ナカムラ アツシ
次席研究員(研究院講師) (https://researchmap.jp/read0206003/)
(理工学術院総合研究所)
博士
応用物理学会
数物系科学 / 物理学 / 物性I
個人研究
個人研究
第50回応用物理学関係連合講演会2003年03月-
Japanese Journal of Applied Physics /The institute of pure and applied physics41;4B2002年04月-
整理番号:93
グルコース濃度測定装置(日本, 大韓民国, アメリカ)宗田 孝之, 中村 厚, 會沢 勝夫, 金澤 眞雄, 長谷川 健
特願2001-236680、特開2003-042948
整理番号:257
分光分析装置及び分光分析法(日本)宗田 孝之, 會沢 勝夫, 中村 厚, 池田 照樹
特願2003- 84253、特開2004-294150
整理番号:393
眼底分光像撮影装置(日本)宗田 孝之, 會沢 勝夫, 中村 厚, 大坪 真也, 高須 正行
特願2004-118070、特開2005-296400、特許第4505852号
整理番号:556
点光源撮影画像の補正装置および補正方法(日本)川合 健太郎, 宗田 孝之, 會沢 勝夫, 中村 厚
特願2005-364372、特開2007-173894
整理番号:884
非侵襲ヒト皮膚メラニン計測法及びその装置(日本)宗田 孝之, 中村 厚, 大坪 真也, 會沢 勝夫
特願2008-220313、特開2010- 51589
整理番号:909
メラノーマ診断用画像の作成方法(日本)宗田 孝之, 中村 厚, 大坪 真也, 會沢 勝夫
特願2008-306809、特開2010-125288、特許第5408527号
整理番号:941
メラノーマ鑑別指標の導出方法(日本)宗田 孝之, 中村 厚, 會沢 勝夫, 大坪 真也
特願2009-103999、特開2010-252904、特許第5565765号
整理番号:2051
解析装置、分析装置、分析方法およびプログラム(日本)宗田 孝之, 野口 遼介, 中村 厚
特願2018-107955、特開2019-208900
整理番号:2188
解析装置、解析方法、及びプログラム(日本, PCT)宗田 孝之, 中村 厚
特願2019-174768
整理番号:56-jp
測定方法および測定装置(日本)宗田 孝之, 會沢 勝夫, 中村 厚, 影山 智, 大坪 真也, 市川 文彦
特願2006-510282、特許第4721144号
整理番号:414-JP
皮膚疾患の診断のための爪甲色素線状または皮膚の色相の解析方法、診断装置およびコンピュータプログラム(日本)宗田 孝之, 中村 厚
特願2019-520258
2003年度
研究成果概要:短時間で面情報と波長情報を同時に取得できる血流診断用リアルタイム分光画像装置の試作機の開発をおこなった。この装置は透過型グレーティングと高速度カメラを組み合わせることで、380~950nmという可視領域全般から、近赤外領域にいたる...短時間で面情報と波長情報を同時に取得できる血流診断用リアルタイム分光画像装置の試作機の開発をおこなった。この装置は透過型グレーティングと高速度カメラを組み合わせることで、380~950nmという可視領域全般から、近赤外領域にいたるまでの波長領域に関して測定可能である。また、10mm×10mm程度の面積の測定に関しては、波長分解能5nm、空間分解能0.25mmの精度で、15秒以内で計測できる。この測定面の大きさは集光用のカメラレンズを交換することで、可変である。また、上記のような静的測定だけでなく、ある面に対する時間分解測定も可能である。本装置による経皮反射測定を基にして、表在性毛細血管における血流量、酸化と還元ヘモグロビン相対量の定量化をおこなった。その方法として、反射率データを吸収スペクトルに変換し、画像化したい領域内の吸収スペクトル全てに対して主成分分析をおこなった。このとき重要な点は酸化、還元ヘモグロビンの吸収スペクトルの違いに着目し、特徴的な波長領域に関して解析をおこない、主成分分析によって得られるローディングベクトル(固有ベクトル)と吸収スペクトルを比較し、その類似性からその解析結果がいかなる成分による変化を表しているかを同定していることである。これにより、正常な皮膚に関しては、波長域選択にほぼ関わりなく、第二主成分に対応する固有ベクトルが総ヘモグロビンスペクトルに、第三主成分のものが酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの差スペクトルに対応していた。従って、第二主成分得点が血流量を、第三主成分得点が酸化/還元ヘモグロビンの相対量を反映している。次に、範囲内にホクロを含む場合、500-600nmの波長域選択が好ましく、このとき第一主成分得点にメラニン濃度、第二主成分にヘモグロビン総量が反映されていた。さらに、上腕部に駆血帯を施し、その駆血、開放による血流量の変化に関して時間分解測定をおこなった。このとき、第二主成分に対する固有ベクトルが酸化と還元ヘモグロビンの差スペクトルに対応し、第二主成分得点の時間変化が酸化/還元ヘモグロビン相対量の経時変化を表すことを示している。健常者と糖尿病患者の鬱血状態から通常の状態に戻る回復時間を比較すると、糖尿病患者の方が長いことを見出した。これらより、この装置は糖尿病性末梢血管閉塞部位の診断、また将来的には各種皮膚腫瘍診断に適用できると考えられる。今後は本装置を病院向けに改良したものを用いて臨床試験を行っていく。対象群を増やすことで、糖尿病患者の酸化/還元ヘモグロビン相対量の回復時間の遅れの原因が判明すると考えられる。