氏名

ストウ シンヤ

周藤 真也

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0163070/)

所属

(社会科学部)

連絡先

メールアドレス

メールアドレス
ssuto@waseda.jp

住所・電話番号・fax番号

住所
〒169-8050新宿区 西早稲田1-6-1 早稲田大学社会科学部
電話番号
03-3203-6308
fax番号
03-3203-6308

URL等

WebページURL

http://www.f.waseda.jp/ssuto/

研究者番号
60323242

本属以外の学内所属

兼担

社会科学総合学術院(大学院社会科学研究科)

学歴・学位

学歴

-1993年 筑波大学 第一学群社会学類 社会学主専攻
-1999年 筑波大学 社会科学研究科 社会学専攻

学位

修士(社会学) 課程 筑波大学 社会学

経歴

1999年-2000年筑波大学 社会科学系 技官(準研究員)
2000年-2003年筑波大学 社会科学系 助手
2003年-2004年一橋大学 大学院社会学研究科 助手
2004年-2006年早稲田大学 社会科学部/社会科学総合学術院 専任講師
2006年-早稲田大学 社会科学総合学術院 助教授/准教授

所属学協会

日本社会学会 データベース委員

関東社会学会 幹事

日本社会学理論学会 理事・編集委員

日本現象学・社会科学会 委員

経済社会学会 幹事

早稲田社会学会 理事・研究活動委員

筑波社会学会 運営委員

日本社会学史学会

日本解放社会学会

日本保健医療社会学会

数理社会学会

障害学会

研究分野

キーワード

理論社会学、知識社会学、観光社会学

科研費分類

社会科学 / 社会学 / 社会学

総合人文社会 / 観光学 / 観光学

研究テーマ履歴

社会学的認識の系譜

研究テーマのキーワード:社会学,社会,知

個人研究

2010年-2013年産業遺産をめぐる歴史と記憶についての知識社会学的研究

研究テーマのキーワード:産業遺産,歴史,記憶

個人研究

精神医学史に関する社会学的研究

研究テーマのキーワード:精神病,精神医学,主体

個人研究

-2004年社会学文献情報の蓄積システムの構築に関する研究

研究テーマのキーワード:社会学,文献情報,データベース

国内共同研究

論文

ツーリストとは誰か?――「観光のまなざし」論の新展開に向けて

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究18(1)p.1 - 102018年03月-

詳細

ISSN:13457640

アニメ「聖地巡礼」と「観光のまなざし」――アニメ『氷菓』と高山の事例を中心に

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究16(2・3)p.51 - 712016年07月-

DOICiNii

詳細

掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)ISSN:13457640

鎮魂とは何か:東日本大震災の記憶をめぐる樹木の表象について

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究14(3)p.1 - 232014年03月-

DOI

シンボリック相互作用論の書き換えに向けて

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究13(2)p.52 - 632012年12月-

DOI

存在の逆説/言語の逆説:〈社会性〉の始原

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究13(1)p.19 - 292012年07月-

DOI

3・11から足尾へ:旧足尾銅山における〈知〉の政治の現在

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究12(3)p.1 - 122012年03月-

DOI

〈精神障害者〉の誕生:心身二元論的世界観の終焉

周藤 真也

早稲田社会科学総合研究11(3)p.1 - 162011年03月-

DOI

社会と集団:社会の生まれ出づるところ

周藤 真也

早坂裕子・広井良典・天田城介(編)『社会学のつばさ』2010年03月-

書評:W. グリージンガー 著/小俣和一郎・市野川容孝 著『精神病の病理と治療』

周藤 真也

保健医療社会学論集20(1)2009年-

書評:後藤吉彦著『身体の社会学のブレークスルー : 差異の政治から普遍性の政治へ』

周藤 真也

ソシオロジ53(2)p.168 - 1712008年-

フィールドワークの知/反フィールドワークの知

周藤 真也

年報筑波社会学. 第II期2p.1 - 152007年12月-

メディアと情報化をめぐる社会学

周藤 真也

宇都宮京子(編)『よくわかる社会学』p.70 - 852006年10月-

社会学的思考の解放に向けて

周藤 真也

年報筑波社会学17p.79 - 882005年12月-

「社会学文献情報データベース」の現状と課題

周藤 真也

社会学文献情報の蓄積システムの構築のための試験研究p.44 - 612005年03月-

精神障害と「人間」からの解放──精神分裂病の呼称変更にみる——

周藤 真也

年報社会科学基礎論研究3p.132 - 1472004年08月-

アンチ・アンチ・ソリプシズム──A・シュッツと独我論をめぐる関係性から——

周藤 真也

年報社会学論集16p.250 - 2602003年06月-

文字の文化は声の文化を超え出るのか

周藤 真也

社会学ジャーナル28p.125 - 1392003年03月-

社会システム論の誕生──パーソンズと精神分析——

周藤 真也

社会学ジャーナル27p.41 - 532002年03月-

主体の遠近法・序──20世紀精神医学・経験世界・権力構造——

周藤 真也

社会学ジャーナル26p.47 - 522001年03月-

日常生活の世界と自然的態度の記述──A・シュッツとW・ブランケンブルク——

周藤 真也

社会学ジャーナル25p.71 - 822000年03月-

エスノメソドロジーと人びとの社会学

周藤 真也

年報筑波社会学11p.63 - 851999年09月-

解放への志向・思想家の沈黙──フーコーと真理のゲーム——

周藤 真也

ソシオロゴス23p.125 - 1361999年09月-

「権力の死」の後に

周藤 真也

情況 第II期10(6)p.125 - 1361999年06月-

反精神医学と家族、あるいは人間へのまなざし

周藤 真也

現代社会理論研究8p.65 - 801998年11月-

20世紀精神医学の経験——分裂病と精神療法をめぐって——

周藤 真也

現代社会理論研究7p.187 - 2021997年11月-

身体がいま−ここに在るということ——身体の社会性の基底をめぐる一考察——

周藤 真也

年報筑波社会学8p.25 - 441996年02月-

時間の生成・社会の生成——〈身体〉という根源へ——

周藤 真也

年報筑波社会学7p.26 - 541996年09月-

Knowledge of Fieldwork / Knowledge of Anti-Fieldwork

SUTO, Shinya

Tsukuba Annals of Sociology, Series 22p.1 - 152007年12月-

Toward a Liberation of Sociological Thinking

SUTO, Shinya

Tsukuba Annals of Sociology17p.79 - 882005年12月-

The Present Condition and the Subjects of "Bibliography of Japanese Sociology Database"

SUTO, Shinya

Test Research for Construction of the Accumulation System of Bibliographical Information in Sociologyp.44 - 612005年03月-

Mental Illness and the Liberation from "Humankind": In the Case of Japanese Name Change of Schizophrenia

SUTO, Shinya

The Annual Review of Sociology and Social Theory3p.132 - 1472004年05月-

Anti-Anti-Solipsism: From the Relation Ship betwiin Alfred Schutz and Solipsism

SUTO, Shinya

The Annual Review of Sociology16p.250 - 2602003年08月-

Does the Literal Culture Exceed the Voiced Culture?

SUTO, Shinya

Tsukuba Journal of Sociology28p.125 - 1392003年03月-

The Birth of Social System Theory: Talcott Parsons and Psychoanalysis

SUTO, Shinya

Tsukuba Journal of Sociology27p.41 - 532002年03月-

Perspective of the Subject - An Introduction: Psychiatry, the World of Exprerience, and Power Structure in the 20th Century

SUTO, Shinya

Tsukuba Journal of Sociology26p.47 - 522001年03月-

Description of The World of Daily Life and the Natural Attitude: A. Schutz and W. Blankenburg

SUTO, Shinya

Tsukuba Journal of Sociology25p.71 - 822000年03月-

Ethnomethodology and People's Sociology

SUTO, Shinya

Tsukuba Annals of Sociology11p.63 - 851999年09月-

Intention to Liberation Bring Philosopher's Silence: Michel Foucault and Games of Truth

SUTO, Shinya

Sociologos23p.125 - 1361999年09月-

After "Death of the Power"

SUTO, Shinya

Jokyo(Situation) II10(6)p.102 - 1131999年06月-

Anti-Psychiatry and the Family or Perspectives to Human Being

SUTO, Shinya

The Journal of Studies in Contemporary Social Theory8p.65 - 801998年11月-

Psychiatric Experience in the 20th Century: On Relationship between Schizophrenia and Psychotherapy

SUTO, Shinya

The Journal of Studies in Contemporary Social Theory7p.187 - 2021997年11月-

What Body Organize Now and Here : An Observation on the Base of Sociality of Body

SUTO, Shinya

Tsukuba Annals of Sociology8p.25 - 441996年09月-

Generation of Time and Society : Toward the Source of"Body"

SUTO, Shinya

Tsukuba Annals of Sociology7p.26 - 541996年02月-

書籍等出版物

社会学のつばさ:医療・看護・福祉を学ぶ人のために

周藤 真也(共著)/早坂 裕子・広井 良典・天田 城介(編)

ミネルヴァ書房2010年 03月-

詳細

ISBN:9784623056309

入門グローバル化時代の新しい社会学

周藤 真也(共著)/西原 和久・保坂 稔(編)

新泉社2007年 11月-

詳細

ISBN:4787707116

よくわかる社会学

周藤 真也(共著)/宇都宮 京子(編)

ミネルヴァ書房2006年 10月-

詳細

ISBN:4623046109

講演・口頭発表等

3・11から足尾へ——旧足尾銅山における〈知〉の政治の現在——

日本現象学・社会科学会 第28回大会2011年12月03日

詳細

口頭発表(一般)

〈精神障害者〉の誕生——心身二元論的世界観の終焉——

日本現象学・社会科学会 第27回大会2010年11月04日

詳細

口頭発表(一般)

「言葉の考古学」から「物の考古学」へ

日本社会学理論学会第6回大会2011年09月03日

詳細

口頭発表(一般)

シンボリック相互作用論を書き換える

日本社会学理論学会第7回大会2012年09月01日

詳細

口頭発表(一般)

芸術祭と遺構へのまなざし

日本社会学理論学会第9回大会2014年09月07日

詳細

口頭発表(一般)

フィールドワークの知/反フィールドワークの知

筑波社会学会第19回大会2007年07月

詳細

口頭発表(一般)

作品・ソフトウェア・教材・フィールドワーク等

社会学文献情報データベース(日本社会学会データベース委員会)

2003年11月-

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:

鉱山遺構の遺産化と観光化をめぐる比較研究

2015年-0月-2019年-0月

配分額:¥4420000

研究種別:

社会学文献情報データベースを基盤とした研究者コミュニティの再創造

2011年-0月-2015年-0月

配分額:¥14040000

研究種別:

産業遺産をめぐる歴史と記憶についての知識社会学的研究

2010年-1月-2014年-0月

配分額:¥2600000

研究種別:

社会学文献情報の蓄積システムの構築のための試験研究

配分額:¥11000000

学内研究制度

特定課題研究

20世紀の精神医学における人間観・社会観の変容に関する知識社会学的研究

2004年度

研究成果概要: 本研究は、20世紀の精神医学において、精神病という概念によっている表象されている精神病および精神病者観、およびその背景にある人間観、社会観の変容を系譜学的に検討するものである。 本年度は、この研究課題の中でも、特に近年の日本にお... 本研究は、20世紀の精神医学において、精神病という概念によっている表象されている精神病および精神病者観、およびその背景にある人間観、社会観の変容を系譜学的に検討するものである。 本年度は、この研究課題の中でも、特に近年の日本における精神病者観の変容について、その知的構造を知識社会学な観点から、集中的に研究を行った。 日本においては、先頃、Schizophrenie の訳語として、「精神分裂病」という従来の語を廃棄し、「統合失調症」という語を採択し、これに置き換えつつあるのだが、それは20世紀後半のどのような知的構造の変容を象徴しているのだろうか。本研究では、この呼称変更の過程ならびに、「精神分裂病」概念の歴史的布置を確認するとともに、「精神分裂病」が「負」の意味においてではなく、「正」の意味をもっていたという歴史を取り上げることを通して、この呼称変更が、「精神病の人間学」の終焉、ならびに「人間」としての精神病者像の終焉を象徴していることを明らかにした。そして、このことは、精神病者を理解するという意味において、「人間」として見るということであるのだが、それは、こうした概念の歴史からいえば、「人間」から解放する、すなわち「人間」から排除するという意味的な値を持っていることの論証を、1960~1970年代に欧米や日本を含む西側諸国で沸き起こった反精神医学の思想との関係性により行った。そうした中で、日本においては、精神病は「疾病」概念から「障害」概念への大きな転換に見られる。1970年代以降の日本において「精神障害」という概念が、どのような過程の中で成立してきたのかということを法制度などをまじえて検討するとともに、「精神障害」という概念の広がりとその位置価とを検討してきており、その研究成果を発表するべく準備中である。

産業遺産をめぐる歴史と記憶についての知識社会学的研究

2008年度

研究成果概要: 産業遺産をめぐる歴史と記憶を対象に、北海道を中心とした予備的な調査を中心に取り組んだ。9月、11月、3月の3度にわたって現地を視察し、主に空知地方の旧産炭地域を中心に、産業遺産や郷土資料館の視察、函館、小樽地域を中心とした産業遺... 産業遺産をめぐる歴史と記憶を対象に、北海道を中心とした予備的な調査を中心に取り組んだ。9月、11月、3月の3度にわたって現地を視察し、主に空知地方の旧産炭地域を中心に、産業遺産や郷土資料館の視察、函館、小樽地域を中心とした産業遺産の観光化の取り組みの現状について視察した。周知のように北海道は、江戸時代には「蝦夷地」と呼ばれ、渡島半島などには和人が侵出していたものの、本格的な開拓がはじまったのは明治期に入ってからである。このように、「日本」としての歴史の浅い北海道であるが、厳しい自然環境のもとでの開拓、炭鉱をはじめとした資源開発、先住民の排斥やかつての囚人労働・炭鉱労働などの厖大な記憶を残しており、離農に伴う過疎化や閉山に伴う炭鉱街の消滅などは、現在の日本の歴史と記憶をめぐる最先端の事柄が集積していることがわかった。本研究では、近年注目されている、そうしたかつての人間の活動による遺物を産業遺産・近代化遺産として「地域おこし」やまちづくり、観光などに活かそうとする動きの現状も確認することができ、現在、研究成果を論文にまとめているところである。

産業遺産をめぐる歴史と記憶についての知識社会学的研究

2009年度

研究成果概要: 産業遺産をめぐる歴史と記憶の現状を確認するべく、前年度に引き続き北海道や炭鉱をテーマとして歴史博物館・郷土博物館を訪問し、展示の状況について調査するとともに、資料の収集を行った。 北海道をめぐる歴史と記憶についての現状調査は、対... 産業遺産をめぐる歴史と記憶の現状を確認するべく、前年度に引き続き北海道や炭鉱をテーマとして歴史博物館・郷土博物館を訪問し、展示の状況について調査するとともに、資料の収集を行った。 北海道をめぐる歴史と記憶についての現状調査は、対象を炭鉱から開拓やニシン漁や林業などの旧産業の記憶に広げて行った。9月には現地を視察し、北海道各地の産業遺産の状況について確認するとともに、歴史博物館・郷土博物館の展示がどのように構成されているのかを確認することができた。これらの取り組みによって、北海道の歴史や記憶についていくつかの興味深い主題を発見することができ、現在これらの主題を中心に論文の執筆など研究のとりまとめに入っているところである。 炭鉱をテーマとした歴史と記憶についての現状調査は、前年度に石狩炭田(北海道)、常磐炭田(福島県・茨城県)、筑豊炭田(福岡県)等の一部について、炭鉱関係の展示のある歴史博物館・郷土資料館の訪問を行っていたが、今年度はさらに、留萌炭田・天北炭田(北海道)、宇部炭田・美祢炭田(山口県)、北松炭田・西彼杵炭田(長崎県)、三池炭田(福岡県・熊本県)などにも範域を広げ、全国的な調査に展開した。6月、11月、1月、3月に各地区の未訪問の歴史博物館・郷土資料館の訪問を行い、この成果により、現存するほぼすべての炭鉱関係の歴史博物館・郷土博物館を訪問することができ、日本国内の炭鉱をめぐる歴史と記憶の現状について、歴史や記憶の保存についての取り組みや、産業遺産化や観光化の現状、「地域おこし」やまちづくりへ活かす試みなどを把握することができた。 今後は、これまで行ってきた研究の成果を取りまとめる、歴史や記憶の保存に関わっている人びとに対するインタビュー調査への展開に向けて準備するとともに、国際的な比較研究に繋げていきたいと考えている。現に3月には台湾を訪問し、台湾における金鉱や炭鉱の遺構の観光化の現状について視察してきており、国際的な比較研究を進める準備をはじめている。

産業遺産をめぐる歴史と記憶についての知識社会学的研究

2010年度

研究成果概要: これまで主に旧産炭地における炭鉱の歴史と記憶について取り組んできたが、釧路地区の炭鉱の遺構について未訪問であったため、5月に現地視察を行い、これまでの研究成果をまとめて5月下旬に発表した。釧路地区は、旧炭鉱街が消滅している事例が... これまで主に旧産炭地における炭鉱の歴史と記憶について取り組んできたが、釧路地区の炭鉱の遺構について未訪問であったため、5月に現地視察を行い、これまでの研究成果をまとめて5月下旬に発表した。釧路地区は、旧炭鉱街が消滅している事例が多数存在しており、また人口の少ない地域に点在しているため、歴史と記憶の現在という本研究の観点からは非常に示唆的であった。 本年度は、研究対象を炭鉱から金属鉱山に広げて研究を行う予定であったが、年度途中に科学研究費の採択が決まったため、以降は科学研究費での研究実施となった。 関東地域(日立、足尾など)、東北地域(小坂、尾去沢、釜石、細倉など)、西日本(生野、柵原、吉岡、別子など)の現地視察を行い、旧鉱山の遺構の状況、関係する資料館等における遺物などの保存状況、旧鉱山の歴史の記述形式やまちづくりに活かす取り組みなどを確認し、関係する資料の収集を行うとともに、炭鉱の場合との比較研究を行った。その結果、金属鉱山の歴史は、多くの場合、近代化以前からの歴史をもっているため、それへの言及が多く、相対的に近代化以降のことがらへの言及が省略されたり捨象されたりすることにおいて、基本的に近代化以降の歴史としてしか語られない炭鉱との際立った違いを見せていることが明らかになった。 また、海外との比較研究の準備のため、西欧やアジアにおける事例として、イギリスの旧鉱山の歴史と台湾の製糖産業の記憶について現地視察を行った。台湾においては、2000年代に入って日本統治時代から長年基幹産業であった製糖産業が急速に衰退していく中、台湾製糖を中心として観光化の取り組みが見られ、その中で製糖産業の記憶がどのように扱われているのかを確認した。イギリスにおいては、南ウェールズやヨークシャー地方の炭鉱、コンウォール地方の鉱山(銅、錫鉱)の遺構や関連する博物館等を視察し、イギリスの鉱山が産業革命との深い関わりのもとに語られている実態を観察した。 以上のように、本年度は現地視察を中心として取り組んできたが、次年度以降、科学研究費において、より比較対象を広げて研究を継続するとともに、収集した情報や資料をもとに、順次研究発表を行っていきたいと考えている。

東日本大震災の記憶と記録をめぐる人々の活動に関する知識社会学的研究

2013年度

研究成果概要: 本研究は、2011年の東日本大震災における津波を中心とした被災地域において、震災の遺構や経験を保存する人々の活動を通して、震災という出来事がどのように「集合的記憶」となりつつあるのかを、観察し分析し記述することを目的として研究を... 本研究は、2011年の東日本大震災における津波を中心とした被災地域において、震災の遺構や経験を保存する人々の活動を通して、震災という出来事がどのように「集合的記憶」となりつつあるのかを、観察し分析し記述することを目的として研究を行ったものである。周知のように2011年3月11日に東北地方太平洋沖で起こったM9.0の巨大地震は、太平洋岸に襲った津波を中心として未曽有の災害を引き起こした。この災害において、被災地では莫大な量のがれきが発生し、それらの片づけが進み落ち着いていくにつれて、この災害を象徴する遺構や遺物を保存しようとする機運や、震災の経験を語り継ごうとする機運が高まっていった。しかしながら、遺構や遺物について言えば、すべてのものを保存することは不可能であり、またそれらを目にすることによって、災害の記憶が蘇ることがストレスになる人もいることから、撤去・解体され、処分されたものも多い。また、震災の経験を記録し語り継ごうと取り組むいくつも見られるが、そうした取り組みは〈生〉の体験を何らかの形に整理し再構成することである。被災地では、震災遺構をめぐって、保存するべきか否か、議論が分かれたり、また保存するとしても、その財源、保存方法などをめぐって、さまざまな議論が生じていることも知られているところである。 本研究では、東日本の太平洋岸(青森県南部~茨城県北部)全般を調査対象地域として、現地に断続的に7度に渡って訪問し、「震災体験」の語りや「震災遺構」の保存に関する活動の情報と資料の収集を行った。そして、本研究は、人々が現在において歴史を構築する「社会構築主義」の立場から、人々がそれぞれの活動を通して、どのように「震災の記憶」や「震災の歴史」を作り上げているのかという観点から分析を試みた。本年度の研究において特に注目をしたのは、陸前高田市のいわゆる「奇跡の一本松」の保存や、被災地に桜の木を植えようとする人々の活動である。このようにこうした樹木の表象を用いて、人々は、震災において亡くなった人々に対する想いを保存するとともに、震災の記憶そのものを保存しようとする人々の活動がある。しかしながら、東日本大震災における「震災後」の人々の活動は、東北地域等に限定されるものではなく、日本という国民国家全体にわたる主題であった。そこではローカルなレベルの主題と、非ローカルあるいはナショナルなレベルでの主題とが拮抗し互いに争いつつ、「震災の記憶」が形作られようとしている様相を観察することができた。 本年度はこうした研究活動を通して、その成果を一つの論文にまとめあげることができた。本研究は、最終的には日本という国民国家が東日本大震災という出来事を通して、どのように再構成されつつあるのかを焦点化していくことを目標とするものである。引き続きこの目標に向けて研究を継続していきたいと考えている。

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
社会学入門 B社会科学部2019秋学期
社会意識論社会科学部2019春学期
現代社会学の方法社会科学部2019秋学期
ソーシャル・リサーチ(文化・メディア) I社会科学部2019春夏期
ソーシャル・リサーチ(文化・メディア) II社会科学部2019秋学期
ゼミナールI(現代社会学研究/秋学期)社会科学部2019秋学期
ゼミナールII(現代社会学研究/春学期)社会科学部2019春学期
ゼミナールII(現代社会学研究/秋学期)社会科学部2019秋学期
ゼミナールIII(現代社会学研究/春学期)社会科学部2019春学期
ゼミナールIII(現代社会学研究/秋学期)社会科学部2019秋学期
ラーニング・コミュニティ F社会科学部2019春クォーター
観光学社会科学部2019春学期
理論社会学 I大学院社会科学研究科2019秋学期
理論社会学 II大学院社会科学研究科2019春学期
理論社会学・現代社会論研究演習 I(春学期)大学院社会科学研究科2019春学期
理論社会学・現代社会論研究演習 I(秋学期)大学院社会科学研究科2019秋学期
理論社会学・現代社会論研究演習 II(春学期)大学院社会科学研究科2019春学期
理論社会学・現代社会論研究演習 II(秋学期)大学院社会科学研究科2019秋学期

教育内容・方法の工夫

研究室独自Webサイトの運営

2004年10月-

詳細

概要:研究室独自Webサイトを、研究室内に設置した独自サーバーにおいて運営している。研究業績や講義関連情報の公開を行っているほか、クローズドなゼミナール生専用サイトを運営しており、ゼミ配布レジュメのアーカイブ化、ゼミ内でのコミュニケーションやゼミ生の研究指導に活用している。

ゼミナールにおける個別の研究指導

2004年04月-

詳細

概要:ゼミナールにおいて、3年生以上は、個別の研究テーマを持たせ、研究指導を行っている。ゼミナールの所定の授業時間以外にも、学期毎に個人面談を行うほか、随時個人面談を行うことなどを通して、学生が自身で物事を考える力を身につけてもらうことに力を入れている。これらは、最終的に、ゼミナール論文の形でまとめてもらい、論文集としてゼミナール内で刊行することにしている。

作成した教科書・教材・参考書

教科書の執筆

2006年

詳細

概要:教科書『よくわかる社会学』(ミネルヴァ書房)に「メディアと情報化をめぐる社会学」の章を執筆。 教科書『はじめて学ぶ社会学』(ミネルヴァ書房)に「レイン(反精神医学)」の項目を執筆。r教科書『入門グローバル化時代の新しい社会学』(新泉社)に「精神分析と社会学」の節を執筆。 教科書『社会学のつばさ』(ミネルヴァ書房)に、「社会と集団」の章を執筆。