氏名

シミズ ヒロユキ

清水 弘幸

職名

講師(任期付)

所属商学学術院

(商学部)

学内研究制度

特定課題研究

異時点間における選好関係とマクロ動学分析への応用

2009年度

研究成果概要: 特定課題では特に、Lewis-Modelの動学分析を行った。Lewis-Modelはノーベル経済学賞を受賞したイギリスの経済学者、Arthur Lewisが考案した経済モデルである。彼は、経済の発展を「Traditional s... 特定課題では特に、Lewis-Modelの動学分析を行った。Lewis-Modelはノーベル経済学賞を受賞したイギリスの経済学者、Arthur Lewisが考案した経済モデルである。彼は、経済の発展を「Traditional sector」から「Modern sector」への移行という形で説明した。「Traditional sector」における経済は、労働者への賃金がある水準で固定されるという仮定が置かれる。これは、生産に必要な資本に土地等を含め、労働力が非弾力的に供給されると仮定することで生じうる。 本研究では、Lewis-Modelの「Traditional sector」を動学化し分析した。つまり、無限に生きるある資本家を仮定し、彼は自自が有している資本と非弾力的に供給される労働力を用いて、生産活動を行うと想定する。そして、その資本家は労働の対価として労働者にある水準で固定された賃金を支払い、残りを自身の消費か次期の資本にまわす。本研究は、この問題を資本家の動的最適化問題として解いた場合、どのような最適経路が導かれるのかを考察した。 また、本研究では、Lewis-Modelと異なり、資本家のタイプを3つに分け、それぞれ分析している。第1は、「envious or inhu-man planner」というタイプである。このタイプは、労働者に支払う固定賃金が自身の負の効用として直接反映される。第2は、「neutral planner」という類である。このタイプは、支払う固定賃金が自身の効用に直接的には反映されない。第3は、「altru-istic planner」というタイプであり、この資本家は支払う固定賃金を自身の正の効用として評価する。 上述の動的最適化問題をタイプ別で解いた場合、第1と第2のタイプでは、feasible domain、つまり経済が存続しうる全域で、最適経路であるpolicy functionが定義されることがわかった。しかしながら、第3のタイプで問題を解いた場合、資本家が有している資本が非常に乏しい場合に、feasible domainにも関わらず、ある資本レベルの区間でpolicy functionが確定できないという問題が生じてしまう。ここで想定されている経済は、発展途上国であるので、資本が非常に低レベルであることは十分考えられる。このとき、少しでも資本家が労働者に対しaltruisticであると、上述のような問題が生じてしまう可能性がある。 ただ、低資本レベルにおいて、資本家の割引率が変動する場合、特に、割引率が資本の減少関数として表される場合、この問題は生じないかもしれない。 以上の研究の成果をまとめ、今後、学術雑誌に投稿する予定である。

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
専門英語講読A 5商学部2018春クォーター
専門英語講読A 13商学部2018秋クォーター
専門英語講読B 5商学部2018夏クォーター
専門英語講読B 13商学部2018冬クォーター
マクロ経済学 1商学部2018春学期
マクロ経済学大学院商学研究科2018秋学期
マクロ経済学大学院会計研究科2018秋学期