氏名

スアミ タカオ

須網 隆夫

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0206459/)

所属

(大学院法務研究科)

連絡先

メールアドレス

メールアドレス
suamilaw@mn.waseda.ac.jp

URL等

研究者番号
80262418

本属以外の学内所属

兼担

法学学術院(大学院法学研究科)

法学学術院(法学部)

研究院(研究機関)/附属機関・学校(グローバルエデュケーションセンター)

学内研究所等

比較法研究所

兼任研究員 1989年-

臨床法学教育研究所

プロジェクト研究所所長 2002年-2006年

紛争交渉研究所

プロジェクト研究所所長 2012年-2015年

EU研究所 

研究所員 2009年-2011年

アジア太平洋サイバー犯罪・インターネットセキュリティ研究所

研究所員 2014年-

EU研究所 

研究所員 2011年-2014年

EU研究所

研究所員 2015年-2015年

紛争交渉研究所

研究所員 2015年-

学歴・学位

学位

修士

所属学協会

日本EU学会

国際法学会

日本国際経済法学会

法社会学会

研究分野

科研費分類

社会科学 / 法学 / 国際法学 

研究テーマ履歴

EU法の基礎理論

個人研究

EU競走法・通商法

個人研究

WTO法

個人研究

論文

ヨーロッパ対外政策の焦点—EU通商戦略の新展開—(長部重康・田中友義編著)

ジェトロ2000年11月-

地方公共団体における国際協定への対応のあり方に関する調査研究

(財)地方自治研究機構2001年03月-

欧州におけるグローバル経済化と構造改革の課題に関する調査研究

(財)国際貿易投資研究所2001年03月-

法曹人口の増加とあるべき弁護士像—ロースクール構想への視点—

法律時報増刊 シリーズ司法改革Ⅰpp. 107-1262000年04月-

商標権の国際的消尽—シルエット事件判決

貿易と関税48巻5号pp.75-712000年05月-

司法制度と法律家—弁護士法72条問題への視点

月刊司法改革8号pp.14-182000年05月-

法理論教育と法実務教育

月刊司法改革臨時増刊 シリーズ21世紀の司法改革1pp.85-892000年08月-

法曹人口—司法改革の「要」としての役割を期待する

月刊司法改革12号pp.26-302000年09月-

オランダの裁判官制度—裁判官の多様性・独立性、そして国民参加をどのように実現するか

月刊司法改革15号pp.68-732000年12月-

ベルギーの裁判官制度—市民の批判に応える司法改革

月刊司法改革16号pp.52-572001年01月-

企業内(社内)弁護士と弁護士倫理

現代刑事法3巻3号pp.41-482001年02月-

アンチダンピング手続における消費者の権利—欧州消費者連盟事件—

貿易と関税49巻2号pp.92-962001年02月-

ヨーロッパにおける法律職の動向—国境を越える弁護士の移動—

月刊司法改革18号pp.42-462001年03月-

ECにおける国際条約の直接効果—「条約の自動執行性」と「EC法の直接効果」—

早稲田法学76巻3号pp.53-1102001年03月-

裁判所の変化が「法の支配」実現の道—欧州に見る「多様さ」と「参加」

論座63号pp.110-1192000年08月-

ロースクール構想とは何か

世界678号pp.212-2132000年08月-

Trevor. C. Hartley, Constitutiional Problems of the European Union (Hart, 1999)

国際学会雑誌114巻1-2号pp.97-1002001年02月-

●●經濟法—●●單一市場●完成●●法的基盤(崔洪培・葵炯福訳)

図書出版・芝山(韓国)pp.1-3942000年09月-

欧州経済通貨同盟の法的側面

早稲田法学74;4,pp.107-1561999年05月-

国際人権法に見る証拠開示

季刊刑事弁護19,pp.104-1071999年07月-

規制緩和と経済法ーECにおける規制緩和と競争法の強化ー

奥島孝康教授還暦記念第2巻『近代企業法の形成と展開』pp.787-8131999年12月-

現行法曹養成制度の批判的分析における法科大学院論の位置づけ

月刊司法改革3,pp.33-371999年12月-

EU対外関係の法的基礎

EUの対外政策の基本的性格と戦略展開の実態/国際貿易投資研究所pp.17-342000年03月-

国際法務戦略(奥島孝康・堀龍兒編)

早稲田大学出版部pp.21-432000年02月-

EU入門ー誕生から、政治・法律・経済まで

有斐閣pp.11-342000年03月-

行政訴訟論議活性化のために

月刊司法改革2,pp.10-141999年12月-

加盟国権利救済制度の自律性

貿易と関税47;11,pp.80-831999年11月-

大陸法諸国における「法曹一元」的対応

自由と正義49;7,p.341998年07月-

第7章「事後救済措置・遡及的保護(損害賠償その他)」WTO紛争解決手続の改正提案の検討

公正貿易センター1998年04月-

第2章「経済通貨同盟(EMU)の法的諸問題」ユーロ導入と欧州産業競争力の低下

国際貿易投資研究所1999年03月-

法学レッスン(鴨野幸雄他編著)

成文堂1998年09月-

司法制度改革への視点—法曹一元と諸外国の経験

月刊Keidanren11月号 p.301998年11月-

紛争解決手続・手段の諸類型−APECにおける新たな手続の構築に向けて

国際貿易投資研究所/公正貿易センター1996年05月-

EU統合と産業再編の構造(その2)

国際貿易投資研究所1997年03月-

正田彬著「EC独占禁止法」・村上政博著「EC競争法[EU競争法]」

ジュリスト/有斐閣11081997年03月-

EC市場統合と企業活動の法的規制

成文堂1995年06月-

主張制限−主張の提出時期

ガット/WTOの紛争解決における手続法上の諸問題(第4章)/公正貿易センター1995年06月-

ECの水際関連法

平成6年知的財産の裁判外紛争処理に関する調査研究報告書I(第2編2章)/(社)日本機械工業連合会,(財)知的財産研究所1995年05月-

EC競争法の加盟国裁判所による適用

欧州問題研究会報告/(財)世界平和研究所41996年02月-

ECにおけるヨーロッパ人権規約の意義

法と民主主義/日本民主法律家協会3041995年12月-

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:基盤研究(B)

独占禁止法を中心とする経済法の国際的執行に関する経済法学・国際経済法学的研究

2011年-2013年

研究分野:社会法学

配分額:¥22490000

研究種別:

法曹の職域拡大に伴う法曹倫理の展開

2011年-0月-2015年-0月

配分額:¥17940000

研究種別:基盤研究(B)

臨床法学教育の課題と法科大学院教育の再検討

2011年-2014年

研究分野:新領域法学

配分額:¥18980000

研究種別:基盤研究(A)

パワー・シフトの進む国際環境における日EU協力の包括的研究

2011年-2015年

研究分野:基礎法学

配分額:¥42640000

研究種別:基盤研究(A)

支配的地位の濫用規制と不公正取引の規制が切り開く東アジア競争法の新しい地平へ

2010年-2014年

研究分野:社会法学

配分額:¥43030000

研究種別:

多元的法秩序間の調整メカニズムに関する研究─EC法とEFTA法

2009年-0月-2014年-0月

配分額:¥16770000

研究種別:

ヨーロッパ地域における人権(基本権)規範のハーモナイゼーションとその限界

配分額:¥16770000

研究種別:

EUをモデルとする地球公共政策とリスク・マネジメント

配分額:¥3380000

研究種別:基盤研究(A)

法曹養成教育における経験的方法論としての臨床法学教育の研究

2007年-2010年

研究分野:新領域法学

配分額:¥48490000

研究種別:

構造調整をふまえた東アジア経済法の新段階へ:共同体を先取りするモデル競争法の提言

配分額:¥44720000

研究種別:

東アジア地域主義の法制度像-地域法秩序の多層的形成の比較分析

配分額:¥16910000

研究種別:基盤研究(B)

日本法のアイデンティティに関する総合的・比較法的研究-源流の法とグローバル化の法

2002年-2004年

研究分野:基礎法学

配分額:¥11000000

研究種別:国際学術研究

マルチメディアに関する著作権制度の展望

1996年-1997年

配分額:¥5100000

研究種別:

国境を越える立憲主義の成立可能性と国際法・憲法の基本概念

2018年-0月-2022年-0月

配分額:¥40950000

研究種別:

人口減少社会における生活保障のあり方-原発被災地復興支援を題材に-

2016年-0月-2019年-0月

配分額:¥4420000

研究種別:

ASEAN経済共同体構築による加盟国法へのインパクト

2016年-0月-2019年-0月

配分額:¥44460000

研究種別:

法専門職教育の再定義と臨床法学教育の研究

2015年-0月-2019年-0月

配分額:¥15340000

研究種別:

法曹倫理の3元的展開ーー当事者・法曹・専門職自治組織の役割

2015年-0月-2019年-0月

配分額:¥16120000

研究種別:

ヨーロッパにおける多元的法秩序の調整メカニズム―制度設計と「裁判官対話」

2014年-0月-2019年-0月

配分額:¥15990000

研究種別:

経済法、比較・国際経済法とフェアコノミー:自由、公正、責任の競争法秩序

2014年-0月-2018年-0月

配分額:¥30940000

研究種別:

人権条約実施状況の分析を通じた欧州地域秩序の「憲法化」構造の把握

2012年-1月-2015年-0月

配分額:¥25220000

研究種別:

グローバル化に伴う領域横断的法学研究・教育の課題と可能性

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥16120000

研究種別:

「憲法の国際化」と「国際法の憲法化」の交錯下での新たな人権保障システム理論の構築

2015年-0月-2018年-0月

配分額:¥20800000

研究種別:

持続可能な風評対策と放射性物質検査体制に関する実証的研究ー行動経済学による接近

2019年-0月-2022年-0月

配分額:¥10530000

研究種別:

「裁判官対話」の実態とその可能性:ヨーロッパとアジアの視座から

2019年-0月-2023年-0月

配分額:¥16900000

研究種別:

グローバル化時代における憲法秩序の再構築

2019年-0月-2022年-0月

配分額:¥17290000

研究種別:

データ駆動型社会の法に関する領域横断的研究‐デジタルプラットフォームを焦点に

2019年-0月-2024年-0月

配分額:¥39650000

研究資金の受入れ状況

提供機関:文部科学省

リーガル・クリニックによる臨床法学教育に関する理論的・実践的研究2002年-2006年

学内研究制度

特定課題研究

主権国家体系の構造変容に対応する法政策の基礎理論に関する学際的研究

2016年度共同研究者:最上敏樹, 清水章雄

研究成果概要:今日、グローバル・ガバナンスの枠組は揺らぎ、新たな秩序像も明らかでないが、ヨーロッパでは「グローバル立憲主義」論が有力に主張され、立憲主義を基礎に国際社会の新たな枠組形成を探求している。これは、世界の秩序化を推進する魅力的理論だが...今日、グローバル・ガバナンスの枠組は揺らぎ、新たな秩序像も明らかでないが、ヨーロッパでは「グローバル立憲主義」論が有力に主張され、立憲主義を基礎に国際社会の新たな枠組形成を探求している。これは、世界の秩序化を推進する魅力的理論だが、他方ヨーロッパの経験を基礎にグローバルを議論する弱点があり、そのままでは普遍的理論となり得ない。本研究は、同理論に東アジア的要素を注入して脱ヨーロッパ化し、真に普遍的な理論に成長させようとする。そのためには、東アジア・ヨーロッパ双方の研究者による共同作業が不可欠である。2016年度は、同理論の提唱者であるAnne Peters教授を招請してワークショップを開催し、共同討議を核とした研究方法の妥当性を確認でき、その継続により、研究目的を達成できる展望が明らかになった。

共同市場の創設とそこでの公正競争の維持に果たすEC法の役割

1996年度

研究成果概要: 本研究の成果は、「ヨーロッパ経済法」(新世社・1997年7月刊行)として公表されるところとなった。このため、同書の内容を紹介することによって、研究成果の概要に代える。 同書は、欧州共同体の法秩序であるEC法の基本原則を明らかにす... 本研究の成果は、「ヨーロッパ経済法」(新世社・1997年7月刊行)として公表されるところとなった。このため、同書の内容を紹介することによって、研究成果の概要に代える。 同書は、欧州共同体の法秩序であるEC法の基本原則を明らかにする部分と欧州共同体の目的である共同市場の設立に関わる部分より成る。後者は、物・人・サービス・資本という4つの自由移動を共同体内に実現するためにEC条約の条文が欧州裁判所にどのように解釈されてきたかを明らかにする部分である。そして、そのように解釈されたEC法が加盟国法秩序に対してどのような効果を生じるかを研究したのが前者の部分であり、両者を合わせて、EC法による加盟国市場統合の過程を明確にすることができた。 ECにおける市場統合の経験は、他の地域的経済統合、さらにWTOによる貿易投資の自由化の直面する法的諸問題の解決に示唆を与えるものであり、本研究の成果は、今後の国際経済法研究の基礎としての意味を持つと言うことができる。

マーストリヒト条約の改正によるEU法秩序への影響

1997年度

研究成果概要:マーストリヒト条約改正のために1996年3月より開始されたEU加盟国間の政府間会議は、1997年6月に合意に達し、同年10月に正式に改正条約が調印された。同条約は、アムステルダム条約と一般に呼称されている。アムステルダム条約は、E...マーストリヒト条約改正のために1996年3月より開始されたEU加盟国間の政府間会議は、1997年6月に合意に達し、同年10月に正式に改正条約が調印された。同条約は、アムステルダム条約と一般に呼称されている。アムステルダム条約は、ECの意思決定手続の改善(共同決定手続の簡素化・理事会における特定多数決の適用範囲の拡張など)・共通外交安全政策の改正・司法内務協力のうち難民政策に関する部分の共同体化など相当数の成果をあげた。しかし他方、東欧諸国の新規加盟による加盟国数の増加に対する機構改革の点では、なお不十分さを残している。同条約付属の議定書は、加盟国数が20を越える1年前に条約改正の為の政府間会議が再度開催されることを予定しており、更なる条約改正が近い将来行われることは間違いない。 アムステルダム条約の内容をどのように評価するかについての議論には、様々なものがある。不十分ながらもEUによる欧州統合をより進める方向への前進であり、不十分さは全加盟国の同意を必要とするという条約改正の性格から不可避なものであると評価する立場が比較的多いが、他方には、難民政策のEC条約内への取り込みの内容が十分ではないために、既存の共同体法秩序の性格が歪められることにならないかという見解もある。 本研究においては、アムステルダム条約の成立に至る経緯及び条約の内容検討を主として行ってきた。今後は、それらの基礎的研究を前提に、EU/ECの国際機関としての性格への今回の改正の影響を考察していきたい。研究成果の発表1998年3月 (共著)統合ヨーロッパの焦点―ユーロ誕生をにらむ産業再編(ジェトロ)

EU条約を改正するアムステルダム条約の検討

1998年度

研究成果概要: アムステルダム条約は本年(1999年)5月に発効した。これにより従来のマーストリヒト条約による体制は修正され、3月に開始したコソボへの空爆への対応も、この改正された共通外交安全性策によって行われている。 本研究では、まずEUの三... アムステルダム条約は本年(1999年)5月に発効した。これにより従来のマーストリヒト条約による体制は修正され、3月に開始したコソボへの空爆への対応も、この改正された共通外交安全性策によって行われている。 本研究では、まずEUの三本柱の列柱構造自体が、アムステルダム条約によりどのように変容するのかを検討した。第二の柱における一方での特定多数決の拡大と、他方での建設的棄権制・重要な国家利益の主張による特定多数決による採択の阻止の導入、第三の柱における欧州裁判所の管轄権の拡大により、列柱構造はより複雑化した。この結果、従来は、政府間協力として並列的に論じられてきた第二・第三の柱について、さらに両者の法的性格の差違を議論する必要が生じている。 本研究では、次いで第一の柱における機構改革の内容を検討した。ECにおいては、今回の条約改正以前より、意思決定過程の民主的正統性が大きな論点であった。具体的には、理事会が特定多数決による決定を行う場合には、直接的な民主的正統性を持った欧州議会・加盟国議会による統制が制約されることが、「民主主義の赤字」であると意識されてきた。今回の改正では、議会が拒否権を行使できる共同決定手続きの適用範囲が拡大するとともに、その内容が簡易化され、欧州議会の権限が拡大した。この他、EC各機関の情報公開など透明性も増加した。また、加盟国議会の役割への配慮も見られる。その意味で、「赤字」の程度は減少した。しかし、理事会と議会に決定権限が分有する構造自体に変化はなく、そのような権限の分有をどう正当化するか、換言すれば、分有を前提として、議会の権限強化によって、最終的に「赤字」が解消するかどうかが、理論的課題として残る。今回の検討により明らかになった問題点は、さらに今後の研究の中で追究して行きたい。

ECと加盟国の権限配分―「EC法の優位」と専占理論―

2000年度

研究成果概要: ECは、加盟国より国家主権の一部を移譲されて成立した組織であると通常説明されている。本課題は、このECに移譲されたと加盟国に残された権限との関係を法的に考察することを目的としたものである。両者の権限関係を考察するためには、ECが... ECは、加盟国より国家主権の一部を移譲されて成立した組織であると通常説明されている。本課題は、このECに移譲されたと加盟国に残された権限との関係を法的に考察することを目的としたものである。両者の権限関係を考察するためには、ECが有する権限が、どのような性質を有するものであるかをまず明らかにする必要がある。そこで、ECの対外的な権限を素材にして、権限の性質を概観したのが、『ヨーロッパ対外政策の焦点』所収の「EU対外関係の法的基礎」という論文であり、ECの権限が排他的権限と競合的権限という二種類に区分されること、通商政策の権限は排他的権限であることを明確にした。しかし、本論文は出発点としての概念の整理を行ったに止まり、それだけではECと加盟国の権限関係は、未だ明確ではない。そこで、次に権利主体として国際社会に登場しているECの位置を明らかにするために、ECが当事者となっている国際条約の「直接効果」に関する欧州裁判所の判例を検討した。これが、早稲田法学に掲載した「ECにおける国際条約の直接効果―「条約の自動執行性」と「EC法の直接効果」―」である。国際条約の直接効果は、EC法の直接効果と同一レベルで議論されることが少なくない。しかし本論文は、ECが独自の国際法主体性を持つ以上、EC内部の法であるEC法の直接効果と、ECと域外第三国との間に締結された国際条約の直接効果は、理論的には同視できないことを証明しようとしたものであり、不十分ながらその目的を達成することができたと考える。今後は、これらの成果を前提にして、さらにEC法の優位と専占理論の関係を深めていく予定である。

自由貿易協定の法的検討

2001年度

研究成果概要: 1990年代以降、特にWTOの創設後、世界の各地域において、自由貿易協定の締結による地域経済統合を推進する動きが活発化し、その傾向は東アジアにおいても例外ではなく、日本も日本・シンガポール経済連携協定の締結を契機に、そのような動... 1990年代以降、特にWTOの創設後、世界の各地域において、自由貿易協定の締結による地域経済統合を推進する動きが活発化し、その傾向は東アジアにおいても例外ではなく、日本も日本・シンガポール経済連携協定の締結を契機に、そのような動きに参画している。このような地域経済統合については、経済的な観点から議論されることが多いが、法的な観点からも様々な問題がある。すなわち、そもそも地域経済統合を国際法を中心とした法的手段を利用して進めることにどのような意義かあるのか、また地域経済統合とWTOとの関係をどのように理解するか、より具体的には、二国間FTAを利用した地域統合の推進は、マルチの貿易自由化を目的とするWTOを推進する役割を果すのか、それを阻害する役割を果すのか等の問題である。また、自由貿易協定において規定される内容についても、様々な問題がある。 このような課題を明らかにするためには、過去に締結された自由貿易協定の内容とともに、現在締結されようとしているアジアにおける自由貿易協定の内容を合わせて検討する必要がある。これらの検討からは、単に事実上の経済関係を推進するだけではなく、それを法を利用して制度化することの重要性を窺うことができる。 

欧州連合(EU)法の憲法化―基本条約改正とEUの法的性格の変化―

2002年度

研究成果概要: 本研究においては、2つの視点から、EUの憲法化と言われる現象を考察した。第一に、1980年代の一連の基本条約改正の結果として、加盟国からECに移譲された権限の内容を詳細に検討した。一見すると多くの領域においてECの権限行使が可能... 本研究においては、2つの視点から、EUの憲法化と言われる現象を考察した。第一に、1980年代の一連の基本条約改正の結果として、加盟国からECに移譲された権限の内容を詳細に検討した。一見すると多くの領域においてECの権限行使が可能となっているが、その内容をさらに検討すると、必ずしも加盟国の国家主権と正面から対立するものではないEC権限も少なくなく、単純なゼロサムゲームが、ECと加盟国という垂直的な関係において行われているとは評価できない。第二に、それらのEC権限行使に適用される「補完性の原則」を検討した。1993年に発効したEU条約は、「補完性の原則」を新たに導入した。補完性の原則の意義については、様々な見解が対立するが、実定法的にはEC権限行使を制約する原理であると評価せざるを得ず、ECに移譲された諸権限の行使は、同原則導入以前より抑制されることになる。もっとも、司法審査が十分に機能しておらず、その意味で抑制原理としての機能に限界があることも明らかと成った。 現在EUは、憲法条約制定に向かった議論を煮詰めており、憲法化の過程は、一層進行するように見える。しかし他方で、1990年代における進展が、単純なEUの国家化ではないことを明らかにした本研究の成果は、今後のEUにおける変化を分析する際に、無視することの出来ない視点を提供することになるだろう。

地域経済統合の法的検討-EU法の発展と日本の課題-

2003年度

研究成果概要: 地域経済統合、特に自由貿易協定を利用した地域経済協力の進展は、東アジアにおいても顕著である。法的観点からの議論は、これまで必ずしも多くなかった。最近、日本でも東アジア共同体に関する議論が開始されているが、なお法的な検討は不十分で... 地域経済統合、特に自由貿易協定を利用した地域経済協力の進展は、東アジアにおいても顕著である。法的観点からの議論は、これまで必ずしも多くなかった。最近、日本でも東アジア共同体に関する議論が開始されているが、なお法的な検討は不十分であることに変化はない。しかし、NAFTAの締結に際してアメリカでは主権論争があったように、FTAは本来きわめて法的な現象である。そして、東アジアの多くの国がWTOに既に加盟し、その司法化された紛争解決手続きを利用していることが示すように、この地域においても法化の傾向は顕著である。東アジア地域の諸国間で締結されたFTAの中に、法的に整備された紛争解決制度を備えるものもみられるようになっていることもそれを示唆している。それでは、地域経済統合を法化させる程度は、どのように考えるべきであろうか。東アジア地域は、これまでソフトな法制度化が進められてきた地域であり、法制度化には馴染まない地域であるとの意見は少なくない。しかし、既にWTOに加盟し、WTOの司法化された紛争解決手続きを受け入れている以上、東アジアにおいても、WTOと同レベルの法制度化、具体的には司法化された紛争解決手続きを地域統合においても実現することは容易であるはずである。但し、この場合、WTOとFTA両者の紛争解決手続きがリンクしていないために、両者において異なる解釈が発展する可能性があり、両者の整合性に対する配慮が求められることになる。この点では、EUが締結しているFTAが参考になり、両者において一貫した法解釈が発展することを担保するために必要な幾つかの方法を示している。 そもそも、EUにおける地域統合の進展を検討すれば、法制度を利用した統合が、政治的合意の制度化に止まらず、法制度内部のダイナミクスが、統合自体の推進力を生み出す可能性のあることが理解できる。その意味で、統合に果す法の役割を軽視することはできない。

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
EU法 I法学部2019春学期
EU法 II法学部2019秋学期
災害と法 ―福島復興と早稲田大学―法学部2019秋学期
主専攻法学演習(国際取引法) B (春)法学部2019春学期
主専攻法学演習(国際取引法) B (秋)法学部2019秋学期
主専攻法学演習論文(国際取引法) B法学部2019秋学期
国際取引法研究I(須網)大学院法学研究科2019春学期
国際取引法研究II(須網)大学院法学研究科2019秋学期
比較環境法研究(1)(須網)大学院法学研究科2019春学期
Seminar on Thesis Methodology大学院法学研究科2019
法曹倫理 A大学院法務研究科2019春学期
法曹倫理 B大学院法務研究科2019春学期
法曹倫理 C大学院法務研究科2019春学期
法曹倫理 D大学院法務研究科2019春学期
比較環境法大学院法務研究科2019春学期
外国法基礎(EU法)大学院法務研究科2019秋学期
EU政治経済統合のガバナンスと国際公共政策 1グローバルエデュケーションセンター2019秋クォーター