842011年05月-

アジア現代化の課題−地域内外の和解と歴史認識

劉傑

FUKUOKA UNESCO462010年09月-

日中友好と近代日中関係史像

劉傑

季刊中国103p.28 - 322010年12月-

アジア近代史の中の日本ーアジア学と日本学の融合を目指してー

劉傑

早稲田大学アジア研究機構叢書『アジア学のすすめ』3p.200 - 2202010年06月-

益井康一著『漢奸裁判史』解説

劉傑

益井康一著『漢奸裁判史』 みすず書房p.353 - 3702009年10月-

ベストセラー『不機嫌な中国』を読んで

劉傑

新国策76(9)p.16 - 232009年09月-

中国の再出発をもたらす北京オリンピック

劉傑

スポーツ社会学研究17(2)p.3 - 142009年09月-

歴史認識は如何に国境を越えるのか

劉傑

近藤孝弘編『東アジアの歴史政策 日中韓対話と歴史認識』 明石書店p.172 - 1912008年08月-

中国の「英語ブーム」を考える

劉傑

矢野安剛・池田雅之編『英語世界のことばと文化』 成文堂p.299 - 3082008年04月-

A New Starting PointーーWhat Can Be Done To Build Better Japan-China Relations

Liu Jie, Akio Takahara

Voices Newsletter of the Sasakawa Peace Foundation(57)p.1 - 42008年-

東アジア歴史認識問題への挑戦

劉傑

西川潤・平野健一郎編『国際移動と社会変容』 岩波書店p.39 - 722007年09月-

丸川哲史著『日中一〇〇年史ーー二つの近代を問い直す』

劉傑

中国研究月報61(2)p.41 - 432007年07月-

日中国交正常化から中国の改革開放へ

劉傑・川島真

川島真・服部龍二編『東アジア国際政治史』 名古屋大学出版会p.293 - 3222007年06月-

国境を越える歴史認識への試み(上) 日中対話の第一歩

劉傑

UP35(9)p.18 - 232006年09月-

汪兆銘政権論

劉傑

岩波講座『アジア太平洋戦争7 支配と暴力』 所収p.249 - 2842006年05月-

日中提携の模索と満蒙問題 重光葵と王正廷

劉傑

鳥海靖・三谷博・西川誠・矢野信幸編『日本立憲政治の形成と変質』 吉川弘文館p.288 - 3162005年02月-

The Danger of China's Disaffected Masses

Kokubun Ryosei,Liu Jie

Jappan Echo(31)p.51 - 552004年12月-

日中反目を解くには「説法」が必要

劉傑

選択30(10)p.3 - 32004年10月-

中国から見た日露戦争

劉傑

新国策71(7)p.4 - 112004年04月-

日中関係と日中経済協力

劉傑

月刊 監査役(248)p.50 - 632004年04月-

毛沢東の遺産

劉傑

ジョナサン・スペンス著 小泉朝子訳『毛沢東』 岩波書店p.219 - 2252002年12月-

中国の日本イメージの変遷 国交正常化30周年の回顧

劉傑

中国研究月報56(8)p.13 - 252002年08月-

産学協同の道を邁進する中国の大学

劉傑

JOI11(2)p.36 - 402002年03月-

教科書問題、靖国問題って何?

劉傑

新鐘 早稲田に聞け!アジア(67)p.18 - 192002年-

「中国脅威論」と「歴史問題」の克服

劉傑

宗像直子編『日中関係の転機 東アジア経済統合への挑戦』 東洋経済新報社p.19 - 382001年08月-

終戦前後の「親日派」

劉傑

早稲田人文自然科学研究/早稲田大学社会科学学会572000年03月-

孫文・汪兆銘をめぐるひとびと

劉傑

歴史と地理/山川出版社5322000年03月-

中国 多様な側面もつ歴史と現状

劉傑

日本と中国/日中友好協会2000年2月15日号2000年02月-

ジェームズ・マン著『米中奔流』

劉傑

東京新聞(朝刊)2000年1月30日号2000年01月-

電文にみる盧溝橋事件・・・北京日本大使館の十日間

劉傑

中央公論/中央公論新社13831999年09月-

日中戦争下の「親日派」

劉傑

早稲田人文自然科学研究551999年03月-

毛利敏彦著『台湾出兵』

劉傑

日本歴史6101999年03月-

審判記録が語る「漢奸裁判」

劉傑

早稲田人文自然科学研究/早稲田大学社会科学学会53号1998年03月-

「中国通」外交官と外務省の中国政策

劉傑

軍事史学会編『日中戦争の諸相』 錦正社33巻;2‐3号p.83 - 1081997年11月-

歴史の空白を補う河本大作の肉声

劉傑

This is読売/読売新聞社8巻;8号1997年11月-

盧溝橋事変勃発後の現地交渉と南京国民政府の対策

蔡徳金著、劉傑訳

軍事史学会編『日中戦争の諸相』 錦正社33巻;2‐3号p.111 - 1241997年11月-

日本史広辞典

山川出版社1997年10月-

北博昭著『日中開戦』

劉傑

『日本歴史』/日本歴史学会1996-111996年11月-

汪兆銘政権の樹立と日本の対中政策構想

劉傑

早稲田人文自然科学研究301996年10月-

大杉一雄著『日中十五年戦争史』

劉傑

『日本と中国』/日中友好協会1996-71996年07月-

松浦正孝著『日中戦争期における経済と政治』

劉傑

国際政治/日本国際政治学会1121996年05月-

大杉一雄著『日中十五年戦争史』

劉傑

日本経済新聞/日本経済新聞社1996.3.24号1996年03月-

昭和十四年の中央政権構想

劉傑

年報近代日本研究/山川出版社171995年11月-

太平洋戦争新解釈の座標軸

劉傑

諸君/文芸春秋社1995年10月号1995年10月-

汪兆銘工作の真実を追って

劉傑

日本と中国/日本中国友好協会全国本部1995年4月5日号1995年04月-

中嶋嶺雄編著『近代史のなかの日本と中国』

劉傑

日本歴史/吉川弘文館5481994年01月-

「和平工作」への道−船津工作に至る日本の中国政策

劉傑

日本歴史/吉川弘文館5081990年09月-

書籍等出版物

『東アジアの知識人』第4巻

村田雄二郎、張景達他

有志舎2014年 05月-

中国の強国構想ー日清戦争から現代まで

劉傑

筑摩書房2013年 05月-

対立と共存の歴史認識

劉傑・川島真

東京大学出版会2013年 05月-

中国問題

毛里和子・園田茂人編

東京大学出版会2012年 05月-

Toward a History Beyond Borders

Daqing Yang, Jie Liu,Hiroshi Mitani, Andrew Gordon

Harvard University Asia Center2012年 02月-

詳細

ISBN:978-0-674-06256-6

いまアジアをどう語るか

有馬学 松本健一 中島岳志 劉傑 李成市

弦書房2011年 11月-

詳細

ISBN:978-4-86329-064-8

1945年的歴史認識 囲繞終戦的中日対話嘗試

劉傑・川島真

中国社会科学文献出版社2010年 01月-

超越国境的歴史認識 来自日本学者及海外中国学者的視角

劉傑・三谷博・楊大慶

中国社会科学文献出版社2006年 05月-

中国与日本的他者認識

劉傑 他

中国社会科学文献出版社2004年 03月-

従国際関係理論看中国崛起

朱雲漢・賈慶国・劉傑 等

台湾五南図書出版股分有限公司2007年 10月-

新華僑 老華僑

譚璐美・劉傑

文芸春秋2008年 04月-

石射猪太郎日記

伊藤隆・劉傑

中央公論社1993年 07月-

いま、歴史問題にどう取り組むか

船橋洋一・劉傑 他

岩波書店2001年 09月-

1945年の歴史認識

劉傑・川島真

東京大学出版会2009年 03月-

国境を越える歴史認識

三谷博・劉傑・楊大慶

東京大学出版会2005年 05月-

周仏海日記

村田忠禧・劉傑 他訳

みすず書房1992年 02月-

第百一師団長日誌

古川隆久・鈴木淳・劉傑 編

中央公論新社2007年 06月-

中国 隣りの大国とのつきあいかた

神保哲生・宮台真司・劉傑 他

春秋社2007年 06月-

日本近代史の再構築

伊藤隆 編

山川出版社1993年 04月-

人類は戦争を防げるか

児島襄・伊藤隆・渡辺昭夫・マリアス・B・ジャンセン・劉傑 他

文芸春秋1996年 10月-

漢奸裁判

劉傑

中央公論新社2000年 07月-

中国人の歴史観

劉傑

文芸春秋1999年 12月-

日中戦争下の外交

劉傑

吉川弘文館1995年 02月-

講演・口頭発表等

歴史認識問題における「正義」と「法」

アジア平和貢献センターシンポジウム2014年07月25日

詳細

口頭発表(一般)

日中の相互認識と日中戦争ー外交官を中心に

国際共同研究「日本の軍事戦略と東アジア社会ーー日中戦争期をを中心として」2014年07月06日

詳細

口頭発表(一般)

中国通外交官の歴史、文化的背景と日中関係

国際共同研究「多面的な近代日中関係」(台湾中央研究院)2013年07月12日

詳細

口頭発表(一般)

中国モデルの再模索ー改革か伝統への回帰か

日本国際政治学会2012年年度研究大会2014年10月20日

詳細

口頭発表(一般)

中国の外交戦略と東アジア共同体

関口グローバル研究会2011年07月02日

詳細

口頭発表(一般)

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:

日中関係史における「汪兆銘研究」の構築

2015年-0月-2019年-0月

配分額:¥4680000

研究種別:基盤研究(B)

経済発展と国内・国際労働移動に関する調査研究:ベトナムを中心とした東アジアの動態

2011年-2013年

研究分野:経済政策

配分額:¥13520000

研究種別:基盤研究(B)

帝国の遺産と東アジア共同体

2006年-2009年

研究分野:国際関係論

配分額:¥17610000

研究種別:基盤研究(B)

中国語チュートリアルシステムの国際共同開発

2002年-2004年

研究分野:教育学

配分額:¥9700000

研究種別:

昭和戦前期における「支那通」外交官の情報戦略と外務省の中国政策

配分額:¥4200000

研究種別:

昭和戦前期「中国通」・「日本通」外交官に関する研究

配分額:¥2000000

研究種別:

和解に向けた歴史家共同研究ネットワークの検証

2017年-0月-2022年-0月

配分額:¥38870000

研究種別:

和解学創成へむけての全体調整と国際連携

2017年-0月-2022年-0月

配分額:¥39390000

研究種別:

東アジア「知のプラットフォーム」の現状に関する研究

2017年-0月-2021年-0月

配分額:¥22100000

研究種別:

グローバル時代に対応する新たな歴史教育戦略の構築に関する国際比較研究

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥14430000

研究種別:

中国・インド大国化とアジア-内政変動と外交変容の交錯

2014年-0月-2017年-0月

配分額:¥35100000

研究資金の受入れ状況

実施形態:共同研究

日本の軍事戦略と東アジア社会ーー日中戦争期をを中心として2014年-

実施形態:共同研究

多面的な近代日中関係2012年-

実施形態:共同研究

汪兆銘政権下の日中関係1999年-2000年

学内研究制度

特定課題研究

日中戦争期「占領地」における日中関係史研究

1996年度

研究成果概要: 一九四〇年三月三〇日、汪兆銘を首班とする南京国民政府は「還都」という名の下に成立したことで、占領地政権づくりの工作が一応達成された。これ以後、終戦までの五年間あまり、日本は複雑な国際情勢の変化に応じて、汪兆銘政権との特別な関係を... 一九四〇年三月三〇日、汪兆銘を首班とする南京国民政府は「還都」という名の下に成立したことで、占領地政権づくりの工作が一応達成された。これ以後、終戦までの五年間あまり、日本は複雑な国際情勢の変化に応じて、汪兆銘政権との特別な関係を維持しながら、占領地の政治・経済運営、重慶との和平実現、共産党勢力との駆け引きなどを展開した。このような占領地を舞台とした日中関係を解明することが本研究の目的である。 ところで、この課題へのアプローチの第一歩は、まず、汪兆銘政権の樹立に踏み切った日本の対中政策の実態を究明することから始まらなければならない。したがって、この研究は「占領地」における日中関係史の基礎研究と位置づけることもできよう。 さて、汪兆銘政権樹立直前、さらに政権樹立後にいたっても、重慶に退いたとは言え、蒋介石国民政府は唯一中国の民心を把握していた政府であり、この政府と間に和平を実現しなければ、日中間の戦争終結もあり得ないという認識は、日本の政治家、外交官のみならず、陸海軍人の間でも、自明の道理であったように思われる。単純に言えば、日本側は、汪兆銘政権の無力と傀儡的性格を充分認識していたし、この政権との間にいくら日本にとって有利な条約や停戦協定を結んだところで、重慶政権が存続している限り、或いは重慶との間に和平が実現しない限り、所詮如何なる意味も為さない。それなのに、なぜ政権樹立に踏み切ったのだろうか。しかも何故に、真剣に汪政権との交渉条件を検討し、苛酷な要求を同政権に突き付けたのだろうか。傀儡政権を作り、しかもその弱さに乗じて、中国全土に拡大した日中対立をさらに増幅させるような苛酷な要求を受諾させることは、果たして日本にとって利益だったのだろうか。 単純に考えれば、重慶政権を牽制するためにも、比較的緩やかな条件で汪兆銘グループとの交渉に臨み、日中和平の実績を世界中に顕示することは日本にとってより有利であったことは言うまでもない。 そこで、私は「汪兆銘政権の樹立と日本の対中政策構想」(『早稲田人文自然科学研究』第50号、1996年10月)という論文をまとめ、無力と知りながら、なぜ汪兆銘政権の樹立に踏み切ったのかという必ずしも充分に解明されてこなかった問題に焦点を絞って、汪グループに厳しい要求を出したことの意味は何か、また、汪政権の樹立によって如何なる効果が期待され、さらに如何なる戦後秩序を構築しようとしたのかなどの問題を明らかにした。さらに、汪兆銘政権の樹立と同時に展開された「新党運動」にも言及し、いわゆる「汪兆銘工作」の本当の意味を解明することに努めた。このような作業を通じて、日中戦争期の「占領地」政策の本質もより一層明からになり、新年度以降の研究課題への基礎準備も一応完成されたと言えよう。

日中戦争下の「親日派」「親中派」に関する研究

1997年度

研究成果概要:1937年に勃発した日中戦争はかつて例のみない複雑なものであった。戦争と並行してさまざまな「和平工作」が繰り広げられたことは周知のとおりである。これらの「和平工作」を推進した人々の多くは、いわゆる「中国通」の外交官や軍人、および民...1937年に勃発した日中戦争はかつて例のみない複雑なものであった。戦争と並行してさまざまな「和平工作」が繰り広げられたことは周知のとおりである。これらの「和平工作」を推進した人々の多くは、いわゆる「中国通」の外交官や軍人、および民間人であった。彼らがどのように日中戦争に関与したかということは、日中戦争史研究の重要な課題の一つである。 97年度の研究は、主として外交官に焦点を絞って、外務省内の「中国通」の行動を追跡した。日中戦争開始以前、満州をはじめとする日本の既得権益を守りながらも、これ以上中国との関係悪化を防止し、戦争を避ける道を探るのが外務省に課せられた課題であった。言いかえれば、権益への固執という強硬なる側面と戦争回避の道を探るという協調路線が外務省を支配した。確かに広田外相は陸軍との協力関係を機軸に外務省の自主路線を打出したことは否定できない。しかし、満州問題についての中国政府の認識度の高さを考慮すれば、満州国の維持という執念が象徴される佐藤外相の「強硬度」は、彼の一連の協調路線によって相殺できない。 佐藤外交は特殊な孤立したものではなく、「日本の対外政策、とくにその中枢をなす中国政策が蹉跌したとの自覚が陸軍をふくめて日本の各界に、一九三七年初頭以来浸透し、その反省と再建の気運のかなで佐藤が外相に就任し、それをさらに推進しようとした」事情を考えると、佐藤外交をもたらした「基盤」というものに、もっと大きな意味を持っているように思われる。ところが、外交官の対外認識と政策についての究明はまだまだ不十分のように思われる。陸軍の対外認識は戦局によって激しく左右されることに比べ、外交官のそれは外交官の使命感と経験からして、比較的に安定している。 本研究は日中国交調整が本格化した一九三五年から日中戦争開始までの二年半、日本の中国政策は何が変ったのか、何が変らなかったのかについて、外交官、とりわけ「中国通」外交官を通して考察し、そして、彼ら外交官の中国認識と政策論は広田外相期から佐藤外相期にいたる日本の外交政策にどのような形で影響を与えたのかを究明することを主な目的とした。また、外交官の認識が戦争開始後の政策形成にどのような影響を与えたかについても考察した。 一方、中国側の「親日派」の日本認識は、戦後のいわゆる「漢奸裁判」を検討することによって、明らかにした。研究成果の発表:1997年12月 「中国通外交官と外務省の中国政策」(軍事史学会編『日中戦争の諸相』)1998年3月 「審判記録が語る『漢奸裁判』」(『早稲田人文自然科学研究』第53号)

汪兆銘政権内の日本人顧問に関する研究

1998年度

研究成果概要:近年、私が取り組んでいる研究課題の一つに、いわゆる「中国通」「日本通」の人々を通して、日本と中国の近現代史、及び近代日中関係史を見直す、というものがある。昭和戦前期に日中関係はさまざまな側面を持っている。しかし、従来の研究は、主と...近年、私が取り組んでいる研究課題の一つに、いわゆる「中国通」「日本通」の人々を通して、日本と中国の近現代史、及び近代日中関係史を見直す、というものがある。昭和戦前期に日中関係はさまざまな側面を持っている。しかし、従来の研究は、主として両国の相敵対する側面が多く強調され、水面下における両国の人的交流や、戦争と並行して展開された、両国関係再構築の試みなどは、ほとんど無視されてきた。ところが、私は、戦後日中貿易や日中国交回復に活躍した人々の多くは、戦前、中国大陸に赴き、各分野で活躍し、中国において幅広く人脈を築いた人々であることに注目し、戦前と戦後の「連続」の視点から、近代の日中関係を再検討しようとしたのである。それでは、「中国通」「日本通」と言われた人々は、どのような理念に基づいて、日中両国で活躍したのか、どのような日中関係ないし国際関係を構築しようとしたのか。これを解明するために、私はこれまで一連の論文を執筆してきた。しかし、これまでの研究は、汪兆銘政権と日本との関係についてほとんど言及していない。日中戦争の最中に成立した汪兆銘政権のなかにも多くの日本人顧問が配置された。これらの人々の思想と行動は、汪兆銘政権が「傀儡政権」だったということで、研究の対象とされていない。同政権内の顧問は日本を代表する政界、経済界及び学界の人々であり、彼らの行動を究明することは、日中関係史の研究にとって重要な意味をもっていることは、いうまでもない。1998年度は、汪兆銘政権下で活躍した日中双方の人物を取り上げ、研究を進めてきたが、その成果として、「日中戦争下の親日派」をまとめ上げた。この問題をさらに大きな視野で取り上げる著書を現在執筆中である。

汪兆銘政権下の日中関係

2000年度共同研究者:島 善高, 小林 敦子, 竹中 憲一, 石 源華, 曹 振威, 張 雲, 劉 其奎, 余 子道

研究成果概要: 本国際共同研究を開始した直接の理由は、「汪兆銘政権下の日中関係」という研究テーマは、日本の占領地政策や、戦時下の外交問題、さらには20世紀の日中関係の特徴を究明するのに不可欠な要素であるにもかかわらず、史料の不足などの理由で、そ... 本国際共同研究を開始した直接の理由は、「汪兆銘政権下の日中関係」という研究テーマは、日本の占領地政策や、戦時下の外交問題、さらには20世紀の日中関係の特徴を究明するのに不可欠な要素であるにもかかわらず、史料の不足などの理由で、その研究が今だ大きな成果をあげていないからである。そこで本研究は、まず史料の蒐集と整理という基礎作業から着手した。中国側研究者は中国各地の档案館に所蔵されている史料を広く集め、史料集の編集作業を進めてきた。史料集は汪兆銘政権の政治、外交、経済、教育、社会、文化などの諸分野にわたる大規模のもので、近く中国で出版される見通しとなった。一方、日本側の共同研究者は日本の史料館などに所蔵されている関係史料を集め、これに中国側の史料を取捨選択して、史料集の出版を準備している。 共同研究期間中、中国側の共同研究者が早稲田大学を訪問し、本学の共同研究者と意見交換を重ね、史料の分析、選定などを行った。また、日本側の共同研究者も中国を訪問し、史料の調査や意見交換を実施した。現在、日本と中国でほぼ同時に出版する史料集の編集と翻訳作業に入り、出版に向けての具体的な作業を進めている。 また、史料集の編集作業を進めると同時に、研究論文の執筆を行ってきた。研究代表者の劉傑は、研究論文の一部を加筆して『漢奸裁判』と題する著書を出版している(中央公論新社)。その他の研究者も論文を完成して、論文集の出版に向けて、文章の調整や翻訳作業に入っている。 史料集と論文集の出版に合わせて、早稲田大学の施設を利用した国際シンポジウムも予定している。当初は2002年の開催を目指していたが、史料集と論文集の出版が少し遅くなることに合わせて、2003年の開催に変更して準備を進めることにしている。 本格的な研究が存在しないこのテーマに関係する史料集と論文集の出版は、日中関係史研究に発展に大きく寄与することになろう。また、シンポジウムの開催は、早稲田大学と復旦大学との学術交流をいっそう促進するとともに、第一次史料に基づいた日中関係史の共同研究の方向性を示すものとして、意義のあるものと確信している。

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
中国研究 2社会科学部2019秋学期
歴史学(日中関係史) 1社会科学部2019春学期
中国語1基礎 B社会科学部2019春学期
中国語1初級 B社会科学部2019秋学期
ゼミナールI(中国研究/秋学期)社会科学部2019秋学期
ゼミナールII(中国研究/春学期)社会科学部2019春学期
ゼミナールII(中国研究/秋学期)社会科学部2019秋学期
ゼミナールIII(中国研究/春学期)社会科学部2019春学期
ゼミナールIII(中国研究/秋学期)社会科学部2019秋学期
日本外交史大学院社会科学研究科2019春学期
中国地域研究大学院社会科学研究科2019秋学期
日本外交史・中国地域研究演習 I(春学期)大学院社会科学研究科2019春学期
日本外交史・中国地域研究演習 I(秋学期)大学院社会科学研究科2019秋学期
日本外交史・中国地域研究演習 II(春学期)大学院社会科学研究科2019春学期
日本外交史・中国地域研究演習 II(秋学期)大学院社会科学研究科2019秋学期
近代日中関係史論 (J)大学院アジア太平洋研究科2019春学期(アジア)
中国近現代史論 II (J)大学院アジア太平洋研究科2019秋学期(アジア)
中国近現代史研究 (MA Seminar)大学院アジア太平洋研究科2019春学期(アジア)@夏学期(アジア)
中国近現代史研究 (MA Seminar)大学院アジア太平洋研究科2019秋学期(アジア)@冬学期(アジア)

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科目名学部公開年度