氏名

カワギシ ノリカズ

川岸 令和

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0129644/)

所属

(政治経済学部)

連絡先

メールアドレス

メールアドレス
nkawagis@waseda.jp

URL等

研究者番号
10224742

本属以外の学内所属

兼担

政治経済学術院(大学院政治学研究科)

商学学術院(商学部)

法学学術院(法学部)

法学学術院(大学院法務研究科)

学内研究所等

現代政治経済研究所

兼任研究員 1989年-

20世紀メディア研究所

研究所員 2010年-2013年

アメリカ政治経済研究所

研究所員 2012年-2014年

アメリカ政治経済研究所

研究所員 2015年-2015年

学歴・学位

学歴

-1993年 イェール大学 ロー・スクール LL.M.プログラム
-2004年 イェール大学 ロー・スクール J.S.D.プログラム

学位

J.S.D. 課程 イェール大学

所属学協会

日本公法学会

日米法学会

比較法学会

宗教法学会

政治思想学会

日本政治学会

アメリカ学会

American Political Science Association

研究分野

キーワード

憲法学

科研費分類

社会科学 / 法学 / 公法学

研究テーマ履歴

日本国憲法制定をめぐるパブリック・ディスコースの研究

個人研究

熟慮に基づく討議デモクラシーと表現の自由

個人研究

アメリカ合衆国における表現の自由の歴史

個人研究

論文

Freedom of the Press

Norikazu Kawagishi

Rüdiger Wolfrum, Frauke Lachenmann, and Rainer Grote eds., Max Planck Encyclopedia of Comparative Constitutional Law, Oxford University Press on line査読有り2018年10月-

放送の二本立て体制とNHK受信料

川岸令和

法学教室(454)p.52 - 582018年07月-

比較衡量論――憲法上の権利の理解の深化に向けて

川岸令和

山本龍彦・大林啓吾編『違憲審査基準――アメリカ憲法判例の現在』弘文堂p.91 - 1232018年04月-

戦後憲法価値の実現――田中二郎

川岸令和

渡辺康行・木下智史・尾形健編『憲法学からみた最高裁判所裁判官 70年の軌跡』日本評論社p.111 - 1242017年08月-

法曹一元的理念の体現――大野正男

川岸令和

渡辺康行・木下智史・尾形健編『憲法学からみた最高裁判所裁判官 70年の軌跡』日本評論社p.255 - 2682017年08月-

リベラル・デモクラシーと裁判所――違憲審査の活性化に向けて

川岸令和

樋口陽一・中島徹・長谷部恭男『憲法の尊厳――奥平憲法学の継承と展開』日本評論社p.401 - 4242017年05月-

The Judiciary

Norikazu Kawagishi

査読有り2017年04月-

§14

川岸令和

長谷部恭男編『注釈日本国憲法(2) 国民の権利及び義務(1)§§10~24』有斐閣p.161 - 2132017年01月-

§24

川岸令和

長谷部恭男編『注釈日本国憲法(2) 国民の権利及び義務(1)§§10~24』有斐閣p.495 - 5182017年01月-

立憲主義のディレンマ――アメリカ合衆国の場合

川岸令和

駒村圭吾・待鳥 聡史編『「憲法改正」の比較政治学』弘文堂p.141 - 1692016年06月-

A Note on Privacy

Norikazu Kawagishi

Anthony P. Newell & Mark Jewel eds., Language, Economics, and Politics: 12 Perspectives 早稲田大学出版部p.107 - 1172016年04月-

選挙資金規制についての一考察――制度と権利の狭間で

川岸令和

岡田信弘・笹田栄司・長谷部恭男編『憲法の基底と憲法論――思想・制度・運用――高見勝利先生古稀記念』信山社p.439 - 4692015年05月-

災害と情報――東日本大震災を契機として

川岸令和

鈴木庸夫編『大規模災害と行政活動』日本評論社査読有りp.69 - 1092015年03月-

情報の自由と震災復興後の民主的意思形成

川岸令和

鎌田薫監修・早稲田大学・震災復興研究論集編集委員会編『震災後に考える 東日本大震災と向きあう92の分析と提言』早稲田大学出版部p.485 - 4962015年03月-

Toward a More Responsive Judiciary: Courts and Judicial Power in Japan

Jiun-rong Yeh & Wen-Chen Chang eds, Asian Courts in Context, Cambridge University Pressp.77 - 1112015年01月-

災害と情報

川岸令和

公法研究(76)p.171 - 1832014年10月-

嫡出性に基づく法定相続分差別違憲判断

法学教室 別冊付録 判例セレクト 2013[Ⅰ](401)p.3 - 32014年02月-

集会の自由と市民会館の使用不許可――泉佐野市民会館事件

川岸令和

長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿編『憲法判例百選Ⅰ[第6版]』有斐閣p.182 - 1832013年11月-

Japanese Supreme Court: An Introduction

Norikazu Kawagishi

National Taiwan University Law Review査読有り8(1)p.234-244 - 255-2582013年03月-

情報の自由で豊かな流通に基づく自省的社会へ

川岸令和

齋藤純一・川岸令和・今井亮祐『原発政策を考える3つの視点 災害復興の政治経済学を求めて③』早稲田大学出版部p.25 - 642013年02月-

ユビキタス時代の表現の自由

川岸令和

アメリカ法2012(1)p.21 - 332012年12月-

経済的デュー・プロセス条項(1)[Lochner v. New York]

川岸令和

樋口範雄・柿嶋美子・浅香吉幹・岩田太編『アメリカ法判例百選』有斐閣p.90 - 912012年12月-

立憲主義

川岸令和

法学セミナーp.2 - 42012年05月-

身近な表現の自由の擁護のために

川岸令和

法律時報84(5)p.31 - 352012年05月-

違憲裁判の影響力――司法に優位についての覚書

川岸令和

戸松秀典・野坂泰司編『憲法訴訟の現状分析』有斐閣p.90 - 1142012年03月-

政権交代――アメリカ合衆国の場合

川岸令和

全国憲法研究会編『憲法問題』(22)p.7 - 202011年05月-

表現の事前抑制と検閲――表現の自由の源流、そしてその擁護のために

川岸令和

駒村圭吾・鈴木秀美編著『表現の自由Ⅰ――状況へ』尚学社p.161 - 1962011年05月-

葛飾区政党ビラ配布事件

川岸令和

法学教室 別冊付録 判例セレクト2011[Ⅰ](365)2011年02月-

人権擁護法案をめぐる諸問題

川岸令和

」齋藤純一編『講座人権論の再定位 第4巻 人権の実現』法律文化社p.50 - 802011年01月-

プライバシー権とは何のための権利なのか

川岸令和

阪口正二郎編『自由への問い第3巻 公共性 自由が/自由を可能にする秩序』岩波書店p.79 - 1082010年01月-

司法権の概念の再構成に向けて

川岸令和

法律時報81(5)p.69 - 732009年05月-

表現の機会を求めて――アクセスが沈黙を呼ぶパラドクスを超えられるか

川岸令和

長谷部恭男・中島徹編『憲法の理論を求めて――奥平憲法学の継承と展開』日本評論社p.63 - 922009年05月-

刑事裁判とは異なる報道の役割に期待――各社の指針を読んで

川岸令和

新聞研究(693)p.30 - 332009年04月-

裁判員制度と報道の在り方――憲法の視点から

川岸令和

刑事法ジャーナル(15)p.38 - 442009年03月-

公物管理権と集会の自由

大石眞・石川健治編『憲法の争点』有斐閣p.138 - 1392008年12月-

自由で豊かな情報の流れのために――民主社会における新聞の存在基盤

川岸令和

日本新聞協会『新聞研究』別冊『新聞の公共性と事件報道――裁判員制度、取材源秘匿から考える』p.4 - 82008年08月-

司法情報へのアクセスと裁判員制度――国民主権のために必要な情報の流通

日本新聞協会『新聞研究』別冊『新聞の公共性と事件報道――裁判員制度、取材源秘匿から考える』p.23 - 262008年08月-

砂上の楼閣に建つ表現の自由――立川反戦ビラ事件最高裁判決に寄せて

川岸令和

法学セミナー(643)p.4 - 52008年07月-

執行権と大統領制――単一執行権論と単独主義をめぐって

川岸令和

ジュリスト(1356号)p.66 - 742008年05月-

表現の自由のジレンマ

川岸令和

自由人権協会編『市民的自由の広がり――JCLU人権と60年』新評論p.211 - 2262007年11月-

緊急事態と憲法――アメリカ合衆国における議論を参考にして

川岸令和

憲法理論研究会編『憲法の変動と改憲問題』敬文堂p.89 - 1122007年10月-

国民主権とデモクラシー

川岸令和

杉田敦編『岩波講座 憲法3 ネーションと市民』岩波書店p.3 - 282007年06月-

The Birth of Judicial Review in Japan

Norikazu Kawagishi

International Journal of Constitutional Law5p.308 - 3312007年04月-

政党ビラの配布と住居侵入罪の成否

川岸令和

法学教室号 別冊付録 判例セレクト2006(318)p.9 - 92007年03月-

集会の自由と市民会館の使用不許可――泉佐野市民会館事件

川岸令和

高橋和之・長谷部恭男・石川健治編『別冊ジュリスト 憲法判例百選Ⅰ 第5版』有斐閣p.178 - 1792007年02月-

表現の自由とその限界

川岸令和

芹田健太郎・棟居快行・薬師寺公夫・坂元茂樹編集代表『講座国際人権法2 国際人権規範の形成と展開』信山社p.263 - 2902006年11月-

表現の自由とその制約——憲法学の立場から

川岸令和

国際人権(17)p.28 - 332006年10月-

市民的自由としての表現の自由

川岸令和

法律時報編集部編『新たな監視社会と市民的自由の現在』日本評論社p.12 - 182006年10月-

自由なメディアとしての新聞の機能――求められる機能を果たす覚悟はあるか

川岸令和

新聞研究(658)p.18 - 212006年05月-

地方公共団体による記者クラブへの便宜供与――京都市記者クラブ訴訟

川岸令和

堀部政男・長谷部恭男編『別冊ジュリスト メディア判例百選』有斐閣p.20 - 212005年12月-

表現の自由と人格権と――『文春事件』の衝撃

川岸令和

藤野寛・斎藤純一編『表現の<リミット>』ナカニシヤ出版p.237 - 2632005年06月-

The Failure of the Japanese Government to Revolutionize the Constitution

Norikazu Kawagishi

The Waseda Journal of Political Science and Economics(359)p.105 - 1342005年-

An Unfinished Constitutional Revolution: Toward a New Understanding of the Constitution of Japan

The Waseda Journal of Political Science and Economics3552004年-

The Constitution of Japan: An Unfinished Revolution

Yale Law School2003年11月-

憲法と政治思想の対話

新評論2002年07月-

経済的自由

法学教室 有斐閣260号2002年05月-

モデル小説と名誉・プライバシー

法学セミナー 日本評論社553号2001年01月-

公の施設と集会の自由

法学セミナー 日本評論社553号2001年01月-

アメリカ合衆国における弾劾制度——クリントン大統領事件を契機として——

弾劾裁判所報 裁判官弾劾裁判所事務局編集・発行2000年号2000年07月-

ロナルド・ドゥオーキン著 石山文彦訳 『自由の法——米国憲法の道徳的解釈』(木鐸社、1999年)

週刊読書人2000年03月-

現代立憲主義の一局面——項目別拒否権と権力分立制——

早稲田政治経済学雑誌第341号;331−366頁2000年01月-

集会の自由と市民会館の不使用——泉佐野市民会館事件

芦部信喜・高橋和之・長谷部恭男編『憲法判例百選Ⅰ』(有斐閣)2000年-

現代デモクラシーと熟慮(deliberation)プロセス——現代世論形成の一側面

日本マス・コミュニケーション学会1999年度秋季研究発表会ワークショップ1999年11月-

公物管理権と集会の自由

高橋和之・大石眞編『憲法の争点』第3版 有斐閣120-121頁1999年06月-

内田満編『現代日本政治小事典』

ブレーン社1999年06月-

インターネット

法学教室 有斐閣224号;20-23頁1999年05月-

裁判官と表現の自由—アメリカの経験を通して考える

ジュリスト/有斐閣1150;pp.17-241999年02月-

国会議員の国会内での名誉毀損的発言と国家賠償責任

法学教室210号別冊付録判例セレクト'97/有斐閣2101998年03月-

Freedom of Speech and Its Republican Values: Toward a Deliberative Democracy

Waseda Political StudiesXXX pp.53-801998年-

営利的言論の規制と第1修正 Central Hudson Gas & Electric Corp. v. Public Service Commission of New York, 477 U.S. 557(1980)

憲法訴訟研究会 芦部信喜編 『アメリカ憲法判例』/有斐閣1998年-

デイヴィット・トレンド編 佐藤正志・飯島昇藏・金田耕一訳者代表 『ラディカル・デモクラシー』

三嶺書房1998年-

Bruce Ackerman & Neal Katyal, Our Unconventional Founding, 62 U. CHI. L. REV. 475-573(1995)

アメリカ法/日米法学会1996-21997年03月-

金員は言論か?−Buckley v. Valeo事件の上告理由を中心にして

早稲田政治経済学雑誌/早稲田政治経済学会3291997年01月-

匿名の政治文書配布禁止が第一修正に違反するとされた事例−McIntyre v. Ohio Elections Commission, 115 S. Ct. 1511(1995)−

ジュリスト/有斐閣10991996年10月-

自由の構成としての憲法−熟慮に基づく討議デモクラシーの可能性−

早稲田政治経済学雑誌/早稲田政治経済学会3281996年10月-

言論の自由と熟慮に基づく討議デモクラシー−その予備的考察

早稲田政治経済学雑誌/早稲田政治経済学会3241995年10月-

書籍等出版物

憲法 第4版

川岸令和・遠藤美奈・君塚正臣・藤井樹也・高橋義人

青林書院2016年 03月-

ジェレミー・ウォルドロン『ヘイト・スピーチという危害』

谷澤正嗣・川岸令和共訳 

みすず書房2015年 04月-

ブルース・アッカマン ジェイムズ・S・フィシュキン 『熟議の日—普通の市民が主権者になるために』

川岸令和・谷澤正嗣・青山豊共訳

早稲田大学出版部2014年 12月-

武田徹・藤田真文・山田健太監修『ジャーナリズム事典』

小黒純、川岸令和、土屋礼子、林香里、水島久光 編集委員

三省堂2014年 06月-

憲法 第3版

川岸令和・遠藤美奈・君塚正臣・藤井樹也・高橋義人

青林書院2011年 11月-

立憲主義の政治経済学

藪下史郎監修、川岸令和編

東洋経済新報社2008年 03月-

憲法 新版

青林書院2005年 03月-

憲法と政治思想の対話――デモクラシーの広がりと深まりのために――

川岸令和・飯島昇藏共編著

新評論2002年 07月-

憲法

川岸令和・遠藤美奈・君塚正臣・藤井樹也・高橋義人

青林書院2002年 04月-

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:

ポスト3.11における自省的社会の構想--情報の自由の観点から

2014年-0月-2017年-0月

配分額:¥2600000

研究種別:基盤研究(B)

危機のアメリカ「選挙デモクラシー」:社会経済変化と政治的対応

2011年-2014年

研究分野:政治学

配分額:¥17420000

研究種別:基盤研究(B)

占領期日本の情報空間-検閲とインテリジェンス

2011年-2014年

研究分野:政治学

配分額:¥17160000

研究種別:

公共性の政治経済学:経済学・政治学・法学の協同による新たな理論構築

配分額:¥4420000

研究種別:

欧米憲法理論のアジアへの導入とその展開―日本・台湾憲法学の比較憲法的研究

2009年-0月-2013年-0月

配分額:¥13910000

研究種別:基盤研究(C)

トクヴィルと20世紀の政治理論-自由民主主義の形成についての思想史的研究-

2006年-2007年

研究分野:政治学

配分額:¥2940000

研究種別:基盤研究(C)

社会的正義の政治経済学をめざして:経済学・政治学・法学による総合的研究

2006年-2008年

研究分野:理論経済学

配分額:¥4130000

研究種別:基盤研究(C)

トクヴィルとデモクラシーの二つのモデル〜米仏政治文化の比較思想史的研究

2004年-2005年

研究分野:政治学

配分額:¥3500000

研究種別:基盤研究(C)

政治経済学の再構築をめざして:経済学・政治学・法学による理念と制度の総合的研究

2003年-2005年

研究分野:理論経済学

配分額:¥3500000

研究種別:

高齢化時代における医療政策―生命倫理と予算制約

配分額:¥3400000

研究種別:

アメリカ憲法判例の総合的分析に基づく憲法訴訟の研究

配分額:¥2400000

研究種別:

公共性の総合的規範理論の構築をめざして:経済学、政治学、法学の協同

2012年-0月-2015年-0月

配分額:¥5070000

学内研究制度

特定課題研究

自省的な社会の憲法秩序を構想する--表現の自由の視点から

2017年度

研究成果概要: 本研究は、情報の豊富で自由な流通がもたらす討議され熟慮された意見が公共の意思決定の基礎とされる自省的な社会の憲法秩序を理論的かつ実践的に構想することを目的としている。まずプレスの自由について、比較憲法的な考察を進めた。インターネ... 本研究は、情報の豊富で自由な流通がもたらす討議され熟慮された意見が公共の意思決定の基礎とされる自省的な社会の憲法秩序を理論的かつ実践的に構想することを目的としている。まずプレスの自由について、比較憲法的な考察を進めた。インターネット時代には専門家としてのジャーナリストのあり方を探求することが必須となる。次にヘイトスピーチ規制については、刑罰による規制よりも対抗言論方式の政策の実施を検討すべきとの考えに至り、その具体化を進めているところである。さらに、自省的な社会の構成には、多数決主義的でない意思決定過程の確保も重要であり、そのひとつの経路として違憲審査制があり、その観点から検討を開始した。

アメリカ合衆国憲法の構造と言論の自由-1798年反政府活動取締法を中心に-

1997年度

研究成果概要:本研究は、言論の自由を合衆国憲法体制のなかに位置づけて考察するとの立場から、1798年の反政府活動取締法(Sedition Act of 1798)をめぐる論争の検討を通じて、合衆国憲法制定直後の言論の自由のあり様を解明しようとす...本研究は、言論の自由を合衆国憲法体制のなかに位置づけて考察するとの立場から、1798年の反政府活動取締法(Sedition Act of 1798)をめぐる論争の検討を通じて、合衆国憲法制定直後の言論の自由のあり様を解明しようとする試みである。 合衆国憲法の制定そのものが「熟慮と選択」に値するとした説得の結果であり、この憲法体制は出発時点から言論の自由と密接に関連していた。本研究の中心的対象である反政府活動取締法は、連邦派と共和派の政治的対立のなかで制定された。それは野党による政権党批判の封殺を狙ったものであり、その目的に沿って執行された。共和派系の新聞関係者を中心に約25名が本法に基づき逮捕され、10名が有罪となった。しかし、結局、1800年の大統領選挙はThomas Jefferson率いる共和派の勝利に帰し、時限法であった本法は失効した。1800年の革命とも呼ばれるこの平和的政権交代を生んだ選挙は、敵対者の言論の抑圧は有権者の説得に寄与しないという教訓を残した。 これら反政府活動取締法をめぐる一連の出来事は、一方で、デモクラシーにおける言論の自由の不可欠性を象徴的に示すものであり、合衆国憲法体制のもとでの、コモン・ロー上の伝統的な言論の自由解釈-言論の自由の保障は事前抑制からの解放だけを意味する-からの離脱の開始点と把握される。つまり、「ヴァジニア決議」や「1800年のレポート」に示されたJames Madisonの人民主権の立場からの言論の自由の擁護論が内包する新規さが鮮明になる。ただし、本紛争は、他方で、合衆国レヴェルでは未だ司法審査制は確立していなかったが故に、第一修正それ自体よりも憲法の構造全体こそが言論の自由の保障に資したことをも明らかにする。すなわち、合衆国政府の権限列挙主義・連邦制・権力分立制等の政治構造が、人民主権論に呼応する形で、言論の自由を擁護するのに与って力があった。まさにフェデラリスト・ペーパーで論じられていたように、「広大な共和国」構想は自由に根ざした公共の空間を維持するの大いに裨益したのであった。Warren Court時代に代表される今世紀のリベラルな言論の自由解釈とは異なった、共和主義的な公的自由としての言論の自由像が浮かび上がってくる。 これまでの研究で得られた以上のような基本的分析枠組みに基づき、William Duane, Thomas Cooper, James Callender等共和派系の新聞編集者が被告人となった具体的事件がどのように推移したのか、今後更に詳細に解明したい。また、触れられることの少ない共和派政権下での同種の政府批判言論がどのように処理されたかについても検討を加えたい。できるだけ近い将来に、本研究の成果を政治経済学雑誌他に発表したいと考えている。

海外研究活動

研究課題名: 情報の自由で豊かな流通に基づく自省的社会の構築に向けて

2015年04月-2016年09月

機関: アムステルダム大学(オランダ王国)

研究課題名: 表現の自由と熟慮に基づく討議デモクラシーの構成

2001年09月-2003年09月

機関: イェール大学ロースクール(アメリカ)

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
総合講座 (経済環境の変化と業種の将来像)政治経済学部2019秋学期
表現の自由の基礎理論 01政治経済学部2019秋学期
憲法 01政治経済学部2019春学期
プレ政治学演習 (川岸令和)政治経済学部2019冬クォーター
政治学演習 I (川岸令和)政治経済学部2019春学期
政治学演習 II (川岸令和)政治経済学部2019秋学期
政治学演習 III (川岸令和)政治経済学部2019春学期
政治学演習 IV (川岸令和)政治経済学部2019秋学期
政治学演習論文 (川岸令和)政治経済学部2019春学期
政治学演習論文 (川岸令和)政治経済学部2019秋学期
Constitutionalism 01政治経済学部2019春学期
憲法専門研究セミナーA(PS,J,PM:川岸令和)大学院政治学研究科2019春学期
憲法専門研究セミナーB(PS,J,PM:川岸令和)大学院政治学研究科2019秋学期
表現の自由の基礎理論(川岸令和)大学院政治学研究科2019秋学期
憲法理論(PS,J,PM:川岸令和)大学院政治学研究科2019秋学期
憲法専門研究セミナー(博士:川岸令和)大学院政治学研究科2019春学期
憲法専門研究セミナー(博士:川岸令和)大学院政治学研究科2019秋学期
憲法総合 Q大学院法務研究科2019秋学期