カセ ヒロコ
教授 (https://researchmap.jp/read0052529/)
(人間科学部)
人間科学学術院(大学院人間科学研究科)
研究院(研究機関)/附属機関・学校(グローバルエデュケーションセンター)
博士(人間科学) 論文 早稲田大学
1987年- | 日本社会事業学校 研究科主任教員 |
1990年-1995年 | ミシガン大学老年学セミナー日本側コーディネーター(兼任) |
1992年-1993年 | ニューサウスウエールズ大学客員研究員(兼任) |
1996年- | 1996桜美林大学経営政策学部助教授 |
2014年-2015年 | ミシガン大学客員研究員(兼任) |
1996年-1997年 | 桜美林大学経営政策学部 教授 |
2001年- | 南カリフォルニア大学客員研究員(兼任) |
2004年- | 早稲田大学人間科学学術院 教授Ϭ |
日本社会福祉学会 学会誌査読委員
日本老年社会科学会 学会誌査読委員(国内・国際)
日本介護福祉学会 理事・学会誌編集委員会副委員長 国際交流委員会委員長
日本在宅ケア学会 理事・学会活動推進委員会委員長
2003年06月
社会科学 / 社会学 / 社会福祉学
李泰俊、松本義明、加瀬裕子
認知症ケア学会誌13(2)p.469 - 4812014年07月-
加瀬裕子
ケアマネジメント学(11)p.5 - 122012年11月-
加瀬裕子,久松信夫
介護福祉学19(2)p.157 - 1652012年10月-
加瀬裕子 多賀努 久松信夫 横山順一
老年社会科学34(1)p.29 - 382012年07月-
加瀬裕子 多賀努 久松信夫 横山順一
社会福祉学53(1)p.3 - 142012年05月-
多賀努 加瀬裕子
心療内科13(4)p.296 - 3052009年07月-
加瀬裕子
日本在宅ケア学会誌11巻(2号)p.12 - 192008年02月-
加瀬裕子
老年精神医学雑誌16(増刊号Ⅰ)p.110 - 1182005年04月-
加瀬裕子
ケアアマネジメント学(2)p.7 - 142003年12月-
加瀬裕子
日本在宅ケア学会誌5(1)2001年12月-
加瀬 裕子;久松 信夫
介護福祉学19(2)p.157 - 1652012年10月-2012年10月
ISSN:13408178
概要:[背景]認知症高齢者の在宅生活維持のためには,認知症の行動・心理症状(behavioural and psychological symptoms of dementia;BPSD)に対するケアマネジメントが不可欠である,[目的]本研究は,BPSDに対し効果的であった介入・対応行動を特定し,認知症ケアマネジメントの要点を明らかにすることを目的としている.[方法]質問紙調査により収集した在宅介護のBPSD改善事例72を,多重コレスポンデンス分析を用いて分析した.[結果]BPSDの内容と効果的な介入・対応行動は,5群に分類された.第1群では,「昼夜逆転」「介護への抵抗」に,「服薬の調整と管理」が効果的であったことが示された.第2群では,「不穏な気分と行動」の改善に,「サービス利用の促進」「家族・介護者への教育」「本人が自分でできる課題の遂行」が関連していた.第3群には,「暴言」のみが含まれ,「課題を簡単なものにした」ことが介入行動として示唆された.第4群と第5群からは,主に妄想・幻覚・暴力にかかわるBPSD改善の関連が示されたが,特定の介入行動は示されなかった.[結論]明らかになった知見は,先行研究の結果と一致しているだけでなく,さらに特定のBPSDとの関連を示すことができた.改善事例の量的分析研究は認知症ケアマネジメントの開発に繋がる可能性が示唆された.
山村 正子;李 泰俊;加瀬 裕子
介護福祉学19(2)p.147 - 1562012年10月-2012年10月
ISSN:13408178
概要:[目的]本研究では,多分野間の情報共有が重要とされるケアマネジメントの視点から,認知症利用者に対するホームヘルパーの情報収集の特性を明らかにする.[方法]訪問介護事業所のホームヘルパーを対象に自記式郵送質問紙調査を行った(n=267,回収率45.9%).初めに情報収集の特性を明らかにするために因子分析を行い,続いて関連要因を明らかにするために,得られた4因子を従属変数に,事業所での情報共有を独立変数に,重回帰分析を行った.[結果]ホームヘルパーの情報収集の特性として【家族支援】【その人らしさの理解】【訪問時アセスメント】【見えにくい日常生活の把握】の4因子が抽出され,そのすべてにフィードバックが有意な正の影響を与えていた.[結論]ホームヘルパーの情報収集は,日常の援助の過程に沿って段階的・探索的に行われ,それは事業所での情報共有とフィードバックにより促進されることが確認された.
Kase H, Yamazaki R, Zchen W, Nishio S
International Journal of Gerontology査読有り13(Special Issue)p.1 - 52019年10月-
中島義明・木村一郎編
朝倉書店2008年-
山崎久美子 編
至文堂2007年-
(共著)
2016年 07月-
研究種別:
認知症の非薬物療法 ; 夫婦間ライフレビューの開発2010年-0月-2013年-0月
配分額:¥4290000
研究種別:
痴呆症患者に対するケアマネジメント・モデルの開発配分額:¥3730000
研究種別:
認知症高齢者に有効なソーシャルワーク面談のプロトコル開発2019年-0月-2022年-0月
配分額:¥6890000
実施形態:受託教育
勇美記念財団研究補助,認知症患者の在宅医療・介護を促進する地域教育プログラムと「認知症手帳」の開発,2012年-2013年2009年度
研究成果概要:【目的】 認知症にともなう行動・心理症状(BPSD)は,介護者の心身に多大な負担がかかるだけでなく,本人自身も心身の不安定な状態に苦痛を感じている.BPSDのケアマネジメントは,介護者・認知症高齢者支援の重要な柱である.本報告は,...【目的】 認知症にともなう行動・心理症状(BPSD)は,介護者の心身に多大な負担がかかるだけでなく,本人自身も心身の不安定な状態に苦痛を感じている.BPSDのケアマネジメントは,介護者・認知症高齢者支援の重要な柱である.本報告は,介護現場におけるBPSDへの対応事例を収集・分析し,BPSDの改善に有効な介入方策を探索することが目的である. 【方法】 介護現場におけるBPSDの介入実態を事例収集するために,調査票を作成した.調査項目は,要介護度・自立度・ADL・BPSDの介入前後の状況,介入の内容などである.BPSD・介入項目は,共同研究者の収集した認知症高齢者の介入事例の検討および認知症高齢者のケアマネジメント・モデルに関する先行研究を参考にした.実態調査は,共同研究者の関わりのある介護事業者(在宅・施設)への郵送配布・回収方式で行った.事例は,過去5年間の介入に限定した.調査は,平成19年3月から1年かけて実施した.回収した調査票は,介入前後の要介護度・自立度・ADL・BPSDを比較し,項目ごとに「改善」・「維持」・「悪化」の順序尺度を作成した.また,認知症症状の改善の指標として,認知症高齢者の日常生活自立度判定基準(厚生労働省)を使用した.Goodman & Kruskal’s γを用いて.認知症症状とADL・BPSD・介入の各項目の相関を検定した.統計量の算出・検定には,SPSS17を利用した.【結果】 約40事業者から204件の事例を収集した.[属性]性別は男75%・女25%,年齢は80歳代51%・90歳代22%・70歳代21%,介入場所は自宅35%・特養と有老21%・老健15%,認知症の原因疾患はAD45%・老人性37%・VaD17%,介入期間の平均値1.3年・中央値1.0年であった.[介護度等]認知症高齢者の日常生活自立度判定基準と有意な相関が見られたのは,要介護度γ=.317,障害高齢者の日常生活自立度γ=.665,排泄γ=.457,服薬γ=.430,歩行γ=.550であった.[BPSD]同様に,多動γ=.350,作話γ=.391,常同的な発話γ=.359,大声γ=.445,無断外出γ=.333,感情失禁γ=.447,徘徊γ=.351であった.[介入]同様に,便秘症状の改善γ=.435,本人のペースに合った生活リズムγ=.434,場所等の手がかりの提供γ=.618,なじみのある環境の提供γ=-.367,地域活動への参加γ=.597,家族・介護者の身体疲労への対応γ=-.730であった.【結論】 認知症高齢者の心身の環境の調整が、BPSDのケアマネジメントとして有効であるとの示唆が得られた。便秘症状・生活リズム・場所情報・地域活動等の介入要因が、言動・感情の興奮状態を低減させる可能性がある。
2014年度共同研究者:山村正子
研究成果概要:本研究は、認知症患者と介護者に同時に回想法を行なうことで、記憶の再強化、コミュニケーションの再構築、介護者の負担の軽減に取り組むことを目的とした。若年性認知症高齢者と家族の会(T会)と連携を構築して、3組の参加者を得ることができた...本研究は、認知症患者と介護者に同時に回想法を行なうことで、記憶の再強化、コミュニケーションの再構築、介護者の負担の軽減に取り組むことを目的とした。若年性認知症高齢者と家族の会(T会)と連携を構築して、3組の参加者を得ることができた。インタビューは院生が行い、市民ボランティア38名には所沢市内のデイサービスセンターで「ひな祭り」の準備を行う中で、認知症高齢者にライフレヴューを実施した。認知症が軽度・中度・重度のどのレベルにあっても会話量の増加が可能であり、在宅介護継続意思の増加傾向がみられた。
2013年度
研究成果概要:1.目的 本研究は、在宅の認知症高齢者と家族介護者夫婦を対象に、構造化ライフレビューとライフレビューアルバムの作成による介入プログラム「Couples Life Review」を実施する。認知症介護者夫婦一緒に行うライフレビューが...1.目的 本研究は、在宅の認知症高齢者と家族介護者夫婦を対象に、構造化ライフレビューとライフレビューアルバムの作成による介入プログラム「Couples Life Review」を実施する。認知症介護者夫婦一緒に行うライフレビューが、楽しみと共感的意識を促し、家族介護者が認知症高齢者の人間性理解の契機となり、夫婦の関係性の意識に改善をもたらすことを仮説とし、その検証を試みた。2.対象 在宅の認知症診断後の高齢者と介護者夫婦を対象として「夫婦間ライフレビュー」を行い、効果測定を行った。被験者の選定は、東京都、埼玉県、神奈川県の13箇所の居宅支援事業所に委託し、実施者の意図が加わらないようにした。選定方法は、在宅サービスを行っている介護支援専門員が、訪問先の認知症患者と介護者夫婦を選定し依頼した。相手の承諾を得た時点で連絡を受け、対象者として登録し訪問介入を開始した。3.介入方法 対象者宅を毎週か隔週程度の間隔で訪問し、1回1〜2時間、全6回の構造化ライフレビュー「Couples Life Review」を実施する。対象者夫婦に毎回「出会い」「新婚」「中年」「最近」のテーマを提示する。テーマに沿った思い出の写真や品物の選定を次回までの課題とする。聴き手である実施者が、「出会い」「新婚時代」「中年時代」「最近」の各テーマに沿って、夫婦の語りの文章化と写真から「ライフレビューアルバム」を作成する。毎回面談時に前回までのアルバムを提示する。実践終了時にライフレビューアルバム「二人の物語」を贈呈する。実践終了1ヶ月以降に家族介護者へのインタビューを実施する。1ケースの全行程は、約3〜4ヶ月の期間を要する。実施者は、早稲田大学大学院老年社会学専攻加瀬裕子研究室所属の大学院修士課程の3名が行った。2013年度に得られたデータは1件であったため、2012年度までに得られたデータと合わせて5症例について分析した結果を報告する。4.結果 認知症評価指標であるMMSE(Mini-Mental State Examination)は30点得点合計で、重度(0〜10点)、中等度(11〜20点)、軽度(21〜24点)と分けられる。「Couples Life Review」の対象者は、〔A〕発話困難な重度認知症(MMSE測定不可)(C2,C3)2名(夫1,妻1)と、〔B〕会話可能な中等度認知症(MMSE15〜16)(C1,C4,C5) 3名(夫1,妻2)に2分類できる。 調査項目は、①夫婦間尺度(Spanier,1982)、②相互関係性尺(SebernWhitlatch, 2007)、③認知症高齢者のQOL尺度(Logsdon,Gibbons,McCurry,Teri,1999)、介護者に対する要介護者の認知症に対する介護技術やサービスに関する質問(Schulz et al ,2001)、⑤高齢者抑うつ尺度(Sheikh & Yasavege,1986)、⑥主観的幸福感 (Lawton,1975)、⑦介護者負担尺度(Zarit,1980)を用いた。分析方法としては、順序尺度であることから、ノンパラメトリックでのウィルコクソン符号順位和検定が該当するが、対象症例が5症例と標本数がn=6を下回り、適切な検定実施には満たない。その為、検定は行わず、前後値での差異の変化から傾向を読み取る点について解釈を加えた。①夫婦間尺度 前後値での差異は認められなかった。②介護関係性尺度 前後値での差異は認められなかった。③認知症高齢者のQOL尺度前後値結果にバラツキもあり、正確な結果は評価できなかった。④介護者の認知症に対する介護技術やサービスに関する質問平均での差異は認められなかった。しかし、C4介護者において前後比で、11項目中7項目で数値の上昇が認められ、実施前に比べて実施後は明らかに高い結果を示していた。⑤高齢者抑うつ尺度(GDS)-C4,C52ケースのみ実施の結果を参考に添付する。5点以上をうつ傾向、10点以上をうつ状態とする結果解釈から、C4介護者は実施前うつ状態であったことが認められ、それが実施後2ポイントだが減少していた。C5介護者においては、うつ傾向の数値が上昇する結果であった。ライフレビューの語りからはこの心理状況は判別できないが、GDSの追加実施により、介護者の心理状況を把握することは必要かと思われた。⑥主観的幸福感尺度(PGC)-C4,C5主観的幸福感については、C4,C5介護者共に前後値の比較による特徴的な差異はなかった。⑦Zarit介護者負担尺度(J-ZBI)-C5Zaritの介護者負担尺度のC5介護者前後値比による差異でも、明らかな減少が示された。介護負担感の定義より、前値は中等度負担感群に該当し、後値ではやや中等度負担感群へと移行している。その内容も、やはり、RSには変化はなく、PSが軽減されている事から、心理精神的負担感の軽減が示唆された。5.結論 「夫婦間ライフレビュー」は、心理社会的介入として効果があることは示されたが、被験者の数が量的分析に適したものとならなかったことは本研究の限界である。今後は、研究デザインを修正して研究を継続する予定である。
2015年度
研究成果概要:「認知症ケアマネジメント」の実情を明らかにすることを目的とし、実際の事例(入院にて肺炎治療中に行動・心理症状BPSDを発症した90歳男性)を示し、地域医療・介護連携会議に出席した専門職184名に方針の作成を依頼した。ケアマネジャー...「認知症ケアマネジメント」の実情を明らかにすることを目的とし、実際の事例(入院にて肺炎治療中に行動・心理症状BPSDを発症した90歳男性)を示し、地域医療・介護連携会議に出席した専門職184名に方針の作成を依頼した。ケアマネジャーの80%がよく現場で遭遇する事例であると回答し、家族の負担軽減・本人の在宅生活維持を目標としたが、その内容はデイサービスとホームヘルプ等の提供であった。全回答者のうち「肺炎の予防」「BPSDの予防」についての具体策を回答した者は、0.4%しか存在しなかった。2005年介護保険法改正にともない導入された「包括的・継続的ケアマネジメント」は、実施困難な現状であることが示唆された。
2017年度共同研究者:李 泰俊
研究成果概要:<目的>本研究は,介護サービスを担当する管理者を対象とし,介護職員の雇用定着管理のあり方を明らかにすることを目的とする.<方法>複数の事業所を運営し,介護職員の3年以内の離職率がゼロである東京近郊の5か所の介護福祉施設を対象に非構...<目的>本研究は,介護サービスを担当する管理者を対象とし,介護職員の雇用定着管理のあり方を明らかにすることを目的とする.<方法>複数の事業所を運営し,介護職員の3年以内の離職率がゼロである東京近郊の5か所の介護福祉施設を対象に非構造化インタビューを行い、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析を行った.<結果>プロセスの中心には,<介護体制マネジメント><職場におけるコミュニケーション>を通じて[思考と理念に基づく介護]を目指す傾向が存在し、<職員の人事評価と処遇>を通じて,<雇用管理>の工夫が行われていた.
2017年度
研究成果概要:<目的>認知症の行動・心理症状に対処する「認知症ケア支援センター」を開発し介護職のストレス軽減を実証することが、本研究の目的である。<方法>本年度は準備期間として、「認知症ケア支援講座」(毎月1回)を試行した。さらにスウェー...<目的>認知症の行動・心理症状に対処する「認知症ケア支援センター」を開発し介護職のストレス軽減を実証することが、本研究の目的である。<方法>本年度は準備期間として、「認知症ケア支援講座」(毎月1回)を試行した。さらにスウェーデンから研究者を招き、先例を研究した。 <結果>「認知症高齢者の生活の質を向上させるセンター(イデマガジネット)」「家族介護者支援のセンター」「大学と連携した研修」「ライフストーリーブック」「コンタクトパーソン」が研究すべき課題であることが明らかになった。<結論>先例を検討した結果、「認知症ケア支援センター」を開発することは、介護職のストレス軽減と自己効力感向上に役立つ可能性が示唆された。
2018年度
研究成果概要:所沢市において、月1回 認知症利用者の対応に困難を抱える介護職に対し、コンサルテーションを行い、個別ケアプランの作成を支援した。ケアプラン作成にあたっては、BPSDの種類・頻度によって12段階に区分するLärcenterのアセスメ...所沢市において、月1回 認知症利用者の対応に困難を抱える介護職に対し、コンサルテーションを行い、個別ケアプランの作成を支援した。ケアプラン作成にあたっては、BPSDの種類・頻度によって12段階に区分するLärcenterのアセスメント様式を採用し、個別ケアプラン(対応策)の効果を評価する際にも利用した。介護職が対応困難に陥る事例は、BPSDに関連したものとは限らないが、認知症ケアの困難の大半は、BPSDに派生的に表れるものであるため、相談を受けるケースは認知症であればBPSDに限らず受け入れることにした。対応困難な事例に成功裏に対処出来た経験は、介護専門職としての自己効力感を醸成し、ストレスの削減に繋がるという仮説のもとに加入を行った.事例件数が少なく統計的有意差は得られなかったが、大学がコミュニティの専門職教育を行うことで地域に貢献する途を開発した。
2018年度共同研究者:山崎竜二
研究成果概要:本研究では、BPSD削減に効果のあるロボットを開発するアクションリサーチを行い、介護現場のユーザーの参加により開発する方法のプロトコル(典型的手順)作成を目的とした。2018年4月に、早稲田大学「人を対象とする研究倫理審査委員会」...本研究では、BPSD削減に効果のあるロボットを開発するアクションリサーチを行い、介護現場のユーザーの参加により開発する方法のプロトコル(典型的手順)作成を目的とした。2018年4月に、早稲田大学「人を対象とする研究倫理審査委員会」への申請と研究参加者(介護職・ボランティア・認知症高齢者と家族等)の募集と説明を行った。ロボットの対応が有効と思われるBPSD症状を持つ利用者6名を選定し、2019年1月-3月にかけて参加高齢者のBPSDと介護者負担についてスケール(GDS, EQ-5D+C, BPSD頻度 Zarit介護負担スケール)を使用し、遠隔操作によるアンドロイド型ロボットTerenoidを使用して、週三回の介入と効果測定を行った。施設利用者の変化については、現在分析中である。介護職の変化は、認知症高齢者がロボットとコミュニケーションする姿を見て、仕事に達成感を感じることがインタビューによって確認された。
2018年度共同研究者:山崎竜二
研究成果概要: BPSDの存在は、高齢者介護福祉施設や自宅における介護を困難にする要因の一つである。 BPSDへの対応は、発症時よりも患者の日常のコミュニケーション促進が重要であるため、グループ回想法(RGT)が効果を認められているが、介護人材... BPSDの存在は、高齢者介護福祉施設や自宅における介護を困難にする要因の一つである。 BPSDへの対応は、発症時よりも患者の日常のコミュニケーション促進が重要であるため、グループ回想法(RGT)が効果を認められているが、介護人材不足により現場では実施されることが少ない。一方、ロボットメディアの研究では、認知症に対応するものとして、遠隔操作型のテレノイド等が開発されているが、認知症に対応する会話基本形が開発できていないため、殆ど実用に至っていない。対象にあわせたキーワードに沿って「簡単で適切な会話モデル」を開発することが本研究の最終目的である。人間によるRGTとテレノイドによるRGTを実施し発話数・形態素解析・N‐gramにより効果を測定したところ、参加者の半数が有意に人間によるRGTでの発話数が多かったが、半数はロボットが行った回想法でも有意な変化は示さなかった。また、1名の参加者についてはテレノイドの方に親和性を示した。
2019年度共同研究者:山村正子
研究成果概要: 本研究の目的は、一般学生と地域住民ボランティアが、認知症患者の昔の懐かしい写真についての話を聴き、その内容を言語化・可視化した「思い出ブック」を作成し、その「思い出ブック」が認知症患者介護に関わる専門職の認知症患者理解にどのよう... 本研究の目的は、一般学生と地域住民ボランティアが、認知症患者の昔の懐かしい写真についての話を聴き、その内容を言語化・可視化した「思い出ブック」を作成し、その「思い出ブック」が認知症患者介護に関わる専門職の認知症患者理解にどのような効果をもたらすかについて検証することである。認知症患者の尊厳を保つパーソンセンタードケアでは、認知症に罹患する以前の本人の本来の姿を理解することが基本であるが、介護の現場では、限られた時間の中で業務をこなさなければならず、認知症患者本人の罹患以前の情報を、認知症患者とのコミュニケーションの中から得ることは非常に困難であるといえる。「思い出ブック」がその情報を介護スタッフに提供できることの意義は大きい。また、超高齢社会において、認知症高齢者に対する一般住民のボランティア活動が専門職の認知症理解に寄与することを示すことは、厚労省が提唱する「地域包括ケアシステム」に対して一つのモデルであるが、その可能性を探索的に研究した。
2008年度
研究成果概要: 認知症患者が生活を送る上で障害となる行動心理徴候(BPSD)について、改善事例204を収集し、どのようなケアのマネジメントが行なわれたかを調査した。その結果を公開し、認知症患者に関わる専門職や家族に介護の参考となる資料を提供する... 認知症患者が生活を送る上で障害となる行動心理徴候(BPSD)について、改善事例204を収集し、どのようなケアのマネジメントが行なわれたかを調査した。その結果を公開し、認知症患者に関わる専門職や家族に介護の参考となる資料を提供する方法を開発することが、本研究の目的である。そのため、調査結果のデータベース化を行なった。このデータベースを使用することで、被害妄想、暴言、暴力、多動、作話、同じ話の繰り返し、幻視、幻聴、大声を出す、無断外出、感情失禁、介護への抵抗、収集癖、昼夜逆転、徘徊、火の不始末、排泄、弄便、異食、物を破損、性的行為、無気力、中核症状の行動別に事例を検索し、画面を切り替えることによって、改善のために行なわれた介入を行動別に知ることができる。 改善のために行なわれた介入行動は、1身体・精神状態の改善、2環境の調整、3能力への働きかけ、4コミュニケーションの改善、5家族・介護者への働きかけの5領域44項目に分類した。全ての事例で複数の介入が行なわれており、延べ介入数は1,117件であった。つまり、検索することによって、予想外の領域での介護介入のヒントを得るこ可能性が大きい。 開発したデータベースは、専門家のヒヤリングを行なっている段階では、極めて有効との評価を受けている。最終的には、ウェッブを通じて一般公開し、ケアマネジャー・介護職・家族介護者が活用することを目指している。 しかし、事例数が増加することにより介入精度は向上するため、改善事例をさらに収集することを同時に進める必要がある。そこで、データベースのサイトには、調査欄を併設し、検索者が調査に参加できるようにすることで、改善事例をさらに収集することを計画し、セキュリティ問題を含め、サイトをデザインしているところである。
2014年09月-2015年09月
機関: Stockholm University(Sweden)、University of South California (アメリカ合衆国)、London School of Economics and Social Policy(英国)
科目名 | 開講学部・研究科 | 開講年度 | 学期 |
---|---|---|---|
老年学 | 人間科学部 | 2020 | 春学期 |
ソーシャルワーク論 I | 人間科学部 | 2020 | 春学期 |
福祉の視点からみた環境デザイン論 | 人間科学部 | 2020 | 夏季集中 |
専門ゼミI(老年学) | 人間科学部 | 2020 | 春学期 |
専門ゼミII(老年学) | 人間科学部 | 2020 | 秋学期 |
老年学 | 人間科学部(通信教育課程) | 2020 | 春学期 |
老年社会福祉学研究指導 A | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 春学期 |
老年社会福祉学研究指導 B | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 秋学期 |
老年社会福祉学ゼミ(1) A | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 春学期 |
老年社会福祉学ゼミ(1) B | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 秋学期 |
老年社会福祉学ゼミ(2) A | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 春学期 |
老年社会福祉学ゼミ(2) B | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 秋学期 |
老年社会福祉学特論 | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 春クォーター |
福祉の視点からみた環境デザイン評価研究 | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 夏季集中 |
老年社会福祉学研究指導(D) A | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 春学期 |
老年社会福祉学研究指導(D) B | 大学院人間科学研究科 | 2020 | 秋学期 |
科目名 | 学部 | 公開年度 |
---|---|---|
老年学 | 人間科学部(通信教育課程) | 2016 |
老年学 02 | 人間科学部(通信教育課程) | 2016 |
2005年09月-
概要:演習や実験調査研究法では、見学ではなく、体験学習することを重視し、学生の個人的特性を配慮したプレイスメントを行い、卒業研究につないでいる。
2004年09月-
概要:社会福祉援助技術総論は、学生の理解を促進するため、理論編と理論に沿った具体的な事例編を組み合わせ、2講義で1つの援助方法を教えている。
2004年09月
概要:スウェーデンの障害児の生活を紹介しながら、ノーマライゼーションの理念を解説した。高校生や中学生にも解りやすい福祉教育用ビデオ教材を開発した。
2004年06月
概要:ホームヘルパー1級養成研修用のVTRとして、、ケアマネジメントの事例について解説。
2004年06月
概要:ホームヘルパー1級養成研修用のVTRとして、、ケアマネジメントの考え方と手続きの実際について解説。
2004年04月
概要:老年学入門のビデオテキスト。 桜美林大学大学院柴田博教授らに老年学の総論と各論についてインタヴューし、事例を活用して解説を行った。