氏名

シライシ ダイ

白石 大

職名

教授 (https://researchmap.jp/read0136343/)

所属

(大学院法務研究科)

連絡先

URL等

研究者番号
90453985

本属以外の学内所属

兼担

法学学術院(大学院法学研究科)

法学学術院(法学部)

商学学術院(商学部)

政治経済学術院(政治経済学部)

学歴・学位

学歴

1989年04月-1993年03月 京都大学 法学部
2000年08月-2002年05月 デューク大学 フュークア経営大学院
2004年04月-2007年03月 早稲田大学 大学院法務研究科 法務専攻
2007年04月-2010年03月 早稲田大学 大学院法学研究科 民事法専攻

学位

博士(法学) 課程 早稲田大学 民事法学

法務博士 課程 早稲田大学

経営学修士 課程 デューク大学(アメリカ合衆国)

経歴

2007年04月-2010年03月早稲田大学法学学術院 助手
2010年04月-2013年03月早稲田大学大学院法務研究科 助教
2013年04月-2018年03月早稲田大学大学院法務研究科 准教授
2018年04月-早稲田大学大学院法務研究科 教授

所属学協会

日本私法学会

金融法学会

日仏法学会

日本登記法学会 理事

受賞

民事紛争処理研究基金 倒産・再生法制研究奨励金懸賞論文(トリプルアイ高木賞)学生部門

2011年06月

研究分野

キーワード

債権法、金融担保法、倒産実体法

科研費分類

社会科学 / 法学 / 民事法学

研究テーマ履歴

将来債権譲渡の法的構造・将来債権譲渡の効力の及ぶ範囲

研究テーマのキーワード:債権の発生時期、将来債権譲渡の対抗要件

個人研究

2013年-2015年大陸法に根ざした循環型動産・債権担保法制の構築

研究テーマのキーワード:ABL、集合動産譲渡担保、将来債権譲渡担保

個人研究

2013年-未発生の客体を対象とする譲渡の法的構造に関する基礎研究

研究テーマのキーワード:将来債権譲渡、対抗要件

個人研究

論文

遺産分割前の預貯金債権の行使に関する理論的問題の整理

白石 大

金融法務事情(2114)p.34 - 402019年05月-

弁護士の広告と消費者保護

白石 大

ジュリスト(1532)p.71 - 712019年05月-

種類物売買における買主受領前の目的物の滅失とその責任

千葉恵美子=田高寛貴=白石 大

法学教室(463)p.140 - 1462019年04月-

動産・債権譲渡登記の現状と課題

白石 大

月刊登記情報(689)p.15 - 232019年04月-

動産譲渡登記をめぐる諸問題の一考察

白石 大

道垣内弘人・片山直也・山口斉昭・青木則幸編『社会の発展と民法学〔上巻〕—近江幸治先生古稀記念論文集ー』(成文堂)p.313 - 3282019年01月-

《座談会》改正相続法の金融実務への影響

潮見佳男=白石 大=藤原彰吾=堂薗幹一郎=増田勝久

金融法務事情(2100)p.6 - 292018年10月-

債権譲渡の対抗要件制度に関する法改正の日仏比較

白石 大

安永正昭=鎌田 薫=能見善久監修『債権法改正と民法学Ⅱ 債権総論・契約(1)』(商事法務)p.211 - 2442018年09月-

集合動産譲渡担保と所有権留保の優劣―東京高判平29.3.9の検討―

白石 大

金融法務事情(2096)p.6 - 142018年08月-

輸入商品の貸渡しと信用状発行銀行の譲渡担保権の帰趨―最二小決平29.5.10を受けて

白石 大

判例秘書ジャーナル(文献番号HJ100031)p.1 - 82018年07月-

link

債権譲渡と相殺

白石 大

千葉恵美子・潮見佳男・片山直也編『Law Practice 民法Ⅱ〔第4版〕』(商事法務)p.263 - 2692018年06月-

預貯金債権の共同相続(最大決平成28・12・19)

白石 大

水野紀子・大村敦志編『民法判例百選Ⅲ[第2版]』(別冊ジュリスト239号)p.134 - 1352018年03月-

債権譲渡制限特約に関する法改正の日仏比較

白石 大

瀬川信久先生・吉田克己先生古稀記念論文集『社会の変容と民法の課題〔上巻〕』(成文堂)p.529 - 5492018年03月-

他人物の譲渡にかかる動産譲渡登記の効力(広島高判平成23・4・26)

白石 大

月刊登記情報(676)p.54 - 592018年03月-

抵当権の登記がある不動産の買主が民法577条1項前段に基づく代金支払拒絶をしたのに対し、同項後段に基づく抵当権消滅請求をすべき旨の売主の請求は認めなかったが、民法578条に基づく売主の供託請求を認め、代金の供託と不動産の引渡しは同時履行の関係に立つとした事例(大阪地判平成28・7・27)

白石 大

判例時報(2356)p.159 - 1642018年03月-

民法改正と債権譲渡法制の変革―「異議をとどめない承諾」の廃止と抗弁放棄の意思表示

池田眞朗=鎌田 薫=白石 大=田高寛貴

法学教室(450)p.154 - 1602018年03月-

貸金債権の支払督促による保証債務の消滅時効の中断(最判平成29・3・13)

白石 大

民商法雑誌153(6)p.1053 - 10572018年02月-

[座談会]民法学のなやみ(下)-「民法理論の対話と創造」を振り返って

藤澤治奈=白石 大=荻野奈緒=齋藤由起=高 秀成=水津太郎=鳥山泰志=根本尚徳=伊藤栄寿=山城一真

法律時報90(2)p.105 - 1152018年02月-

[座談会]民法学のなやみ(上)-「民法理論の対話と創造」を振り返って

藤澤治奈=白石 大=荻野奈緒=齋藤由起=高 秀成=水津太郎=鳥山泰志=根本尚徳=伊藤栄寿=山城一真

法律時報90(1)p.101 - 1112018年01月-

新時代の金融法務教育―債権法改正を受けて―

白石 大

金融法務事情(2081)p.32 - 332018年01月-

相続による債権・債務の承継―預貯金債権の共同相続を中心に

白石 大

法律時報89(11)p.18 - 232017年10月-

保証―保証意思の明確性の確保(特集/債権法改正の要点)

白石 大

ジュリスト(1511)p.34 - 392017年10月-

フランスにおけるクレジットカード決済をめぐる法状況

白石 大

現代消費者法(36)p.24 - 292017年09月-

契約譲渡

フローラン・ロワゾー=ドゥ=グランメゾン(白石大訳)

慶應法学(38)p.167 - 1732017年09月-

理事会の承認手続を経ずにされた社会福祉法人の仕組債の購入と民法110条類推適用の成否(東京高判平成28・8・31)

白石 大

金融判例研究(27)p.55 - 582017年09月-

譲渡制限特約に関する改正法の比較法的位置付け

白石 大

事業再生研究機構編『債権譲渡法制に関する民法改正と事業再生』(商事法務)p.147 - 1622017年09月-

10のテーマから学ぶ改正債権法の全体像

白石 大・長谷川卓・松尾博憲

金融法務事情(2072)p.8 - 412017年08月-

通知不到着の場合に到達を擬制する旨の合意と債権譲渡通知(東京高判平成27・3・24)

白石 大

私法判例リマークス(55)p.26 - 292017年07月-

経営者保証人の保護の必要性とその方策

白石 大

浦川道太郎先生・内田勝一先生・鎌田薫先生古稀記念論文集『早稲田民法学の現在』(成文堂)p.339 - 3572017年07月-

将来債権譲渡の法的構造の解明に向けて(下)

白石 大

法律時報89(4)p.110 - 1152017年04月-

将来債権譲渡の法的構造の解明に向けて(上)

白石 大

法律時報89(3)p.104 - 1092017年03月-

保証人が主たる債務者に対して取得した求償権の消滅時効の中断事由がある場合における共同保証人間の求償権の消滅時効中断の有無(最判平27・11・19)

白石 大

現代消費者法(34)p.102 - 1092017年03月-

婚姻・親子関係の民法秩序―嫡出否認と認知無効の非対称性

水野紀子・田高寛貴・鎌田 薫・白石 大

法学教室(438)p.142 - 1492017年03月-

現金自動入出機による預金の払戻しと民法478条

白石 大

松本恒雄=後藤巻則編『消費者法判例インデックス』(商事法務)p.108 - 1092017年03月-

民事再生手続における三者間相殺の可否(判例詳解)

白石 大

論究ジュリスト(20)p.96 - 1032017年02月-

三者間相殺判決を読み解く―最二小判平28.7.8の意義と影響―

松尾博憲・木村真也・白石 大・杉本純子・本多知則

金融法務事情(2057)p.6 - 342017年01月-

担保目的の債権譲渡(小特集/日仏民法セミナー)

白石 大

法律時報88(7)p.51 - 532016年06月-

将来債権譲渡の法的構造―フランス法から示唆を得て

白石 大

私法(78)p.118 - 1252016年04月-

債務者の無資力に直面した一般債権者がとりうる法的手段―共同抵当不動産の身内への廉価売却

石田 剛・鎌田 薫・白石 大・田高寛貴

法学教室(427)p.144 - 1512016年04月-

「日常」と「非日常」の民法

白石 大

法学セミナー(735)p.18 - 232016年04月-

債権を客体とする担保の特殊性

白石 大

法学教室(425)p.92 - 992016年02月-

フランスの動産・債権担保制度

白石 大

池田真朗・中島弘雅・森田修編『動産債権担保—比較法のマトリクス』(商事法務)p.171 - 1922015年08月-

フランス物的担保法制・倒産法制の概観

大澤慎太郎・白石 大・杉本和士・原 恵美

池田真朗・中島弘雅・森田修編『動産債権担保—比較法のマトリクス』(商事法務)p.155 - 1692015年08月-

担保権と執行・倒産手続

白石 大

法学教室(419)p.88 - 952015年08月-

担保設定者の権限と義務

白石 大

法学教室(416)p.64 - 712015年05月-

ホシ・イッテツの怒り―私立高校野球部監督の解雇をめぐる親・監督と学校との紛争

小粥太郎・田高寛貴・鎌田薫・白石 大

法学教室(415)p.142 - 1492015年04月-

フランスの債権譲渡担保・債権質権

白石 大

比較法学48(3)p.39 - 612015年03月-

ABLと債権法改正

白石 大

月刊登記情報(637)p.18 - 222014年12月-

「民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案」と司法書士実務

白石 大

月刊登記情報(636)p.4 - 62014年11月-

債権譲渡—譲渡制限特約・対抗要件

白石 大

瀬川信久編著『債権法改正の論点とこれからの検討課題』(別冊NBL147号)p.119 - 1372014年10月-

将来債権譲渡の対抗要件理論の再検討

白石 大

市民と法(89)p.2 - 102014年10月-

将来債権譲渡の対抗要件の構造に関する試論

白石 大

早稲田法学89(3)p.135 - 1762014年07月-

保証人が主債務の相続後に行った保証債務の弁済と主債務の消滅時効の中断

白石 大

速報判例解説(法学セミナー増刊)(14)p.83 - 862014年04月-

集合債権譲渡担保

白石 大

千葉恵美子・潮見佳男・片山直也編『Law Practice 民法Ⅱ〔第2版〕』(商事法務)p.226 - 2322014年04月-

賃貸人の地位の承継と相殺契約の対外効

道垣内弘人・鎌田 薫・池田真朗・白石 大

法学教室(403)p.162 - 1672014年04月-

フランス法におけるクレジットカード取引の諸問題

白石 大

クレジット研究(CCR)(3)p.137 - 1572014年03月-

債権の発生時期に関する一考察(6・完)

白石 大

早稲田法学89(2)p.1 - 502014年01月-

債権の発生時期に関する一考察(5)

白石 大

早稲田法学89(1)p.37 - 762013年12月-

債権の発生時期に関する一考察(4)

白石 大

早稲田法学88(4)p.81 - 1312013年10月-

債権の発生時期に関する一考察(3)

白石 大

早稲田法学88(3)p.121 - 1682013年08月-

債権の発生時期に関する一考察(2)

白石 大

早稲田法学88(2)p.173 - 2232013年02月-

債権の発生時期に関する一考察(1)

白石 大

早稲田法学88(1)p.91 - 1282013年02月-

融資可能性に関する誤信惹起と金融機関の不法行為責任

白石 大

西口元=鎌野邦樹=金丸和弘編『融資責任を巡る判例の分析と展開』(金融・商事判例増刊)p.100 - 1032013年03月-

フランスにおける動産・債権担保法制の現在—近年の担保法改正・担保信託導入をふまえて—

白石 大

比較法学46(2)p.53 - 972012年12月-

Les incidences de la procédure collective du cédant sur la cession de créance future: étude sur la proposition de réforme du droit japonais des obligations

Dai Shiraishi

Waseda Bulletin of Comparative Law(30)p.27 - 362012年01月-

付随的義務の不履行と契約解除

鎌田 薫・白石 大

塩崎勤=澤野順彦=斎藤隆編『専門訴訟講座⑤不動産関係訴訟』(民事法研究会)p.196 - 2142010年07月-

フランスにおける将来債権譲渡と譲渡人の倒産手続との関係

白石 大

比較法学43(2)p.69 - 1112009年12月-

書籍等出版物

民法(相続関係)改正法の概要

潮見佳男編著(分担執筆)

金融財政事情研究会2019年 06月-

詳細

単行本(一般書)総ページ数:203担当ページ数:2-9, 10-13, 31-36ISBN:978-4-322-13462-9

キャッシュレス決済と法規整―横断的・包括的な電子決済法制の制定に向けて―

千葉恵美子編(分担執筆)

民事法研究会2019年 03月-

詳細

単行本(学術書)総ページ数:445担当ページ数:110-126ISBN:978-4-86556-284-2

民法理論の対話と創造

民法理論の対話と創造研究会編(共編著)

日本評論社2018年 08月-

詳細

単行本(学術書)総ページ数:323担当ページ数:199-222ISBN:978-4-535-52369-2

民法演習サブノート210問

沖野眞已・窪田充見・佐久間毅編著(分担執筆)

弘文堂2018年 07月-

詳細

教科書総ページ数:421担当ページ数:189-198ISBN:978-4-335-35742-8

論点解説 民法(債権法)改正と不動産取引の実務

鎌野邦樹 編集代表(分担執筆)

日本加除出版2018年 05月-

詳細

単行本(一般書)総ページ数:414担当ページ数:203-223ISBN:978-4-8178-4477-4

新・判例ハンドブック債権法Ⅰ

潮見佳男・山野目章夫・山本敬三・窪田充見編著(分担執筆)

日本評論社2018年 03月-

詳細

教科書総ページ数:216担当ページ数:134-140ISBN:978-4-535-00828-1

START UP 民法3債権総論 判例30!

田高寛貴=白石 大=山城一真(共著)

有斐閣2017年 11月-

詳細

教科書総ページ数:130担当ページ数:85-126ISBN:978-4-641-13777-6

プロセス講義民法Ⅳ 債権1

後藤巻則・滝沢昌彦・片山直也編(分担執筆)

信山社出版2016年 11月-

詳細

教科書総ページ数:288担当ページ数:168-201ISBN:978-4-7972-2655-3

動産・債権譲渡登記の実務〔第2版〕

日本司法書士会連合会(共著)

金融財政事情研究会2016年 11月-

詳細

単行本(一般書)総ページ数:375ISBN:978-4-322-12892-5

担保物権法(日評ベーシック・シリーズ)

田高寛貴=白石 大=鳥山泰志(共著)

日本評論社2015年 04月-

詳細

教科書総ページ数:194担当ページ数:45-73, 107-112, 154-164, 176-190ISBN:978-4-535-80673-3

講演・口頭発表等

動産・債権譲渡登記の現状と課題

白石 大

日本登記法研究会第3回研究大会(日本登記法研究会)2018年12月08日

詳細

口頭発表(一般)開催地:日司連ホール

将来債権譲渡の法的構造―フランス法から示唆を得て

白石 大

日本私法学会第79回大会(日本私法学会)2015年10月10日

詳細

口頭発表(一般)開催地:立命館大学

外部研究資金

科学研究費採択状況

研究種別:

大陸法に根ざした循環型動産・債権担保法制の構築-ABL法整備に向けたモデル提示

2013年-0月-2016年-0月

配分額:¥3510000

研究種別:

債権法改正が金融実務に与える影響に関する日仏比較法研究

2018年-0月-2021年-0月

配分額:¥3120000

学内研究制度

特定課題研究

将来債権譲渡の法的構造・将来債権譲渡の効力の及ぶ範囲

2011年度

研究成果概要: 本課題は,将来債権譲渡の法的構造,具体的には(1)債権の発生時期,(2)将来債権譲渡の対抗の意義,についての解明を目標としており,これを通じて,近年の実務において急速に普及が進みながらいまだ法的に不明確な点が多い同制度に,法的安... 本課題は,将来債権譲渡の法的構造,具体的には(1)債権の発生時期,(2)将来債権譲渡の対抗の意義,についての解明を目標としており,これを通じて,近年の実務において急速に普及が進みながらいまだ法的に不明確な点が多い同制度に,法的安定性をもたらすことを企図するものである。 2011年度は,上記目標のうち(1)債権の発生時期に関する研究を行った。何が「将来債権」に該当するかを明らかにすることは,将来債権譲渡の効力の限界を探るうえで必須であり,この研究は本課題の主要部分をなすものである。債権法における基礎的なテーマでありながら,これまでわが国ではまとまった研究の対象となってこなかったこの問題に取り組むため,私はフランス法の議論を参照した。その理由は,近年フランスで将来債権譲渡と譲渡人の倒産手続との関係についての破毀院判例が立て続けに出され,これを契機に債権の発生時期に関する検討が進み,この論点に関して多くの議論の蓄積がみられるからである。2010年度に,フランス債務法の体系書,学位論文,雑誌論文,シンポジウム記事のうち,債権の発生時期につき論じるものを広く渉猟してまとめる作業を行っていたので,2011年度は,これに加えてわが国の判例・学説の分析を行ったうえで,その成果を執筆する作業に注力した。 この研究から得られた示唆は多いが,そのうち何点かを以下に示す。第1に,フランスでは意思自治の伝統が強く,このため賃貸借や雇用等の継続的履行契約においても,契約締結時に全期間分の賃料債権・賃金債権が一斉に発生すると考える見解が有力であること。第2に,わが国では賃料債権・賃金債権を基本債権と支分債権に分けて把握するのが一般であるが,そこでいう「基本債権」の内実が何であるかについては明らかではないのに対して,フランスではこれを契約の拘束力と結びつけて説明する見解がみられること。第3に,わが国では債権の発生時期に関する議論を法解釈に反映させることはほとんど行われていないのに対して,フランスでは,賃料債権の発生時期を将来債権譲渡の効力の及ぶ範囲についての解釈に直結させて論じる傾向が強いこと。第4に,債権の発生時期に関する検討を通じて,債権とは何か,債権と契約との関係はいかなるものか等という,より根源的な問いに関する議論が深められてきたこと。 以上の成果をまとめた「契約債権の発生時期に関する一考察(仮題,約22万字)」と題する論文を,2012年度以降に早稲田法学に連載したいと考えている。

将来債権譲渡の法的構造・将来債権譲渡の効力の及ぶ範囲

2012年度

研究成果概要: 本課題は,将来債権譲渡の法的構造についての解明を目標としており,これを通じて,近年の実務において急速に普及が進みながらいまだ法的に不明確な点が多い同制度に,法的安定性をもたらすことを企図するものである。 本課題に関連する諸問題の... 本課題は,将来債権譲渡の法的構造についての解明を目標としており,これを通じて,近年の実務において急速に普及が進みながらいまだ法的に不明確な点が多い同制度に,法的安定性をもたらすことを企図するものである。 本課題に関連する諸問題のうち,私はまず,債権の発生時期に関する研究を行ってきた。何が「将来債権」に該当するかを明らかにすることは,将来債権譲渡の効力の限界を探るうえで必須であり,この研究は本課題の主要部分をなすものである。債権法における基礎的なテーマでありながら,これまでわが国ではまとまった研究の対象となってこなかったこの問題に取り組むため,私はフランス法の議論を参照した。その理由は,近年フランスで将来債権譲渡と譲渡人の倒産手続との関係についての破毀院判例が立て続けに出され,これを契機に債権の発生時期に関する検討が進み,この論点に関して多くの議論の蓄積がみられるからである。これまで,2010年度にはフランス債務法の体系書,学位論文,雑誌論文,シンポジウム記事のうち,債権の発生時期につき論じるものを広く渉猟してまとめる作業を行い,次いで2011年度にはわが国の判例・学説の分析を行ってきた。これらを受け,2012年度はその成果を執筆する作業に注力し,博士学位申請論文「債権の発生時期に関する一考察」を完成させた(同論文により2012年12月に博士学位を取得)。 この研究から得られた示唆は多いが,そのうち何点かを以下に示す。第1に,フランスでは意思自治の伝統が強く,このため賃貸借や雇用等の継続的履行契約においても,契約締結時に全期間分の賃料債権・賃金債権が一斉に発生すると考える見解が有力であること。第2に,わが国では賃料債権・賃金債権を基本債権と支分債権に分けて把握するのが一般であるが,そこでいう「基本債権」の内実が何であるかについては明らかではないのに対して,フランスではこれを契約の拘束力と結びつけて説明する見解がみられること。第3に,わが国では債権の発生時期に関する議論を法解釈に反映させることはほとんど行われていないのに対して,フランスでは,賃料債権の発生時期を将来債権譲渡の効力の及ぶ範囲についての解釈に直結させて論じる傾向が強いこと。第4に,債権の発生時期に関する検討を通じて,債権とは何か,債権と契約との関係はいかなるものか等という,より根源的な問いに関する議論が深められてきたこと。 なお,上記論文「債権の発生時期に関する一考察」は,早稲田法学88巻1号以降に連載する予定である。

未発生の客体を対象とする譲渡の法的構造に関する基礎研究

2013年度

研究成果概要: 本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時... 本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時期,④譲渡対象客体の移転過程,⑤客体発生前に対抗要件を具備しうる理論的根拠,という5つの検討課題を設定している。2013年度は,将来の債権を客体とする譲渡について,③・⑤に関する研究を中心に行い,その成果を「将来債権譲渡の対抗要件の構造に関する試論」という約4万字の論文にまとめた。同論文の概要は以下のとおりである。将来債権譲渡については,最高裁平成13年11月22日判決および最高裁平成19年2月15日判決を契機に,「債権は未発生の段階ですでに譲受人に移転する」との見解が有力となっている。この見解は,対抗要件を権利移転の公示手段と捉え,譲渡契約時に何らかの権利が移転していなければその時点での対抗要件具備も観念しえないとの前提に立つものである。しかしこのように,およそ債権の発生原因たる契約すら締結されていない状態で,その債権の移転を語ることが果たして可能であるかは疑問であり,またこれは比較法の観点から見ても異例な解釈である。そこで同論文は,フランスの「契約の対抗」に関する理論を参照し,対抗要件によって公示されるのは「権利移転」そのものではなく「権利移転を目的とする法律行為(譲渡契約)」であるとの試論を示す。これにより,将来債権譲渡の「対抗」の構造は次のように再構成される。すなわち,債権譲受人Aが,将来債権を客体とする譲渡契約を締結し,この「譲渡(契約)」が確定日付のある証書による通知・承諾(または債権譲渡登記)によって第三者対抗要件を備えると,その後に他の者Bがこれと競合する債権譲渡契約を締結したとしても,Bは先に第三者対抗要件を備えたAに自らの譲渡契約を対抗することができない。やがて債権が発生するに至ると,Aは第三者に対抗しうる「譲渡(契約)」の効力によって,その時点ではじめて生じる債権移転の名宛人となり,譲渡対象債権を有効に取得する,と。こうして,「未発生の債権は移転しえない」という常識的な観念を前提としつつ,それと同時に,債権が未発生の段階でも譲渡の対抗力を備えることができるという帰結を維持することも可能になる。なお,上記論文「将来債権譲渡の対抗要件の構造に関する試論」は,近刊予定の早稲田法学89巻3号に掲載されることが決定している。

未発生の客体を対象とする譲渡の法的構造に関する基礎研究

2014年度

研究成果概要:本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時期...本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時期,④譲渡対象客体の移転過程,⑤客体発生前に対抗要件を具備しうる理論的根拠,という5つの検討課題を設定している。2014年度は,2013年度から引き続き,将来の債権を客体とする譲渡について③・⑤に関する研究を行い,その成果を「将来債権譲渡の対抗要件の構造に関する試論」として公表した(早稲田法学89巻3号135~176頁)。この論文は,フランスの「契約の対抗」に関する理論を参照し,対抗要件によって公示されるのは「権利移転」そのものではなく「権利移転を目的とする法律行為(譲渡契約)」であるとの試論を示すものである。これにより,「未発生の債権は移転しえない」という常識的な観念を前提としつつ,それと同時に,債権が未発生の段階でも譲渡の対抗力を備えることができるという帰結を維持することも可能になる。

債権法改正が金融実務に与える影響に関する日仏比較法研究

2017年度

研究成果概要:本研究は,金融実務に大きな影響を及ぼす改正債権法の施行に先立ち,これに対する理論的・実務的準備を整えるべく,一足先に実現したフランス債務法改正を比較の対象として,金融法務に関わりのある諸制度の新たな規律を検討するとともに,改正が金...本研究は,金融実務に大きな影響を及ぼす改正債権法の施行に先立ち,これに対する理論的・実務的準備を整えるべく,一足先に実現したフランス債務法改正を比較の対象として,金融法務に関わりのある諸制度の新たな規律を検討するとともに,改正が金融実務に与える影響とその対応策を探ることを目的とするものである。2017年度は,債権譲渡と保証に関して研究を進めた。債権譲渡に関しては,譲渡制限特約に関する改正法の新たな規律が債権譲渡の促進につながるかどうかをフランス法と比較して検討し,わが国でもより譲渡促進的な特別法を制定する必要性を示唆した。保証に関しては,保証意思の明確性を確保するための新ルールを分析するとともに,経営者保証人に関して,フランス法も参照しつつ保護の必要性を検討した。

債権法改正が金融実務に与える影響に関する日仏比較法研究

2017年度

研究成果概要: 本研究は,金融実務に大きな影響を及ぼす改正債権法の施行に先立ち,これに対する理論的・実務的準備を整えるべく,一足先に実現したフランス債務法改正を比較の対象として,金融法務に関わりのある諸制度の新たな規律を検討するとともに,改正が... 本研究は,金融実務に大きな影響を及ぼす改正債権法の施行に先立ち,これに対する理論的・実務的準備を整えるべく,一足先に実現したフランス債務法改正を比較の対象として,金融法務に関わりのある諸制度の新たな規律を検討するとともに,改正が金融実務に与える影響とその対応策を探ることを目的とするものである。 2017年度は,債権譲渡と保証に関して研究を進めた。債権譲渡に関しては,譲渡制限特約に関する改正法の新たな規律が債権譲渡の促進につながるかどうかをフランス法と比較して検討し,わが国でもより譲渡促進的な特別法を制定する必要性を示唆した。保証に関しては,保証意思の明確性を確保するための新ルールを分析するとともに,経営者保証人に関して,フランス法も参照しつつ保護の必要性を検討した。

未発生の客体を対象とする譲渡の法的構造に関する基礎研究

2015年度

研究成果概要:本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時期...本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時期,④譲渡対象客体の移転過程,⑤客体発生前に対抗要件を具備しうる理論的根拠,という5つの検討課題を設定している。2015年度は,2014年度までに行った③・⑤に関する成果をもとに,日本(日本私法学会)およびフランス(アンリ・カピタン協会研究会)において研究報告を行った。これらの要旨は2016年度に公刊される予定である。また,①についても,現時点での検討結果を簡潔にまとめたものを公表した(「債権を客体とする担保の特殊性」法学教室425号92~99頁)。

未発生の客体を対象とする譲渡の法的構造に関する基礎研究

2016年度

研究成果概要: 本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時... 本研究は,未発生の客体を対象とする譲渡がいかにして可能であるかについて,その理論構造を解明することを目的とするものであり,①未発生の客体を譲渡しうる法的根拠,②客体発生前の段階で譲受人が取得する権利の実体,③譲渡対象客体の移転時期,④譲渡対象客体の移転過程,⑤客体発生前に対抗要件を具備しうる理論的根拠,という5つの検討課題を設定している。 2016年度は,本研究の中間とりまとめとして,これまでの研究成果と今後の課題の洗い出しを行い,「将来債権譲渡の法的構造の解明に向けて(上)(下)」として公表した(法律時報89巻3号104~109頁,89巻4号110~115頁)。

将来債権譲渡の法的構造・将来債権譲渡の効力の及ぶ範囲

2010年度

研究成果概要: 本課題は,将来債権譲渡の法的構造,具体的には(1)債権の発生時期,(2)将来債権譲渡の対抗の意義,についての解明を目標としており,これを通じて,近年の実務において急速に普及が進みながらいまだ法的に不明確な点が多い同制度に,法的安... 本課題は,将来債権譲渡の法的構造,具体的には(1)債権の発生時期,(2)将来債権譲渡の対抗の意義,についての解明を目標としており,これを通じて,近年の実務において急速に普及が進みながらいまだ法的に不明確な点が多い同制度に,法的安定性をもたらすことを企図するものである。 2010年度は,上記目標のうち(1)債権の発生時期に関する研究を行った。この問題は,そもそも何が「将来債権」に該当するかを明らかにするという意味において,本課題の主要部分をなすものである。債権法における基礎的なテーマでありながら,これまでわが国ではまとまった研究の対象となってこなかったこの問題に取り組むため,私はフランス法の議論を参照することに注力した。その理由は,近年フランスで将来債権譲渡と譲渡人の倒産手続との関係についての破毀院判例が立て続けに出され,これを契機に債権の発生時期に関する検討が進み,この論点に関して多くの議論の蓄積がみられるからである。具体的には,フランス債務法の体系書,学位論文,雑誌論文,シンポジウム記事のうち,債権の発生時期につき論じるものを広く渉猟してまとめる作業を行った。 この研究から得られた示唆は多いが,そのうち何点かを以下に示す。第一に,フランスでは意思自治の伝統が強く,このため賃貸借や雇用等の継続的履行契約においても,契約締結時に全期間分の賃料債権・賃金債権が一斉に発生すると考える見解が有力であること。第二に,契約から発生する債権が単数か複数かという問題を,契約の個数が単数か複数かという問題として捉えなおす見解が見られること。第三に,債権の発生時期に関する検討を通じて,そもそも債権とは何か,債権と契約との関係はいかなるものか,というより根源的な問いに関する議論が深められてきたこと。 以上の成果については,わが国の学説・判例の状況に関する研究をさらに行ったうえで,2011年度中に論文にまとめて公表する予定である。

現在担当している科目

科目名開講学部・研究科開講年度学期
民法(債権総論)A 01政治経済学部2019春学期
民法(債権総論)B 01政治経済学部2019秋学期
導入講義(選択) ―法曹の仕事を知る―法学部2019春学期
民法 III(債権総論 I) A法学部2019春学期
民法 III(債権総論 II) A法学部2019秋学期
主専攻法学演習(民法) I (春)法学部2019春学期
主専攻法学演習(民法) I (秋)法学部2019秋学期
主専攻法学演習論文(民法) I法学部2019秋学期
民法(債権法総論)I 1商学部2019春学期
民法(債権法総論)II 1商学部2019秋学期
民法研究I (白石)大学院法学研究科2019春学期
民法研究II (白石)大学院法学研究科2019秋学期
民法総合II S大学院法務研究科2019秋学期
金融担保法大学院法務研究科2019春学期
法曹の仕事を知る大学院法務研究科2019春学期
民法応用演習(白石) A大学院法務研究科2019秋学期
民法応用演習(白石) B大学院法務研究科2019春学期