ヨシダ ケンジ
教諭
(高等学院)
http://learning-design.jp/(学習教材公開サイト)
http://manavi-i.jp/(T2Vによる教育番組共有サイト)
http://researchmap.jp/Kenji_Yoshida/(Reseach Map(研究者情報))
-1991年 | 甲南大学 理学部 応用数学科 |
-1997年 | 甲南大学 自然科学研究科 情報・システム科学専攻 |
-2006年 | 甲南大学 自然科学研究科 情報・システム科学専攻 |
博士(理学) 課程 甲南大学 教育工学
2005年04月-2008年03月 | :甲南大学オープンリサーチセンター 客員特別研究員 |
コンピュータ利用教育協議会 研究会委員
教育システム情報学会
日本数学教育学会
日本教育工学会
教育情報学会
情報処理学会
電子通信情報学会
人工知能学会
2008年11月
2007年08月
吉田賢史, 林正樹, 濁川武郷, 灘本 明代
コンピュータ&エデュケーション(32)p.45 - 482012年06月-
橘 孝博, 吉田 賢史
コンピュータ&エデュケーション(32)p.35 - 402012年06月-
メディア教育研究2(1)p.81 - 912005年-
吉田賢史,井上温子,中山弘隆
Mem. Konan Univ. , Sci. & Eng.52(1)p.95 - 1042005年-
吉田賢史,宮崎光二,中上香代子,岩本彰,井上温子,中山弘隆
甲南大学情報教教育研究センター紀要(4)2005年-
Mem. Konan Univ. , Sci. & Eng.51(2)p.165 - 1742005年-
吉田賢史, 岩本彰, 宮崎光二, 中山弘隆
Computer & EducationVol.17p.92 - 952004年-
吉田賢史,宮崎 光二, 井上 明,中山 弘隆
甲南大学情報教教育研究センター紀要(3)2003年-
橘 孝博;吉田 賢史
コンピュータ&エデュケーション32(0)p.35 - 402012年-2012年
ISSN:2186-2168
概要:ICT(Information and Communication Technology)教育のこれまでの10年を振りかえり,その展開を概観する。はじめに,高等学校での情報科に関して,歴史や教育目標などを確認する。その上で,現在のICT教育の取り組みにおける問題点や課題を考察し,最近よく耳にするようになったデジタルネイティヴたちにどのように対応できるのかも考えてみたい。さらに,高度情報通信社会に積極的に参画するために必要な,情報モラルについても議論する。最後に教育現場におけるこれからの情報化について,いくつかの観点から話題を提供する。
吉田 賢史;林 正樹;濁川 武郷;灘本 明代
コンピュータ&エデュケーション32(0)p.45 - 482012年-2012年
ISSN:2186-2168
篠田 有史;松本 茂樹;吉田 賢史;河口 紅
コンピュータ&エデュケーション34(0)p.56 - 612013年-2013年
ISSN:2186-2168
概要:本研究では,eラーニング教材に対する質疑応答情報を蓄積し,効果的にフィードバックするための戦略を提案する。これは,基本となる教材に対して学習者の質問を集め,教材の不備を指摘する内容と,教材に関する確認と意見表出の内容に分類し,同等の質問が現れる頻度をもとに,フィードバックする内容を選別するものである。ここでは,3種類の質疑応答を含んだ教材を整備し,質問内容に対する学習者のレスポンスを分析することで,学習効果を高めるための質疑応答のフィードバックのあり方を検討する。
佐伯 胖 監修 CIEC編
東京電機大学出版局
ISBN:ISBN978-4-501-5440-1
武井 恵雄, 大岩 元 監修
オーム社
ISBN:ISBN4-274-13255-2
武井 恵雄, 大岩 元 監修
オーム社2002年 01月-
ISBN:ISBN4-274-13252-8
吉田 賢史
東京電機大学出版局2000年 01月-
ISBN:ISBN4-501-53090-1
コンピュータ利用教育学会 PCカンファレンス(熊本大学)2011年08月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育学会 PCカンファレンス(熊本大学)2011年08月
口頭発表(一般)
e-Learning学会 秋季学術講演会(産業技術大学院大学)2011年11月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育学会 PCカンファレンス(熊本大学)2011年08月
口頭発表(一般)
教育システム情報学会 (JSiSE) 第35回全国大会2010年08月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育協議会 PCカンファレンス2010年08月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育協議会 PCカンファレンス2010年08月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育協議会 PCカンファレンス2010年08月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育協議会 PCカンファレンス2010年08月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育協議会第1回研究会2010年03月
口頭発表(一般)
日本e-Learning学会2009年秋季学術講演会2009年11月
口頭発表(一般)
コンピュータ利用教育協議会 PCカンファレンス2009年08月
口頭発表(一般)
教育システム情報学会2008年05月
口頭発表(一般)
CIEC PC Conf.2007年08月
ポスター発表
CIEC PC Conf.2007年08月
口頭発表(一般)
e-Learning学会学術講演会2005年11月
口頭発表(一般)
2012年度
研究成果概要:現存するディジタル教科書は、紙メディアの教科書をディジタル化し、ハイパーリンクの機能や音声、映像、シミュレータなどのメディアを付加したマルチメディア教科書が主流である。しかしながら、マルチメディア化され視覚効果に訴えた教材が全ての...現存するディジタル教科書は、紙メディアの教科書をディジタル化し、ハイパーリンクの機能や音声、映像、シミュレータなどのメディアを付加したマルチメディア教科書が主流である。しかしながら、マルチメディア化され視覚効果に訴えた教材が全ての生徒に適切な教科書になっているか疑問である。そこで、第1に昨年度から構築を始めているソーシャルラーニングシステムの改良、第2にディジタル教科書の作成、それぞれ思考スタイルを考慮しディジタル教科書とソーシャルラーニングの融合を試みた。第1のソーシャルラーニングシステムに関しては、TwitterなどのマイクロブログやFacebookなどのソーシャルネットワークサービス (SNS) を利用し, 講義を展開するソーシャルラーニングが, 注目されている。SNSが普及する以前は, 研究室, 或いは, 情報センターなどでサーバを構築し電子掲示板システムにより運用していた。先行事例では掲示板を応用し, 遠隔講義における学生と教員のコミュニケーションツールとしてコメントカードシステムを構築したものや、e-LearningのコミュニケーションツールとしてオープンソースのSNSを構築しラーニングマネージメントシステム(LMS) のサブツールとして運用しているものがある。いずれの場合も, ソーシャルラーニングを教員と生徒, 生徒と生徒とのコミュニケーションサーバとして活用している点が共通している。そこで, ソーシャルラーニングシステム (Social Learning System : 以下SLS) としてCGアニメーションを用いた動画を基盤とする学習者による動画生成共有システムを提案した。このシステムは、授業後の休み時間や放課後の生徒同士の教え合いという学びの場を提供するものである。第2のディジタル教科書は、生徒一人ひとりに適応した教科書とはどのような教科書であるかに視点を置き、思考スタイルとの関係を調査した。思考スタイルを板書スタイルから判定するシステムを構築。板書スタイルは、教科書同様伝え手の思考スタイルの影響を大きく受ける。判定には、24項目のアンケート質問を用いる。その回答から好む板書スタイル、好まない板書スタイルをシステムが判定する。また、プロトタイプのディジタル教科書を作成し、思考スタイル(板書スタイル)との関係を分析した。その結果、好まない板書スタイルと思考スタイルとの関係性を見いだすことができた。好まない教科書スタイルは、学習遅延の原因となるため、教科書のディジタル化において大切な視点となる。現在は、24項目のアンケートを用いて思考スタイルを判定しているが、実用面を考慮すると蓄積されたソーシャルラーニングシステムの活用履歴データから学習者の思考スタイルを判定する必要がある
2014年度
研究成果概要: Flipped Learning や Flipped Classroomという言葉が大学教育のみならず中等教育でも注目され実践されているところが多い。筆者は1995 年からインターネットを介した教育環境を提案し予習をスムーズに進... Flipped Learning や Flipped Classroomという言葉が大学教育のみならず中等教育でも注目され実践されているところが多い。筆者は1995 年からインターネットを介した教育環境を提案し予習をスムーズに進めるための教材を開発してきた。しかしながら 教員が Facilitator となるための予習教材と授業の進め方は教室の ICT化生徒の日常生活の ICT化だけではある程度の学習効果は現れるものの授業者が満足できる授業の展開は難しいと感じていた。 そこで昨今のタブレットやスマートフォンの普及を鑑み生徒と教員の思考特性と行動特性の差違に注目し授業前の教材の作成及び対面授業の進め方について"教えない"授業スタイルを提案した。
2015年度
研究成果概要:「教育の情報化ビジョン」には、「子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びを推進するために、1 人 1台の情報端末環境を整備することが重要な鍵となる。」と書かれている。しかしながら、我...「教育の情報化ビジョン」には、「子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びを推進するために、1 人 1台の情報端末環境を整備することが重要な鍵となる。」と書かれている。しかしながら、我々は、生徒の思考特性を考慮すると、一斉対面授業において「1 人 1 台の情報端末環境を整備すること」は必ずしも適切ではないと考えている。また,生徒一人ひとりが自分自身の学習スタイルの適性を認識しているか否かによって,成績に差が生じることが示されている。そこで、本研究ではメディア活用環境を平等にするのではなく、生徒の学び「学ぶ環境を平等に与えるということは何か」に視点を置き,思考特性の観点からは向き不向きのあるメディアを,多数の生徒で共有する学びの空間を考える。学校教育においては、一斉に同じ情報を同じ方法で提示する、あるいは、演示することが平等であると捉えられがちだが、情報は受け手が正しく受け取らなければ真に平等な教育を受けたとは言えない。本研究では、平等な教育を受けるためのアナログとディジタルを融合した対面授業における「学びあう空間」を提案した。
2015年度
研究成果概要:「教育の情報化ビジョン」には、「子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びを推進するために、1 人 1台の情報端末環境を整備することが重要な鍵となる。」と書かれている。しかしながら、我...「教育の情報化ビジョン」には、「子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びを推進するために、1 人 1台の情報端末環境を整備することが重要な鍵となる。」と書かれている。しかしながら、我々は、生徒の思考特性を考慮すると、一斉対面授業において「1 人 1 台の情報端末環境を整備すること」は必ずしも適切ではないと考えている。また,生徒一人ひとりが自分自身の学習スタイルの適性を認識しているか否かによって,成績に差が生じることが示されている。そこで、本研究ではメディア活用環境を平等にするのではなく、生徒の学び「学ぶ環境を平等に与えるということは何か」に視点を置き,思考特性の観点からは向き不向きのあるメディアを,多数の生徒で共有する学びの空間を考える。学校教育においては、一斉に同じ情報を同じ方法で提示する、あるいは、演示することが平等であると捉えられがちだが、情報は受け手が正しく受け取らなければ真に平等な教育を受けたとは言えない。本研究では、平等な教育を受けるためのアナログとディジタルを融合した対面授業における「学びあう空間」を提案した。
2016年度共同研究者:篠田 有史, 大脇 巧己, 松本 茂樹
研究成果概要: 情報を入手する際,我々は,無意識に好みの情報表現を選択している.能動的な学習を促すには,自らの思考特性を知り,自分にあった情報の入手方法と情報の表現方法の双方を認識しなければ教育的な効果は表れないと推測される. そこで,情報の入... 情報を入手する際,我々は,無意識に好みの情報表現を選択している.能動的な学習を促すには,自らの思考特性を知り,自分にあった情報の入手方法と情報の表現方法の双方を認識しなければ教育的な効果は表れないと推測される. そこで,情報の入手から「わかる」までの学び方の特性,および,学んで「わかった」ということを言葉・文字・絵で伝える表現の特性,二つの特性に着目し,ICTの効果的な活用を提案した.
2017年度共同研究者:篠田 有史, 大脇 巧己, 松本 茂樹
研究成果概要:本研究では,ノートテイキングの結果を教室内で共有し,相手に伝えたいことをどのように表現すればよいかを,コンピュテーショナル・シンキングの視点からイメージの言語化とその単語を論理的に並べる活動を展開した.その結果,言語優勢の学習者は...本研究では,ノートテイキングの結果を教室内で共有し,相手に伝えたいことをどのように表現すればよいかを,コンピュテーショナル・シンキングの視点からイメージの言語化とその単語を論理的に並べる活動を展開した.その結果,言語優勢の学習者は,教科書の解答に似た解法を記し,その他の表現は解法に記されなかった.一方,感覚優勢の(非言語コミュニケーションを得意とする)学習者は,単語や図を描き上げるステップが必要であり,それを並べることに困難さを感じていると推測される.さらに,ディジタル教科書を活用している教科の協力を得て,教科書のページ送りのログを解析し,ログと学習者の視覚データの入力処理の傾向を調査した.
2017年度共同研究者:篠田 有史, 大脇 巧己, 松本 茂樹
研究成果概要:本研究では,ノートテイキングの結果を教室内で共有し,相手に伝えたいことをどのように表現すればよいかを,コンピュテーショナル・シンキングの視点からイメージの言語化とその単語を論理的に並べる活動を展開した.その結果,言語優勢の学習者は...本研究では,ノートテイキングの結果を教室内で共有し,相手に伝えたいことをどのように表現すればよいかを,コンピュテーショナル・シンキングの視点からイメージの言語化とその単語を論理的に並べる活動を展開した.その結果,言語優勢の学習者は,教科書の解答に似た解法を記し,その他の表現は解法に記されなかった.一方,感覚優勢の(非言語コミュニケーションを得意とする)学習者は,単語や図を描き上げるステップが必要であり,それを並べることに困難さを感じていると推測される.さらに,ディジタル教科書を活用している教科の協力を得て,教科書のページ送りのログを解析し,ログと学習者の視覚データの入力処理の傾向を調査した.
2018年度
研究成果概要:本研究では、小学校の学習指導要領の改訂における「プログラミング教育」は、中学校の教科教育にどのようにつながるかという視点に立ち、中学の「連立方程式の利用」を題材に 、「プログラミング的思考」を意識した授業を展開。これらの実践で得ら...本研究では、小学校の学習指導要領の改訂における「プログラミング教育」は、中学校の教科教育にどのようにつながるかという視点に立ち、中学の「連立方程式の利用」を題材に 、「プログラミング的思考」を意識した授業を展開。これらの実践で得られた知見を学会等で延べ、議論を深めた。 本実践研究から、プログラミング的思考を育むアプローチは、学校と企業とではそれぞれ異なるということが見出された。さらに、システム的思考においては、生徒の思考特性の影響を受けていると推測できた。しかし、影響し得る思考特性を内面的な意図や意思は外界から観測できないため、活動の結果から内面的な思考特性を同定する方法を今後検討したい。
2018年度
研究成果概要: 本研究では、小学校の学習指導要領の改訂における「プログラミング教育」は、中学校の教科教育にどのようにつながるかという視点に立ち、中学の「連立方程式の利用」を題材に 、「プログラミング的思考」を意識した授業を展開。これらの実践で得... 本研究では、小学校の学習指導要領の改訂における「プログラミング教育」は、中学校の教科教育にどのようにつながるかという視点に立ち、中学の「連立方程式の利用」を題材に 、「プログラミング的思考」を意識した授業を展開。これらの実践で得られた知見を学会等で延べ、議論を深めた。 本実践研究から、プログラミング的思考を育むアプローチは、学校と企業とではそれぞれ異なるということが見出された。さらに、システム的思考においては、生徒の思考特性の影響を受けていると推測できた。しかし、影響し得る思考特性を内面的な意図や意思は外界から観測できないため、活動の結果から内面的な思考特性を同定する方法を今後検討したい。
2009年度
研究成果概要:新学習指導要領では,言語が,知的活動(論理や思考)やコミュニケーション,感性・情緒の基盤であることから,各教科等でレポート作成や論述を行うといった言語活動を指導上位置付けることが求められている.生徒自身が論理的な思考を展開できるよ...新学習指導要領では,言語が,知的活動(論理や思考)やコミュニケーション,感性・情緒の基盤であることから,各教科等でレポート作成や論述を行うといった言語活動を指導上位置付けることが求められている.生徒自身が論理的な思考を展開できるようになるためには,自分の論理を視覚化して発表し,それを第三者として客観的に見直すことが有効である.さらにその行為を繰り返すという論理展開を推敲することが大切である.しかし,教員が,授業時間枠の中で,展開することは難しい.そこで,T2VPlayerを用いた学習環境を提案する.T2V とは, Text to Vision の略であり,キャラクターに対する台詞を記述することで,そのキャラクターが音声合成により喋り,動作コマンドにより動作を加えることができるテキストからの映像化技術である。映像コンテンツの制作は,通常大がかりなものになりやすく学習者個々に合わせた授業展開は難しい。我々は,修正が容易であるという利点と解説内容を推敲できる利点を生徒の「学び」の立場から捉え,生徒自身にT2VPlayerを使って学習内容の解説コンテンツを作成させた.生徒自身によるコンテンツの作成は,生徒に知識を伝えること難しさを体感させ推敲を促す効果が期待できる.さらに,そのコンテンツの完成度を高めるためには,共有する場が必要である.共有の方法は,動画サイトなどを利用しそのURLを共有することも考えられるが,生徒のPCスキルおよびPC環境の影響が大きく教員の負担が大きい.そこで,我々は,T2VPlayerで再生可能なファイルを共有するシステムを構築した.学習者は,授業だけでなく自宅やPCルームから時間に縛られることなくコンテンツを作成することが出来る。また,学習者の感想から,台詞を書き動作を指示することでキャラクターが演じることは,学習者にとってゲーム感覚で制作していたものと思われる。今後試用を続けながら学習意欲への変化を調べる必要があると思われる。今回のシステムの問題点は,Windowsクライアントにのみ対応している点である。携帯電話など様々なデバイスに対応させることも今後の課題である。
2011年度
研究成果概要:現在,ソーシャルメディアを活用したソーシャルラーニングが注目され,以下の2つのアプローチによる実践がある.第1のアプローチは,twitterのようなマイクロブログによる生徒の「つぶやき」から生徒の考えを引き出し,消極的な生徒の授業...現在,ソーシャルメディアを活用したソーシャルラーニングが注目され,以下の2つのアプローチによる実践がある.第1のアプローチは,twitterのようなマイクロブログによる生徒の「つぶやき」から生徒の考えを引き出し,消極的な生徒の授業への積極的な参加を促すアプローチである.これは,一方向的に陥りがちな授業に双方向性を持たせるものである.第2のアプローチは,FacebookなどのSNSを活用した「学びの場」の提供である.「学びの場」としてSNS上にグループを作成し,授業資料やtwitterの意見を共有する試みである.これは,ソーシャルメディアをLMSの代替として活用するものである.これまで我々は,言語活動を重視した双方向の授業展開を目的とした第3のアプローチとして,T2VPlayerによる教材制作システムを提案し,教材コンテンツを生徒自ら作成する学習形態の重要性を提案してきた.しかしながら,これまでの我々の研究では,作成した教材コンテンツを生徒同士が共有し,コメントしあう機能は提供されていない.そこで本研究では,生徒が作成した教材コテンツを共有しあう機能を提供し、クラウド上に協調学習が行えるソーシャルラーニングシステムの構築を試みた。システムの有用性を調べるため、このシステムを利用した学習者の自由記述形式で書かれ感想の中から、楽しさの理由を, テキストマイニングの手法により分析をおこなった.「楽しさ」の理由に記述された88の文章からキーワードを抽出し, 対応分析のおこなった分析結果は、次の通りである。軸の表す意味を, 第1軸が, 「楽しい・楽しくない」を表す軸と解釈し, 第2軸が, 学習に対して「能動的・受動的」を表す軸と解釈した.原点付近にプロットされていることから強い関係性は認められないが, 「まぁ, 楽しい」という属性と「自分」, 「動画」, 「作る+できる」の関係性が見られた.これらの中で「作る」を含む主な原文は, ・自分の好きなように, しかも簡単に作ることができるので・物語を作るのは楽しいけど時間がかかるから.・自分で番組を作る感覚で, できたときの快感がよかった・動画を作るのは勉強になり, いいが, 文を形成するのが, 苦手だから.・ただ復習するよりもよく覚えられて, 自分で作ったものや, 人の作ったものを見るのが楽しいから.・自分で作った番組を, みんなに見てもらえ, コメントをもらえるから, まぁ楽しかった.・番組を作るのは楽しいが初めてだったので疲れたから・自分でアニメーションを作って, それを公開できるからであった.学習者にとって「楽しさ」は, 学習を継続するために必要な要素である.学習者の多くは, 少なからず「楽しさ」を感じている. また, 「楽しくない」と答えた生徒も, コメントし合うことは, 「為になる」と感想を伝えている.つまり, 「学び」につながると考えていると解釈できる.コメントし合うという本質的な学習スタイルは, 生徒自身が評価しており協調的な学習がクラウド上で展開できたと考えられる.今後, 情報モラルなどの展開も含め, 他教科にも呼びかけ, 教科による差違, 学習者の学びのスタイルによる差違についてさらに分析する必要がある.また, 協調的な学習が促進されるために, 教員はどのようなファシリテーションを施すべきかについて, 今後検討しなければならない.
科目名 | 開講学部・研究科 | 開講年度 | 学期 |
---|---|---|---|
ITとビジネス 03 | グローバルエデュケーションセンター | 2020 | 秋クォーター |
2009年01月
概要:初等中等教育における新しい学習指導要領には,各教科活動の中に言語活動が取り入れられる.数学における言語活動は,生徒自らの考えを論理的に述べる,また,議論する機会を持つよう記されている. そこで,生徒に聞き手に論理的に分かり易く伝える方法を体得させるため,TVMLによるコンテンツを生徒自自身に作成させる.TVMLコンテンツの作成はテキスト台本を用意するだけで良いため,高度なPCの知識を必要とせず,生徒自身で容易に修正可能である.生徒は,作成したコンテンツを何度も聞き直し推敲を重ねて,自身の解説を客観的に見ることが出来る.このような授業中に言語活動をおこなうための,学習者参加型のeラーニングコンテンツ作成を提案する.
2008年12月
概要:eラーニングに限らず,インターネット上のマルチメディア教材や携帯電話などのrモバイルツールを活用した授業は,生徒への学習内容の興味付け教材資料として授業中に利用される場合が多い. また,eラーニングが展開されている学校では,CAI( Computer Aided Instruction )的なr活用,問題演習の自動化ツールとして利用されている. ところが,数学におけるCAI的な利用は,数式の正誤の判定が困難であるため,積極的に活用されていないのが現状である. そこで,我々は,数学演習をeラーニングでおこなうために,数式採点システムを開発中である.r本稿では,インターネットやモバイルツールを活用焦点をあて,学習内容を理解させるeラーニングの活用法,特に,数学における数式採点システムを活用したr生徒達の活動について述べる.
概要:数学はチョークと黒板があれば授業ができると言われる.しかし,e- Learning を導入することで授業はどのように変わるだろうか? また、教員の果たすべき役割は、e-Learning を導r入することでどのように変わるのだろうか? 本研究では,授業前に板書データを予め公開しそれをr自宅で印刷し授業に臨むという授業スタイルをとることによって,また,Flash やwebMathematicarを利用した数学的実験を予め体験させることによって,生徒にどのような変化が現れるか,自らの実践をもとに,中等教育の数学におけるe-Learning の利用の可能性について議論する.
2007年10月
概要:中学・高校における数学の授業は、教科書にある知識を一方向的に伝達する授業に陥りやすい。試行錯誤による発見する喜びを体得させるには時間の制約が大きい。ここでは、人間の教師があたかも側にいて教えているような、それでいて自ら発見させることができるような、人間的e-Learning システムの試みについて紹介する。また、e-Learning システムが人間に代わってできる教育はどこまで可能なのかを考える。
2008年08月
概要:Mathematica夏の合宿2008〜教材作成トレーニング〜 於.甲南大学 平生セミナーハウス
2008年08月
概要:理数系教育における ICT技術の活用 〜Mathematica の活用事例〜 於.大阪府立大学 大学・高校の理系教員を対象に、数式処理ソフト Mathematicaの実際の活用事例を紹介